2001年09月23日(日) |
そうめん会議の後日 vol.5 ソーセージ |
ついにその日はやってきた。 会長のフクイが南の島から戻ってきたのだ。 ソーセージをお土産にして。
会長のフクイは帰るや否やそうめん会議を開いた。 彼の中でもうすでに「昼はそうめん会議」と決めていたのだろう。
彼は見かけによらず1度こうだと決めてしまうと、妥協はほとんどしない頑固なところがあった。 しかし、彼はそれを社員の前では絶対に見せなかった。 偉いものだ。 そうじゃないと社会は渡ってゆけないし、会社は経営できないだろうなと私は思った。
今回のそうめん会議は会長のフクイと私が出席することになった。 ナガサワは欠席だ。 まだ前の会議の事を引きずっていた。 よほど痛んでいるらしい。
会長のフクイの1歩うしろを私はそうめんの箱と秘伝のつゆを抱えて歩いた。 そして、会長のフクイに続いて戦場である会議室に入った。 会議はいよいよ始まろうとしていた。
私は、 そうめんは残り5束でありまして、肌寒い季節がらもう秋は本番です。 ですので、今回が今年最後のそうめん会議になりそうです。 と会長のフクイに耳打ちした。
会長のフクイは周りの状況を鋭い目線でうかがいながら静かにコクリと頷いた。 彼はどんな状況でも気は抜かない。 さすがは会長のフクイである。
会議は我々の思惑通りに進んだ。 問題は何も無かった。
しかし、残り1束というところでそれは起こった。
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