ぽあろの音楽旅日記
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2001年03月16日(金) |
第51回 モーツアルト 交響曲第40番 |
もともと、クラシックの好みが「大音量でドカンドカン」なものですから、モーツアルトの曲にはあまり興味がありませんでした。中学のとき、吹奏楽で「魔笛」の序曲を演奏して大失敗したことも、その傾向に拍車をかけています(笑)。そんななか、一曲だけ興味をひかれたのがこの曲、交響曲第40番です。 有名な第一楽章の冒頭の、憂いたっぷりのフレーズは、一度聴くと病みつきになりますね。はじめ、曲のイメージは「秋」だと思っていたのですが、最近考えが変わりました。ひょっとしてこの曲は「春」なのではないか、それも「春なのに」の曲なのではないか、と。自分一人が季節に取り残された哀愁を全編通して感じる曲です。
☆ベーム指揮 ウイーン・フィルハーモニー管弦楽団 今は亡き名指揮者、ベームの印象は「あたたかい音を引き出す人」でした。なので、この曲のCDを入手しようというとき、迷うことなくこの盤に決めたのです。期待どおり、全編を通してあたたかい、優しい音で、この曲の哀愁を包み込んでくれています。 ☆岩城宏之指揮 オーケストラ・アンサンブル金沢 室内楽編成だから、というわけでもないでしょうが、こちらはいい意味でこじんまりとした感があります。(岩城さんの顔のパーツもこじんまりしてますけど関係ないですね)自然体で、ふと気がつくとそこで音がなっている、とでも言いましょうか。気楽に聴ける一枚です。弦が時折見せる「鋭さ」にはっとさせられてみたり、その点でも面白いです。
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