ぽあろの音楽旅日記
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2001年03月10日(土) |
第46回 J・シュトラウス1世 「ラデツキー行進曲」 |
「行進曲」と名のつく曲の中でも特に有名な一曲でしょう。「ワルツ王」J・シュトラウス2世の作品と勘違いされがちですが、この曲は父の1世による作品です。豪華かつ華麗にして軽快な、誰でも楽しめるマーチです。 どうしてもこの曲のイメージは「ニューイヤーコンサート」とダブりますね。名門中の名門、ウイーン・フィルのニューイヤーコンサートは、例年ワルツ中心の「ライト・クラシック」ですが、アンコールで演奏される曲の代表格がこの「ラデツキー」です。ウイーンのオーケストラホール、ソフィエンザールの聴衆みんなが曲に合わせて手拍子、なんて光景は映像でもお目にかかりますね。ワルツ花盛りの、古き良き時代の象徴とも言える音楽です。
☆ボスコフスキー指揮 ウイーン・フィルハーモニー管弦楽団 毎年ウイーン・フィルのニューイヤーコンサートはCD化されますから、この曲の盤はとっても多いことになります(笑)。最近は「今ノリノリの指揮者」をこのコンサートに迎えるようになっていますが、ボスコフスキーはかつて、このコンサートを20年連続で指揮しました。もともとこのオーケストラの主席バイオリニストで、彼の指揮は「弾き振り」です。なんだかビック・バンド・ジャズを思い起こさせますね。ウイーン生まれのウイーン育ち、生粋のウイーンっ子。映像で見る指揮ぶりも洒落てるんですね。演奏は文句なし、他のワルツはともかく、この曲だけはこの人以外に任せられません。芸術性より「粋」が命の曲ですから。
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