昨日・今日・明日
壱カ月|昨日|明日
冬物衣類を片付けるため、大荷物を抱えて午後より実家に帰る。 土曜の昼下がりだというのに、京都行きの電車はすし詰め状態。荷物を網棚にのせ、ドア部分にくっついて立ったまま、持ってきた「新潮」の保坂和志の連載を読み、何度も何度も、なるほどなー、と膝を打ちたいような衝動に駆られる。 途中、顔を上げて車窓より咲き乱れる桜を見る。今日は文句なしの快晴、爽やかなあたたかさで、絶好の花見日和だ。電車が混んでいるのも無理はない。たぶん明日か明後日には散ってしまうのだろうから、みんな急いでいるのだ。花は急に咲いて、また急に散る。人はそれについていくのが精一杯だ。
実家で、お昼と晩ご飯をご馳走になる。母に、ステファン・グラッペリのライブ盤と「81/2」のサントラと、ヘンリー・マンシーニによる映画音楽を集めたCDを貸す。こないだ新しいコンポを買って、音楽に開眼したらしい。ここ最近はモーツアルトばかり聴いているのだとか。へえ〜。でも昼間は上沼恵美子のラジオも聴いてるでー、とのこと。 母からはお手製の胡麻ドレッシングと、筍、デコポン、漬物、それからビール券を5枚もらう。嬉しい。駅まで父に送ってもらう。野球の話などする。
帰り、京阪電車を天満橋で降りて、ジュンクで文芸文庫が並んでいないかチェックする。出てた。和田芳恵の「一葉の日記」はどこがどのように新装されたのかわからないので買わず。多和田葉子のみ購入。それから毎日新聞で鹿島茂の書評を読んで以来気になっていた、「悪魔のような女たち」も一緒に買う。
帰宅して、タイマー録音しておいた「米朝よもやま噺」を聞く。今日から毎週土曜日にABCラジオで始まった番組。米朝師匠が上方落語の思い出を語る、というやつで、面白そうかも、と思ってタイマーをセットしておいた。第一回目のゲストは小沢昭一で、正岡容についての話題が中心だった。ほーら、やっぱりとっててよかった。これから毎週録音するぞ。嬉しくて話に集中できず。また通勤時にウォークマンで聞いていこう。
なんだかんだで午前1時ころ就寝。夜になると気温が下がり、まだまだ寒い。
・購入物:多和田葉子「ゴットハルト鉄道」(講談社文芸文庫) バルベー・ドールヴィイ「悪魔のような女たち」(ちくま文庫)
・朝食:バタートースト、ゆで卵、リンゴ、ヨーグルト、珈琲 昼食:実家にて。ネギそば、麦酒 夕食:これまた実家にて。天ぷら(タラの芽、こごみ、三度豆、シソ巻きささみ、エビ、青のりまぶしちくわ)、しじみの味噌汁、キャベツとスプラウトのサラダ(胡麻ドレッシング)、麦酒、水菜の漬物とごはん
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