『十一代目市川海老蔵襲名披露 五月大歌舞伎』,『キリン・シティ』,『ナインアンダー in MANDA-LA2』,『ストロベリーフィールズ』 |
3時間ほど寝て、原稿を送って出掛けようと思った。 早朝からの作業終了の直前、ViaVoiceのエラーで強制終了となる。ショックで倒れそう。
現在唯一の仕事の締め切りを守らず何をやってんだ、と自分を責めつつ『歌舞伎座』。 11:00からの昼の部に15分ほど遅刻。また母に怒られるかとビクビクしながら隣に座る。
しかし、「仕事」という免罪符で責められず、母は「先日はありがとう」と言って、「この間見た靴、買いなさい」とお金をくれたのである。母上様! うーん、母の日接待大成功!涙の出るごつあるね。
幕間に母から團十郎が倒れて休演となったことを聞く。 猿之助に続いて、「運が悪いわね、あんた」と母。 「團十郎は好きじゃないからいいや」と私。実は海老蔵もあまり好きではない。 新之助の『源氏物語』の頃は「見たい!」と大騒ぎだったから、隠し子騒動で嫌いになったのか? でもスキャンダラスな人は嫌いではないから、何故夢中でなくなったのかよくわからない。
「原稿があるから一回帰ろうかな」と言いつつ『キリン・シティ』で母とビール。 歌舞伎の話、ガン検査の話、旅の話など。母にご馳走になる。 ああ、マリバールが母に給料を払える日が、いつかは来るだろうか?
お友達の松本美弥子さんがベースのバンド『ナインアンダー』のライブで吉祥寺『MANDA-LA2』。 椅子とテーブルのある大人なライブハウスで、ナインアンダーはこういう会場は恐らく初めてではないかと思う。
消防や建築法クリアしてんのか?と思うぐらい天井が低くてジャブロ君の動きが窮屈そう。 パンツのお尻が破れてしまったのは笑った。お尻も窮屈だったのね!
海老様よりナインアンダーの方が断然良かった。 2者を同日に見て、何故海老蔵が好きではないのかわかった。 正統派が嫌い、異端児が好きだからだ、きっと。普通にかっこいいのはつまらない。 怪しげで変なことを命がけでやる人に私は愛とエロスを感じるんだな、きっと。
ライヴ終了後、松本さんとちょっと話す。髪形と服を褒められる。 ドリス・バンノッテンのスカートは海老のイメージ、「ホントだ、海老だ!」とナインアンダーの皆。 今日は早めに帰るので、後姿を見送られながらお尻をプリンプリンして去る。
駅で「スミマセン」と声をかけられる。電車の行き先でも尋ねられるのかと思ったら、 おしゃれなおば様が「スカート素敵ですね、どちらのお洋服?」 「ドリスバンノッテンです」 「ブラウスは?」 「フランスの…なんだっけな」と襟のタグを引き出して見せる。 「そうですか。髪型もとっても素敵よ」。
私のファッションや髪型はおば様方に受けがいい。 以前にも何度か知らない女性に声をかけられたことがある。最近あまりなかったので嬉しかった。
急いで帰って原稿をやらねばならぬが、ついフラフラと引き寄せられて阿佐ヶ谷で電車を降りてしまう。 『ストロベリーフィールズ』を素通りすることはできなかった。 1杯だけのつもりが、スパゲティまで食べてしまう。 マスター藤村さんと他のお客さんと映画、海老様の話。 離れた席で、多分演劇人のグループが藤原竜也について話していて、聞き耳を立てる。
命がけの人が好き、って私は何に命を懸けているんだろうか。とほほ。
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2004年05月12日(水)
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