WELLA
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2001年07月13日(金) 宇宙人との遭遇ぱーと2

ぱぴちゃんと京うどんをつるつる。その後かなり離れたバス停まで歩いて、家の近くまでくるバスに乗る。バスは帰宅ラッシュの時間と重なっていて満載状態。当然座れるわけもなく、奥まで進むことも出来ずに運転手席の後ろあたりに立つ。目の前はマンガを読みふけっている、肉体労働者風@パンチパーマの若い男性が座っている。

いくつめかの停留所で杖をついた老婦人がよたよたと乗ってきた。シルバーシートも満席なので、その脇に立つ。おばあさんの前に座っているのは、トロピカルなビニールバッグに大きなお花のついたミュール、まつげをくるんとさせてヘッドホンで耳をふさいで一点を見つめている若い女。…出たよ、また宇宙人。この前見た宇宙人よりかなり確信犯的とみた。自分が座っているすぐ横で明らかに小柄な人影がバスが動くたびによろよろとするのに気付かないのか、気が付きたくないのか、かたくなにうつむいて視線を下に落としている。
途中で運転手が「おばあちゃん、後ろの方席が空いたからすわんなよ」とマイク越しに声をかける。恐縮しながらよたよたと慌てて移動する彼女に「待ってるから急がないでいいよ」という。その間宇宙人はヘッドホンを手の平で覆うように押さえてまるで自分を外部から一切遮断しようとしているように見える。老婦人が席につくのを見届けて、バスを発進させながら「杖をついた人は立ってるだけで精一杯ですからね、席譲って上げてくださいね、お願いしますね、座ってる方」と怒りを押さえて運転手がアナウンスする。宇宙人は耳をふさいだまま窓の外を眺め身体を固くしている。
なんだかなぁ、そんな思いをしてまでバスで座りたいかな。私なんか小市民だから、バスで座れるときはできるだけ奥の方に座るけどなぁ。奥の方までは席を譲らなきゃならないような人こないからね。一番入り口に近い席に座って我関せずでいられるってすごい精神力だよね。それとも想像力が欠如しているんだろうか?親の顔が見たい、というかこういう人が親になると子供を炎天下の車内に放置したり、子供をコインロッカーに「預けて」ラーメン食べに言っちゃうんだろうか、と飛躍してみる。
その後またも杖をついた別の老婦人が乗って来たが、彼女は当然反応せず。しばらくしてとある駅の近くで雰囲気も暗く降りていった。どう考えても最初から電車に乗ったほうが全然早かったと思うんですけど…。あ、私もか。

それにしても、あの「宇宙人」たちの暗さはなんなんだろう?若くてオシャレしていて、それなりに今風にきれいで、それなのにまったく生気の感じられない内に篭った雰囲気はいったいなんだ?これなら町を傍若無人に歩き回るコギャルさんたちのほうがあっけらかんと馬鹿っぽくてまだ救われる。なんてことを思いながらバスを降り、マンションのエントランスに入ったら制服姿のコギャルさんがちが3人ほどロビーの地べたに座って「ぎゃははっはははは、マジマジ?」とかいいながらケータイで話してた。自分ちの部屋よりロビーの方が涼しくてたむろしているらしい。せっかくそこにソファーがあるのに、冷たいコンクリートの床の方が好きなのね。


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