王様の耳はロバの耳
戯言。暴言。失言。


2002年07月28日(日) 不倫日記

ここには多くの不倫日記が書かれている。
お互い既婚者でネットがキッカケで恋に落ち
切ない想いなぞを綴っている。
「もっと早く出会っていれば」なんてよく聞く台詞だ。
安定して恋心を忘れていたところに
運命の出会いがやってくる・・・みたいなとこか?

不倫に走る動機やキッカケは人それぞれなのに
どれを読んでも同じ印象を受ける。

運命の出会い。
トキメク心。
愛し合うふたり。
逢えない切なさ。

そして同じように不倫している人たちの不思議な連帯感からか?
「うんうん!わかるわかる!」
「私もそうなのぉ〜」
と頷く人たちが画面の向こうにいる。


私もその一人だ。
逢えない切なさを綴っている人の日記を読んでは
自分の事のように辛くなった。
見えない相手に「上手くいくといいね」と願ったりした。

ここで共感できる友みたいなものを求めていたのだろう。

だけど共感するだけなら良かった。
私は幸せそうな日記をよんで羨ましいと思うようになる。
マメで愛情表現豊かな不倫相手を持つ人たちと自分達を比べ
勝手に一人で惨めになっていった。
ひがみ根性いっぱいで「おろのけ不倫日記」を読むのだ。

私はそれをサトシにぶつけるようになった。
そして別れを予感し始めた頃、この日記を書き始めた。

もしも、人の日記を読まなければ
私はサトシを追い込まずに済んだのか?
いや、そうじゃなくても私はサトシに不満をぶつけていただろう。

人と比べる物ではない。
わかっていても比べることで確かな何かが欲しいのだ。
確かな何かって何だろ?

ともかく私は人の日記を読んでひがみ、妬み、
どんどん卑屈になっていったのだ。
知らない間に嫌な女になってしまった。

サトシが言う「昔の私」を私は思い出せない。
サトシは昔の私を「自信があるあすみは可愛かった」と言った。
昔の私は「サトシに愛されている自信」と言う物を持っていたのか?
全く思い出せない。
愛されていた実感など覚えていない。
いつもいつも不安だった。


最近になってようやくわかった。
人と比べて羨んだり妬んだりするものではない。



幸せなおのろけ不倫日記を書いていた人たちが
突然消えることがよくある。
その後の結末は・・・???





 < 過去  INDEX  未来 >


(A) [MAIL]
エンピツ