WELLA
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2001年06月04日(月) In my 30's

都心は意外と緑が多い。特に寺社やお屋敷のある辺りは大木がうっそうと生い茂り、古い建造物とよく調和していて、自然のまっ只中にいるのとはまた違った趣がある。今は人工的な街路樹も年月を経れば、ちょっとした林のように柔らかな木漏れ日をアスファルトの上に落とすようになるだろう。

私が出た大学の周辺も大使館などが多いので、緑豊かであるという認識は学生時代から持っていたが、よくよく見るとキャンパスの中も緑が多い。学生が待ち合わせ場所に使う大銀杏以外にも、大きな木は案外植わっているものである。校舎の3階まで優に届く大きな木が風に揺れる様に、心も一緒に揺らしてみたりする。
私が卒業して十数年の間に急に木々がこの大きさに育ったわけもないので、学生だった頃も、今とあまり変わらない大きさでこれらの場所にあったのだろう。ただ学生時代は、授業やサークル、学外での遊びに忙しくて緑なんかのんびり眺めてはいなかったのだ。暇がなかったというよりは興味がなかったのだろうと思う。

こんな風にしみじみと緑がいいなぁとか、梢を揺らす風が気持ちいいなぁとか、そんな風に思うようになったのは、やはり30を過ぎてからのことである。


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