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今住んでいるところは都内の幹線道路に面しているので騒音がひどい。窓は二重サッシなので音はかなり遮断されるのだが、それでも地鳴りのようなエンジン音は聞こえてくる。夜は交通量が少ない分スピードを出すし、近くに消防署があるのでその出動の音もある。換気口からも案外音は入り込んでくるものである。日中も快晴の日はうるささが増すような気がする。 我が家に初めて遊びに来た人はみな一様に「静かですね。」という。が、いかんせん人工的な防音なので、鳥の声や風が葉を揺らす音など聞こえて欲しい音も遮断してしまう。外界から遮断された感じは否めない。かといって窓を開けると騒音とビル風とで、ものの数分も持たずに閉めてしまう。幹線道路から一本入った住宅街は嘘のような静けさである。鳥のさえずりも結構聴こえる。幹線道路沿いに私たちが住んでいるようなマンション群が立ち並んでいて遮音壁になっている効果もある。その分我が家は日当たりは抜群にいいのだが、これから先も窓を開け放って暮らすことはないのか、と思うと寂しく感じる。 北陸で住んでいた部屋は目の前が開けていて覗かれる心配がなかったので、天気のいい日などはガラス戸を全て開け放ったりしていた。普段は割と天候が荒い分、気候がよくなってたまに穏やかな日差しの元そよそよと風が入ってくる時は、本当に気持ちがよかった。夏の夕方など、セミが鳴いて、杉木立からぷぅんといい香りがして、それから涼しくなると秋の虫の音が聞こえて、住んでいる時も贅沢と思っていたが、今になっては当分手の届かない贅沢になってしまった。
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