ぽあろの音楽旅日記
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2001年03月14日(水) |
第49回 ワーグナー 歌劇「タンホイザー」序曲 |
僕がはじめて「演奏」したクラシック曲です。中学1年のときに、吹奏楽コンクールで演奏しました。それまではワーグナーについては「肖像画が横向きのヘンな帽子の人」でしかなかったのですが(笑)、この曲をきっかけに一時期のめり込みました。とはいえ、ワーグナーの作品の中心はオペラで、当時(今も)声楽にまったくといっていいほど興味のない僕にとっては敷居の高いものでした。オケ単体でコンサート演奏される曲からワーグナーに入り、そしてそのままになってしまっています。 「タンホイザー」の序曲は、いくつか版があるらしく、聴くCDによってずいぶん違った印象を受けます。主題をトロンボーンが高らか(?)に歌う、その部分を自分も経験しているだけに深く深くのめりこめるのです。
☆松原和彦指揮 岩国市立東中学校吹奏楽部 悔しいことに、僕らが演奏したテープをもう持っていないんです。演奏レベルは県大会の金賞ですからまあまあまあ、ってところだと思います。中学ですし。でも指揮の松原先生は大のワグネリアンで、情熱たっぷりの堂々たる指揮振りでした。吹いていて「かっこいい」と思いましたもん。惜しむらくはコンクール用に一部カットされていること。完全版で演奏したかったなあ。 ☆ショルティ指揮 シカゴ交響楽団 なんとなくワーグナー演奏と言うと、ショルティのイメージが強いです。実際、多くの録音をこなしていますし、名盤といわれるものも多いです。改めて聴いてみると「気品」を感じます。高貴なワーグナー、ですね。この曲では、シカゴ響ならではの輝く金管の響きがかっこいいです。 ☆マゼール指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 以前お話した「天才」マゼールです。ベルリン・フィルに絶縁状を叩きつけたはずですが、月日がたてば、ということですかね(笑)。「野心家」ワーグナーの演奏をさせるとさすがにこのコンビは素晴らしいです。この曲では「パリ版」と呼ばれる版で、序曲からそのまま「バッカナール」へ繋がります。映像感があるんです。聴いていて目の前に舞台が現れるようです。この曲のイチオシ。
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