ぽあろの音楽旅日記
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2001年03月23日(金) |
第54回 ラヴェル 「ラ・ヴァルス」 |
ラヴェルの手によるバレエ音楽です。もっとも、バレエとして演じられることはないようで、コンサートピースとして高い評価を得ました。モチーフはウインナ・ワルツ。ヨハン・シュトラウスの豪華なワルツと、ラヴェルの絢爛たる音の魔法が出会った一曲です。 10分程度の曲で気楽に聴けますし、細部にわたって緻密に音を積み重ねているので聴いてて飽きません。どちらかと言うとフランスでも南欧・地中海寄りの雰囲気の曲が多いラヴェルですが、この曲はむしろパリを感じさせますね。
☆デュトワ指揮 モントリオール交響楽団 まあさすが、ですね。舞踏会の空気をそのままCDデッキの中に持ち込んでくれます。ワルツの真骨頂は「ハイ・テンポをゆったり聴かせる」ことだと僕は思っています。物理的には速いんだけど、それを感じさせない。それが具現できている演奏です。これはウインナ・ワルツの演奏でもそうそうお耳にかかれないですよ、おすすめです。 ☆ビシュコフ指揮 パリ管弦楽団 新鋭・ビシュコフらしい、活きのいい演奏です。舞踏会の空気というよりは、コンサート・ホールの熱気ですね。ともすれば雑になりがちなのですが、そこは名人揃いのパリ管ですから、熱気の中におしゃれが漂う好演になっています。
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