2001年10月19日(金) |
ボタン vol.1 〜 コーンフレーク 〜 |
郵便局に行く。整理券を取って順番を待つ。
ふぅと一息ついて、ぼぉーと人の流れに身を任せた。 何気ない風景。そんな時間はたまにはいい。たまにはね。
あまりにぼぉーとし過ぎていたせいか、自分の体の変化に気付かなかった。 そうなのだ。自分の知らないところで、自分の体が吐き気を催していたのだ。
あれ?どうしたんだろう。昨日の晩ご飯のコーンフレークにかけた牛乳がイケナカッタのかな? それとも、昨日の3食ともが全部が全部コーンフレークだったのがイケナカッタのかな?
ともあれ整理券をかなぐり捨てて、トイレに行く。 洋式のトイレは空いてなかったので、体の不自由な人用の洋式のトイレに入る。
入るや否や、吐き気がひどくなる。 これはかなりキツイ。耐えれない。 僕はそう判断し、先ほど家で食べたばかりのコーンフレークを便器に吐き出した。
その後しばらく僕は吐き続けた。 すでに胃の中は空っぽだ。胃液しか出ない。
同時に胸が痛くなった。いや、胸というより心臓だ。 キーンと締め付け突き刺すようなら痛み。 心臓が縮んで耐えているのがよく解る。
この心臓を刺す症状はごくたまに訪れるのだが、吐き気と同時の訪問販売は初めてだ。 まさに盆と正月。まるで入浴中の電話。本当にCtrl+Alt+Delete。 僕をつかさどる身体のアプリケーションを全て強制終了させる勢いだ。
僕の頭の中をある情景が走馬灯のように駆け巡った。 ある情景とは僕のおばあちゃんの死。
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