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朝は決まって「あぐり」を見る。 連ドラをこんなにきちんと見るのは十数年振りである。原作「梅桃(ゆすらうめ)が実るとき」(ISBN4-89336-025-6 ) も買ったし、サントラ盤も買った。 とはいうものの、それほどハマっているわけでもない。たまたま時計代わりに見始めたものがそのまま続いている。 実際に子供を育てつつ社会で働いている友人達からは、あんな甘いものじゃないという声もあったが、いつまでも年をとらないヒロインのクサい演技も、能天気ぶりも害がなくて楽しい。 ところで、本当の朝の愉しみは「あぐり」ではない。むしろ「あぐり」が終わった時から始まるといっていい。ここからの15分間が勝負である。 「あぐり」が終わると8時半のニュースが始まる。画面が切り替わる瞬間のアナウンサーの表情に注目する。 まずはこの瞬間がお愉しみである。 おそらく彼の右斜め下にはモニターがあり、それまで「あぐり」が流れている。次の瞬間、彼はモニターから目を上げて正面に挨拶をし、ニュースを始めるのだ。 だから「あぐり」が楽しかった時は口もとがやや緩み、不安な雲行きのときは不安げな、悲しい終わり方をしたときは悲しそうな顔をしている。 いい人である。 これが往年の名作「おしん」ならば、この人はいつも暗い表情でニュースを始めなくてはならないところだ。よかったね、「あぐり」で。 アナウンサーの表情を確認したあとは、教育テレビである。ニュースの内容を気にしつつ「英語であそぼ!」のオープニングを見る。「歌のおねえさん」であるところの羽仁未来が、表情も硬く踊り歌うのを緊張感をもって見る。 今でこそ自由自在に楽しんでいる彼女も、番組が始まった頃はこうだったのかと改めて感慨深いものがある。
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