WELLA
DiaryINDEXpastwill


1997年12月25日(木) 第7話 カトマンズの朝

カトマンズの朝は賑やかである。
街には車、人、自転車、バイクが溢れかえっている。道はなんとなくホコリっぽい。まち全体が茶色い感じ(このページの色のイメージ)。車はすべて車両不整備でひっかかりそうなものばかりである。ひっきりなしにクラクションが鳴っている。そういえば日本と同じ左側通行である。中古の日本車をよく見かける。大きな交差点は左回りのロータリーになっている。突然内側の車が左折し始めたりして混乱を招く。信号や横断歩道はほとんどない。人々は頃合いを見計らって往来を渡っていく。我々も人々にならって渡りそうな人が現れるのを待って横断する。
小型のオート三輪が何台も走っている。乗り合いらしく、狭い荷台に人が寿司づめになっている。どこが停留所なのか知らないが、渋滞でスピードを緩めたところで民族衣装をきた若い女性がエイヤっと乗り込んでいった。気合いである。
ホテルは王宮の脇にある。
王宮通りという名の道をどんどん下っていくにつれ混雑はますますひどくなる。首から下げた買ったばかりのカメラが重い。
学校らしき建物の前を通る。塀に座っていた若者が「おはようございます」と日本語で声をかけてきた。こちらも思わず笑顔で「おはよう」と返した。途中に大型犬が何頭も横たわっている。ドーベルマンもいるが、のんびりと寛いでいるようで、恐くはない。尻尾を踏まないようによけて歩く。

道の両脇に物売りの姿が増えてきた。どこも鞄一つ分位の品揃えで時計などを売っているが、ただ並べているだけで、特に呼び込みもしない。やる気がないのか、と思うほどである。道端にしゃがみこんでぼーっとしている。物乞いもいるが、みなおとなしくしている。
バサールとよばれる地域に入ってきた。道の両側に 商店 が立ち並んでいる。2階まで届きそうなほど壁面いっぱいに洋服や鞄を吊してある。
それにしてもとにかく人が多い。歩いている人も多ければ、狭い店の中にも人が多い。買物をしている様子はないので、朝からなにをしているのかと思うがどの店も2〜3人ずつ立って往来を見つめている。


れいこな |MAILBBS