ぽあろの音楽旅日記
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2001年02月07日(水) |
第18回 ストラヴィンスキー バレエ音楽「火の鳥」 |
吹奏楽でも演奏されることのある曲です。序奏と終曲の部分が、かつて「アメリカ横断ウルトラクイズ」のルート紹介のBGMに使われてたの、ごぞんじですか?全曲版だと45分ほど、作曲者自身が何度か組んだ組曲版だと25分くらいでしょうか。ストーリーの強いバレエなので、全曲版でこそ楽しめると思います。「カスチェイの魔の踊り」はその凶悪さにしびれます。吹奏楽で好んで使われるのもこの部分です。ためしに演奏したことがありますが、演奏していて悪者の気分になれる曲でした(笑)。
☆サロネン指揮 NHK交響楽団 TV(「N響アワー」)で放送されたライブ演奏です。CD化はされていないはず。N響の演奏には、正直言って魅力を感じていませんでした。クラシックに目覚めた当時の僕にとっては、日本のオケ、というだけでだめだったんですね。ミーハーだったということでしょうか。でもサロネンと組んだこの演奏は、その頃すでに「火の鳥マニア」と化していた僕を激しく揺さぶりました。当時新進気鋭のサロネンのパワーでしょうか。画面に大写しになる「男前」サロネンの表情にぐいぐい惹かれた記憶があります。残念ながらビデオは引越しのときに処分してしまい、もうあの演奏にお目にかかれません。 ☆アンセルメ指揮 ニュー・フィルハーモニー管弦楽団 CD案内などで「ローソクの残りかす」なんて酷評されてたこともある一枚。大指揮者アンセルメの最後の録音のはずです。他の大指揮者もそうですが、晩年になると表現が老練するかわりに、緻密さが失われがちになるようです。そこを指した批評なんでしょうが。。。はっきりいって、とってもいい演奏なんです!聴いていてうっとりとできる、そんな「火の鳥」をカラヤンができたでしょうか?デュトワにできるでしょうか?僕がこれまでに触れた「火の鳥」CDのなかではダントツで一番です。
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