ぽあろの音楽旅日記
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2001年02月24日(土) 第33回 ベートーヴェン交響曲第9番「合唱」

 はっきり書きます。僕が一番好きな曲を一曲だけ、といわれれば、僕はためらうことなくこの「第九」を挙げます。ま、10曲挙げろといわれれば10曲挙げますし、100曲といわれれば100曲挙げますけど(笑)。一番はこれです。
 好き、というより、もはや「信仰」かもしれません。人に薦めたがります(笑)。たいていの人は「年末っぽい」というとんでもない理由で逃げていきますが、それも仕方ないでしょうね。それくらい日本では年末の曲として定着しています。
 なぜ好きなのか。理由はいくらでもあります。音楽的などーのこーのもありますが、一番の理由は「究極の現世肯定」にあります。僕は音楽を聴いてハッピーになりたい人種です。無論そうでない気分のときもありますし、そういうときのための好きな曲もあります(チャイコフスキーの「悲愴」とか)。「第九」や、以前書いた「巨人」(マーラー)といった、最後に輝ける未来を感じさせる曲が好きです。
 何枚かCDも持っています。一回でお話しきれないので、今回はまず2枚。

☆フルトヴェングラー指揮 バイロイト祝祭管弦楽団 他
 バイロイト音楽祭は第二次大戦で中断を余儀なくされましたが、平和な世を迎え、復活します。その記念すべき一回目の音楽祭でのライブ録音です。当然音はモノラル、音質も決していいとはいえないものです。でもたいていのCDショップでこの録音は並んでいます。名演奏中の名演奏。至高かつ究極の第九。演奏技術ならこの上を行くものはいくらでもあります。でも理屈抜きに「しびれる」演奏です。
☆シノーポリ指揮 ドレスデン・シュターツカペレ 他
 気が付くと、僕が持っている第九のCDは、フルトヴェングラー盤のような歴史的演奏や、いずれお話するブリュッヘン盤のような古楽器編成の演奏などで、「今の普通の第九」がありませんでした(笑)。そこで入手したのがこの盤なのですが、さすがに音はよく、演奏も確か。独唱者一人一人も好演しています。でも何か僕にはものたりない。みなぎる力を感じないんです。それがいいという向きが多いんでしょうけど。


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