WELLA
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2001年02月19日(月) 梅一輪ほどの

行きがかり上、泊まりで実家に帰ることになりこれは母のマシンで書いている。自分の家から実家までは最寄のバス停からバスに乗っておよそ30分。乗ってしまえば楽チンだが本数は1時間に1〜2本しかない。そう書くとまるで田舎のようだが同じ路線でも途中の営業所どまりがほとんどなのである。そんなわけでその貴重な直通を逃すまいと早めにバス停に行くので、ロス時間は結構多い。

今日も例によって早めにバス停についてしばらく待っていたのだが、気温は低いもののもうすっかり春の気配である。大通りの吹きさらしのバス停に立っていてもちっとも辛くない。うらうらと陽光を浴びてのんびりと待つ。梅の香りが漂ってくるような気がするが、もちろんそれは気のせいで漂うは排気ガスばかり。それでもこの日の光、この空気の動き、確かに身体の奥の記憶が覚えている「春のはじまり」である。

実家に行く用事はいくつかあるが、そのひとつは御用園丁である。母の領分として日当たりは今ひとつの小さい花壇といくつかのコンテナやバスケットがあって、母は水やりはするがそれ以外のメンテナンスはせず、結婚して家を出てからも私がやっている。ここ数日の陽気ですっかり庭は春めいていて、門の脇の紅梅もほぼ満開でいい香りがする。花壇のパンジーもずっと発育が悪かったが、急に丈が伸びて花もたくさんついている。このまま暖かくなるだろうか、と気をよくして園芸店に追加の花を買いに行く。
店先には一足早く花をつけたチューリップの鉢植えが何色も並んでいて心が浮き立ってくるが、さすがにチューリップはまだ寒さが心配なので、堅実にパンジーをいくつかとジュリアンと白のアリッサムを購入。家に帰って早速植え付け。土を掘り返していると、冬眠中の蛙を掘り当ててしまった。「ごめんごめん」と言いながら埋め戻すが、眠りは深いようでシャベルで刺激されているのにピクリともしない。まだまだ春は遠いのだろうか。蛙を避けて花苗を追加するが、苗がまだ小さいので地面に隙間が目立つ。日の光をたっぷり浴びて早く所狭しと咲き誇ってほしいものである。


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