昨日・今日・明日
壱カ月昨日明日


2005年12月02日(金) intermission

終日くもり。やっぱり12月も、曇天模様なのかな。

今朝の鼻歌は、『Blind Willie Mctell』。『ボブ・ディランの頭のなか』のワンシーンでかかっていて、あらためてすごい唄だと感動した曲。

彼らがテントを取り壊している時
ぼくはふくろうの歌声を聞いた
彼の聴衆は痩せた木々の上に出た星だけだった
黒いジプシーの歌姫たちは
その羽根を見せびらかすことができる
でもブラインド・ウィリー・マクテルのように
ブルーズを歌える者は誰もいない

天牛堺で買った古本。450円均一。
福永武彦『ゴーギャンの世界』(講談社文芸文庫)。ゴーギャンが好きなので。福永武彦は『草の花』しか読んだことがない。
富士正晴編『新編・久坂葉子作品集』(構想社)。短編小説と詩と随筆。これで今月の文芸文庫は買わなくていいかなあと、思ったり、思わなかったり。

紀伊国屋で『図書』をもらう。旭屋にも行ってみたが、『一冊の本』は置いてなかった。なぜだ、なぜなんだ。

『台風エリス』を読んでから、エリスをよく聴いている。1972年と1973年にリリースされた『Elis』と、『TREM AZUL』。『TREM AZUL』は最後のライブ盤。いまはなき阪神百貨店のブリーズで発売とほぼ同時に買った。ブリーズには、ブラジル音楽をいろいろと教えてもらって感謝している。

エリス・レジーナは、家族とも恋人とも仕事仲間とも、しっくりいった時期がほんとうに短くて、いつも衝突をくりかえした。泣き、わめき、叫び、しかし、よく笑った。泣いた5分後にはすぐに笑った。しかし、またすぐに泣く。歌っている時にだけしか、生を実感できなかった人。
カエターノ・ヴェローゾの証言。
『彼女が、自分の達成したものと、生き続ける能力との間にバランスをとれていれば、きっと素晴らしかったのに。不幸にして、彼女にはそれができなかった。』

今は図書館で借りたユベール・マンガレリ『おわりの雪』を読んでいる。冒頭から、哀しそうな予感がひしひしと。
村上春樹の音楽本が返ってきたので、次はそれを読んで、ブライアン・ウィルソンでも聴きなおすつもり。その次は、ドストエフスキーの小説をなんか一冊読む、と思う。

夕食に、冬瓜と鶏ミンチのあんかけ、春菊としめじのポン酢和え、赤玉ねぎとピーマンのサラダ、ジャガイモのソテーを作って、桂南光のラジオを聞きながら食べた。南光さんが、上方落語まつりに出演しないのがとても残念。

あー、淡々と生きるのは難しい。疲れたわ。一週間で早くもギブアップ。


フクダ |MAIL

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