いつもの日記

2002年08月26日(月) プロローグ

僕は24歳で、昨日と1cmも変わらない席に座っていた。
僕が所属する巨大な会社は、僕の意思とは無関係に、
ただ前期よりも今期の数字を上げることに注力していた。

時は2002年8月のある日。何日だろうが何曜日だろうが、記憶に無い。
そりゃ毎日毎日同じ事を繰り返せば、誰だって何がなんだか解らなくなる。
ガムをずっと味の無くなるまで噛んでいたら、それが何が解らなくなるようなものだ。
なんでそうしていたのかすらも解らなくなるのだ。

「ふぅ」と僕はため息をついて、ノートパソコンを開き、メーラーを起動した。
メーラーは、狭いLANケーブルの中をくぐり、メールサーバー上に蓄積された
僕の新しいメールをどんどん運んで来た。
メーラーは何度も僕のパソコンとメールサーバーを往復していた。ご苦労なことだ。

僕のパソコンの画面はすぐに未読メールで真っ赤になった。
僕が本当に求めているものなどそこには1つとして無いのだが、
会社員にとっては知らなくてはならない最新情報は一杯あるのだ。

しかしながら、最新情報にはキリが無い。


 < 過去  INDEX  未来 >


Kind of Sunday [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加