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1997年06月24日(火) ベッキー

我が家では新聞をとっていないし、通勤電車にも乗らないのでとんと世事に疎いのですが、この前公民館でちらっと見た新聞の写真版によると、アメリカで車椅子に乗ったお人形が新発売されたそうです。
彼の地にはバービー人形という、それはそれはナイスバディの、とても子供とは思えない少女のお人形があるのですが、この度そのバービーの新しいお友達が、車椅子に乗って登場となりました。
その名はベッキー、同じくナイスバディ。

発売元によると、「ハンディキャップを持つ子供も同じ子供」ということを遊びを通して伝えたいということで、まあ画期的な試みではあります。
何より、まずアメリカらしいではありませんか。日本ではまず実現しないでしょう。
それにしても、なぜ車椅子なんでしょうね。やっぱり分かりやすいから?
発売元でもここは賛否両論、意見が分かれただろうと推察します。
ハンディキャップを持つ人が全て車椅子に乗っているわけではありませんからね。
なんとなく納得し難いのですが、

「ハンディキャップを持つ人も、持たない人も同じ様に当たり前に暮らす」

というノーマリゼーションの考えを、玩具の世界にとりいれたことは、第一歩として評価すべきでしょう。

ところで日本の「リカちゃん」人形は、おとうさんはフランス人だし、とても同じ日本とは思えないピラピラしたおうちで暮らしていますが、私が熱狂していた子供の頃を考えると、それなりに「自分の暮らす世界」と「リカちゃんの世界」とははっきり区別して遊んでいたように思います。
つまり「それはそれ、これはこれ」ですね。だから全然矛盾がない。
そういう意味でベッキーが車椅子に乗って登場したからといって、それが現実世界のノーマリゼーションと結び付くのかと考えると、う〜む…。はっきりいって疑問です。
ベッキーの登場がこの先、第二歩、第三歩へと繋がるのか、単にニュース性のものとして終ってしまうのかは、発売元及びベッキーを買い与える大人たちのフォローがカギを握るといったところでしょうか。

ハンディキャップというのは、外からすぐ見てとれるもの、とれないものもたくさんあるのだということ、でも皆一緒なんだよということを子供の頃から分かっていて欲しいと思います。

そういうわけで…やっぱり賛成、かな。


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