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独身の頃、ボランティア活動などで年上の既婚女性と一緒に行動すると「あれやって、これやって」と命令口調で使われることが多く、なぜおばさんというものは年をとっているだけで自分のことをエライと思い込むんだろうか、と常々思っていた。長じて自分が年下の人たちと何かの折で一緒になると、相手をあごで使わないまでも、なんとなく上からの物言いになっている自分にハッとしたりする。 話は変わるが、今行っている英語のクラスは(この年になってまで英語を習う人は少ないので)大体年下が多いのだが、一番下はなんと高校卒業を間近に控えた18歳の女の子である。ちなみに一番上は孫娘がいるというご婦人で都内某高級住宅街にお住まいらしい。高校生の女の子も都心の一等地に住み、進学先は推薦で医学部、チェロとピアノを習い、家にはヨークシャーテリアが2匹。身に付けているものは決して派手でなくシンプルで質がよさそう、立ち居振舞いは穏やかだが芯が強い、と、絵に描いたようないいとこのお嬢さんである。推薦で大学が決まったので暇な時間を英語の勉強に充てるらしく、このクラスのほかにもあと2つ、計3クラスを受講しているという。週2回のクラスを3回、暇な時間を遊びに費やさないところもすごいが、受講費だけでもかなりの額だろうと、ついつい下世話なことを考えしまう。それにしても「こんな人がいるんだなぁ(タメ息)」というのが正直な感想である。 彼女は来期から一つ上のクラスに移るらしい。彼女みたいに今すでにいろいろな面でかなりのレベルに達していて、しかも若さと可能性がある人は、これからどんどんのびていくんだろうなぁ、と馬齢を重ねている身としてはまぶしく感じる。実際彼女は、クラスではもちろん電車の中で英字新聞を読んでいたり、よく勉強しているのでそれも当然と思う。とはいえ年をとってるだけで出来るというものではない、ということは重々承知していながらも、彼女の倍ほどの年齢の自分を情けなくも思う。
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