越後妻有交流館キナーレ,まつだい雪国農耕文化村センター,越後松之山「森の学校」キョロロ,光の館,清津峡,清津館

 徹夜で東京駅。6:15集合に5分ほど遅刻。元『檸檬屋新宿』従業員のAちゃんとそのお友達K君、他男女各5人、総勢10名で新潟に「アート建築と温泉巡りの旅」。
初対面の人がほとんどの10人で、ものすごい過密スケジュールの盛り沢山な旅だが、面白そう。

新幹線では大学の遥か後輩のもう一人のK君と大学キャンパスの建築的評価とオノヨーコ展について、森美術館について、他いろいろ。

越後湯沢駅で下車、レンタカーを借りてアート建築見学1つ目は『越後妻有交流館キナーレ』。
GWだというのにひっそりしていると思ったら、まだ開館前だった。
原広司という有名な建築家の作品らしいが、別に面白くない。
中庭は大きな池になっている。
トイレのマークはネオンサインで、建物全体でそこだけ浮かび上がっている。変なの。

 2つ目の見学ポイントは『まつだい雪国農耕文化村センター』。
ここはオランダのMVRDVという世界的に有名な事務所が基本設計をしたらしい。
大学後輩のK君はこの事務所に国費留学していたという。
確かに「ありえない感」のある建物で、アートと農業、地元の人と観光客の交流などの仕掛けを感じることができる施設になっていた。

お昼は施設内のリュック・ヴィルムートの作品である水色のカフェでねぎ味噌そば。
コシヒカリのおむすびがお勧めだったらしいのだが、新幹線で朝ごはんにおにぎりを4個も食べてしまって失敗だった。

 次は『越後松之山「森の学校」キョロロ』。
スタッフの人が一般公開していない2階部分や地下の設備に案内してくれる。
建物的には面白いのかもしれないが、展示しているのは森の昆虫やら小さな魚などで、入館料500円は高すぎる。

 ここで今後のスケジュールが変更になり、更に忙しくなる。
『光の館』とかいうところにどうしても行きたい、と数名の意見が取り入れられる。
『光の館』ってなんだか遊園地の子供だましのアトラクションみたいな名前だ。
宗教っぽくもある。そんなにいいのか?

と思ったら、神社とかお寺のような外観。スタッフの女性も作務衣を着ている。
見学は15:00までなのだが、道に迷って遅れてしまった私たちを通りまで出迎えに来てくれた。

中に入ってまたびっくり。純和風の屋根がスライドし、日没に合わせた照明プログラムで空の色の変化を楽しむそうだ。生憎今日は雨で屋根は開かないが。
「宿泊客だけが見られます」、って泊まれるのか、ここに!

浴室も、趣味がいいんだか悪いんだか、衝撃的だ。
ライトは一切なく、浴室のドアと黒い御影石の風呂に一筋の光ファイバー。
人が湯船に入ると青白くボーっと裸の体が浮かび上がるらしい。
でもきっと顔ははっきり見えない。湯船から出れば体も見えない。だろう。

自炊ができるようになっていて、グラスなんかもきちんとしたものがおいてある。
『太古八』の羽賀さんに料理人として来てもらったりしたら、最高だ。
泊まってみたい!

雨の日は屋根が開かないが、1階の部屋の窓を開けて屋根から石畳に雨垂れがボトボト落ちるのを聞きながら緑を眺め続ける。雪の季節も素晴らしいそうだ。日本人だなあ。

だが、谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』からこの作品を構想したのはジェームス・タレルというアメリカ人アーティストなのだった。うーん、映画『ラストサムライ』だ。日本人より遥かに美しい日本を見せてくれるアメリカ人。参った。

HPはこちら。浴室の写真も見られる。
http://www11.ocn.ne.jp/~jthikari/jp/index.html

 本日最後の見学場所、清津峡。長ーいトンネルの途中いくつか絶景ポイントがある。みんなに遅れて一人で歩くトンネルのつまらなさ。熊の剥製やら鳥や植物の写真などほとんど見ずに急ぐ。

 お宿は近くの『清津館』。10人で22畳一部屋、と聞いて驚く。女子の3人は「別に平気です」。ホントかよ。焦って幹事K君にお願いする。GWで大丈夫か?と思ったが別の部屋を用意してもらうことになる。

これはなかなかカルチャーショックな出来事だったが、みんながお酒を飲まないのにも驚いた。
旅のしおりに「お酒5000円」とあって、買出しに寄った酒屋で5万円も使ったのか?と思ったら10人で5000円だった。一人500円とは。しかも余ってるし。私一人で飲んでた気がする。

お風呂は大浴場。露天風呂はない。徹夜だったので早く眠ってしまい、深夜に起きてもう一度お風呂。

明日は5:00起き6:00出発の予定だったが、メニューを減らして8:00出発となったらしい。ほっ。
2004年05月04日(火)

抱茎亭日乗 / エムサク

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