昨日・今日・明日
壱カ月昨日明日


2006年07月04日(火) Requiem

時間だけがどんどん過ぎて、もう7月も5日めだ。為す術なく、ため息の数が増えていく。
昨日、帰りに寄ったスーパーに、七夕の笹飾りがあった。短冊の願い事を順番に読んでいく。『家内安全』『商売繁盛』『○○高校に合格しますように』など、神社の絵馬みたいなのとか、『手術が成功しますように』と切実なのとか、『あと半年、世界が平和でありますように』って、壮大だけど期限つきのお願いだとか、お決まりの『マッキーと両思いになれますように』(マッキーって誰や?)とか、いろいろあった。
わたしの願いはひとつだけで、ほんの些細な、取るに足らないものだけれど、叶う見込みは全然なくて、この日記にはもちろん、七夕の短冊に書けるようなものではない。言葉にできないし、そもそも本当の願いが何なのかわからない。救われないなあ、と思う。

7月1日(土)
掃除して、料理して、クリーニング出しに行って、急に思い立って髪を切りに行って、梅田で『図書』と『本の旅人』をもらって、テレビで野球を見て、ウルフガング・ティルマンズの写真集をめくって、来週末に受験する試験のテキストをパラパラ見て、つまらないからすぐやめた。

7月2日(日)
早起きして、フランス×ブラジル戦を見た。昨夜はテレビでT×G戦を観たけれど、サッカーに比べると、野球はなんて退屈なスポーツだろうか。でもそのどうしようもない緩慢さが、好きなんだなあ、と思う。
ガーデンシネマで『アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶』というドキュメンタリーを観た。保坂和志の小説に『死んでからが人生だ』だったか『死んでからも人生だ』だったか、そんな言葉があったけれど、映画を観ている間中、そのことについて考えていた。
ブックファーストをうろついていたら、『みすず』の2005年6月号を見つけて、『サイードとともに読む「異邦人」』と『モンテーニュを考える』というのが面白そうだったので買って、ドトールで熟読した。
帰り、閉店間近のOMMビルの古本市に飛び込んで、入って3分で吉田喜重『見ることのアナーキズム』を見つけた。2500円もしたけど、この際値段のことなどゴチャゴチャ並べ立てていても仕方がない。これを逃したらもう次はないかもしれないんだから。すばやく買って、すぐ出てきた。

7月3日(月)
仕事、仕事、仕事。まぼろしみたいに終わった。
日常業務をこなしている自分を、空の上から俯瞰で見れば、生き生きと、楽しそうにしている自信がある。内情はどうあれ、それで十分じゃないか。それ以上、何を望むことがあるのか。
夜、ジョバンニ・ミラバッシを聴く。

昨日、4日(火)は、帰りに『考える人』の夏号を買った。レムの『捜査』を読み始める。

目の端のほうでいいから、せめて姿だけでも、とらえられたらなあ。でも、わたしは絶対にあきらめたりしない。




フクダ |MAIL

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