関西突破塾,趣酒彩菜『えーやんか(本町店)』,バー,お好み焼き,ニュージャパン

 新幹線で新大阪。予定より1本遅いひかりになってしまい10分遅刻。
関西突破塾の今回のゲストは元諏訪一家系山本組組長で画家の山本集氏と
『司法の崩壊 やくざに人権はないのか』を上梓した作家の目森一喜氏。

山本さんはやくざを辞めてする事がないから絵を描いた、と言う。
負けず嫌いで死にもの狂いがモットーとは言うが
若い頃好きになった女の子のお父さんが絵が好きで、
気に入られようと思って絵を描いたのが始めらしい。
高校野球で「浪商のヤマモト」として名を馳せたのも、好きな女の子が野球が好き、
「そしたら甲子園出たろうかい」という感じ。

「やくざになったのも高倉健に憧れてですから。一番悪いのは高倉健ですよ。
やくざの世界は、映画とは全然違いました。」と笑わせる。

山本さんは、子分の子分の若い衆が持っていた拳銃の不法所持で共謀共同正犯に問われている、五代目山口組三代目山健組組長である桑田兼吉さんの支援をしている。
桑田さんは無実だ。
死に際は男として国家権力と闘う、と大きな声で熱をこめて話す山本さん。

本業の絵は3ヶ月篭って集中して描くらしい。葉書大で5、6万円とか。
実物を是非見てみたい。

 目森さんの話で興味深かったのは9月17日の小泉訪朝の翌日に、著名な経営者クラブである「時局心話会」で 宮脇磊介という危機管理の専門家が行なった講演会の話。
宮脇という人は警視庁出身で中曽根や竹下の広報官を務め、アメリカとの繋がりも深い。
その講演で「日本の企業は暴力団と手を切らないから、日本は不況から抜け出せない」
というようなことを言ったらしい。

山本さんなどから言わせれば、権力が利用するためにやくざは生かさず殺さずおいてあるのだが、アメリカの意図は「ヤクザ・リセッション」である。
日本経済のお寒い状況は無能な政府のせいではなくやくざが悪い、ってすごい展開だけど
昨日の突然の株式会社東京ドームの暴力団との決別宣言も
この「ヤクザ・リセッション」の流れなのだろうか。

 2次会の『えーやんか』で、時代小説家でライターのYさんに
問題の編集後記を読んでもらう。
Yさんはジャーナリズム講座を受講したこともあるから意見を伺ってみた。
「よく書けてるよ」と言ってくださる。「でもね、全然ダメだって言う人がいるんですよ」
と相談。
「まあ、そういう人の気持ちもわかるけど。でも本の性格からいうたら、
これでもええんちゃう」と他にもアドバイスを頂く。

 本当は宮崎学さんにも聞いてみたかったのだが、
宴もたけなわで躊躇していたら帰ってしまわれた。

 東京組の大半は2次会の後半に帰ってしまったが、
今回私は大阪駅発23:40の深夜バスを予約してある。
まだ余裕、3次会はおしゃれな感じのバー。久し振りに会うメンバーで、すごく楽しい。

ものすごく久し振りに会った岡山の男性に「夏の恋はどうなの?」と何度も聞かれる。
ううう。どうって、どうにもならなかったから「夏の恋」なんだよ、フン。

 コピーライターのNさんと『あの日から世界が変わった ニューヨーク Good Bye 物語』を書いたたけちよさんにも編集後記を見てもらう。(訂正:10/4参照)
Nさんが皆に朗読してくれる。
「確かに自分のことが多すぎるかもしれないけど、自分が出ていない文章はつまらないよ」
とのこと。

さて、帰ろうかとなった時「もうバス間に合わないんじゃない?」と誰かが言う。
え?そう?今何時?ギョエー!23:50!!あまりのショックに腰が抜けそうになる。 
がっくりしながらお好み焼き屋に入る。美味しい。
AさんとNさんが日本のヒップホップアーティストの話で盛り上がっているのを聞きながら
乗り遅れたバスのことを思い出すとどっと落ち込む。眠い。

 4時前にサウナ『ニュージャパン』。混んでいる。
休憩コーナーの椅子もソファもいっぱいでAさんと私は湯上りの休憩椅子で寝る。
風呂のお湯とテレビと有線音楽の音が混ざって騒がしい。
明日の帰りをどうしよう、お金が無いのに何やってんだろう、という考えが浮かんでは
溜息、寝返り。

6時半にAさんは起きて帰る。私は1つだけ空いていた休憩コーナーの椅子に移る。
こちらは後ろの人が高鼾。だけどさっきまでより快適。9時までウトウト。
2002年09月28日(土)

抱茎亭日乗 / エムサク

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