王様の耳はロバの耳
戯言。暴言。失言。


2002年07月25日(木) 過去の女だと実感する

サトシと初めて朝まで一緒にいた。
幸せな時間だった。

この一年、ずっと辛くて
誰といても楽しいと思わなかった。
もちろん、サトシといても楽しいとは思わなかった。

久しぶりに楽しいと思える時間だった。



綺麗サッパリ、サトシの前から消えるという計画は・・・
実行されないままサトシが遠くに行ってしまうかもしれない。
仕事で3年埼玉に単身赴任するかもしれないのだ。
その話は数日前に聞いていた。
「まだ、わからない」とは言っていたが
直接話してみてサトシは行く覚悟だとわかった。
条件次第で行くつもりだ。
しかも8月の話だ。
あと一週間しかない。

「俺が遠くに行ったらイヤか?」

「3年も会えなければ俺のこと忘れられるだろう。
その方がいいんとちゃうか?」


・・・・どうなんだろう???
サトシが遠くに行ったらイヤだ。
だけどホッとする気持ちもあったりする。


私は「イヤだ」と答えた。
サトシは「あすみの気持ち、嬉しいよ」と言った。




昔話をする。
「あすみのことほんまに好きやってんでー」
「仕事無理してでも休んで会いたかったんやー」
「あすみに会うために毎日まわってた気がするなー」
「あの頃のあすみは可愛かったなー」
「自分に自信もってたあすみは良かったなー」

全部過去形。当たり前か・・・昔話や。
少し酔っぱらったサトシは
昔私のことがどれほど好きやったかって話をする。
私は・・・過去の女。昔の女。

今日はずっとニコニコしてるんやって決めてきた。
埼玉行きの話が8割方だと知って落ち込んだけど・・・
昔話を聞いて胸が痛くなったけど・・・
ずっとがんばってニコニコしてた。


何も詮索しないと決めてきた。
だけどこれは守れなかった。
ご飯を食べているときサトシの携帯が鳴る。
女からのメールだった。
私はしらんふりできなかった。
サトシは「あすみといるからな」と携帯の電源を切った。

頑張ってニコニコしていても
女の話を聞くとやっぱり胸がチクチクする。

私も慣れないお酒を飲んだので
サトシの話に上手く答えられない。
頭が回らない。

今思いだして、またチクチク胸が痛い。

「俺のこと好きやって言う女はいるけど俺は好きちゃう。」

サトシのこと好きな子。
どんな子だろ?
私と同じように辛いの?
それともサトシを好きで幸せなの?

今になって変にそのことが気になったりする。


お酒を沢山飲んでご機嫌のサトシ。
「やっぱあすみにいて欲しい」
酔っぱらいの戯言だと自分に言い聞かせる。
嬉しいような悲しいような涙が出そうな変な気持ち。


朝になったら魔法はとけてしまうんだろーな。






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