セルフライナーノーツ。

2004年01月01日(木) 愛と幻想の寝正月。


明けまして。
今年も実家でネット落ちの年末年始です。
ネット環境はなくもないんですが…まぁ、そこまで依存はしてないもので(笑)
1週間、電磁波を浴びずにまったり過ごして参りました。
とは言っても、大半はTV漬けの日々だったり(^-^;
実家のリビングにあるTVは2画面タイプなのですが、これがもうめちゃめちゃ落ち着かない!
紅白の隣にサップVS曙……緊迫感全然ねぇ!(笑)
元来、自分は画面にどっぷり集中して観るドラマオタなので、こんな劣悪環境なら何も見ない方がマシだと思いました…(笑)
3日のアニ碁SPはこっそり実家の自室で観ようと思ってたけど、この分では2画面の片方で観ろ!と言われかねません…(((((;゚Д゚)))))ガクガクブルブル
そんな……久々に実家帰って、和谷タン(;´Д`)ハァハァ…とか言ってる妙齢の娘の姿……と、とても見せられない!(笑)
やはり自分の部屋に戻って、存分に喰らいつきつつ悶えようと思いますv



今年の正月は、さすがにもう娘の不倫疑惑は消え失せたようで……ちょっと、ホ。(´Д`;)
何故かウチの両親、数年前から私が道ならぬ恋に悩んでいると思いこみ(笑)、帰省するたんびに”×イチくらいイイじゃない(何が?(笑))”とか”頑張って奪い取れ!(?)”とか言うような意味不明の叱咤激励を飛ばしてくれてですね……
つーか、アンタら、妄想激しすぎるんだよ!(笑)
それとも何か…そんなに私背中に何か背負ってたのかしら……(-_-;)
でも私、不倫って大嫌いなんだよね……それで不倫中の友達と揉めたことも何度もあるし。
そりゃあ、結婚してても誰かを好きになる感情は止められないのはわかるけどさ。それを行動に移さないのが大人であり理性であり、婚姻という法律の礎じゃないの?
変わっていく感情を止められない、止めたくないって人は、結婚なんて契約、最初からしなければいい訳でしょ。
まあ、何も知らされずにドツボに填まってた…ってことはあるだろうけどさ…
”婚外恋愛”だなんて気取った言葉使うな。
相手の家庭を壊そうなんて思ってないから、お互い承知の上だから、だから自分は悪くないなんてどうして言える?
同じことされてたら、腹立たないのか?気持ち悪くないか?
      と、いうより。
戻る場所のある相手を、どうして全部欲しくならないのか。私はそっちの方が不思議です(笑)
オールオアナッシング。全部貰えないなら、最初から手は伸ばしたくない。




まったりついでに久々に読書を。
村上龍『愛と幻想のファシズム』上下巻。
故深作監督が、映画化を検討していたが諸々の理由でお蔵入り。主演に藤原クン想定してたらしいよ?ということで、Kさんが貸してくれましたv
頁を繰るなり、暫く忘れていたあの句点のない独特の読みにくいテキストが……さすがは村上龍!(笑)会話文が多いところでは、息継ぎさえできないような圧迫感に襲われます(笑)
それがまあ、読み進むうちに慣れてしまうのもまたいつものことなんだけど。
うーん、深作さんがいかにも好みそうな内容です。世界恐慌、ドル暴落、日本経済壊滅、管理システム崩壊、ファシズム、クーデター。
…なんてものを敵とし手段としてはいるけれど、とどのつまり、カリスマとなる主人公は頭ではなく身体を、五感を、意識を使って世界に戦いを挑み、それに魅せられた者達が追随する。
人間、最後に必要なものは肉体と精神力だ。戦火の中を生き延びて来た深作さんにとって、それは至極当たり前の事実であり、そしてそれが今の世から消えつつあることもまた現実だったのだろう。
バトロワにしろ仁義にしろ必殺にしろ里見にしろ蒲田にしろ(すみません初期作品は未見です(-_-;))、彼が主人公に選ぶのは身体を使って生きざるを得ない人間達だ。アクションではなく、生きるため。戦いは生きるための一手段に過ぎない。
頭の中だけでふわふわと作り上げたような、思わせぶり精神世界の多いマイナー邦画作品の中で。血や汗や泥の匂いがして、洗練されてなくて見苦しくて最期の最後まで悪あがきする、深作作品が好きな私にとってこの本はちょっと似た匂いがする。
面白かった!というよりはむしろ、恐ろしくなる本。
初版が1987年8月。
その後世界は湾岸戦争が起こりソ連は崩壊しドイツが統一され、同時多発テロに乗じて星条旗の国はありとあらゆる手で制裁を加えている現状で。
この小説の中のように、米国とソ連が手を組んで金融市場を席巻することはもはやあり得なくても、同じような、ひょっとしたら小説の中身以上のことが現実に起きようとしている。
どれほど金積んでヘコヘコ頭下げたって、米国はその気になれば簡単に日本を攻撃するだろう。理由は何とでもいちゃもん付ければいい、証拠捏造は得意なお国柄だし。
わかっていて、それでもムリヤリ自衛隊を派遣なんかしてるこの国はどうなるんだろう。
(自爆を厭わないテロリストがいる戦場へ、”食料持って来ただけで〜す♪”なんて配達人送り込まれて、あっちもさぞや呆気にとられてることだろう…。なんで経済援助だけじゃダメなの?金は出せないけど兵隊なら出せる(笑)って国は他にいくらでもあるでしょ?わざわざ憲法を拡大解釈までして派兵するこのプライドのなさはやっぱりお国柄なのか?(-_-;))
……自分はもちろん右よりでも左よりでもない、至って日和見主義の人間だけど。
ニュースとこの本を交互に読むうちに、だんだん頭の中が膨れてくるのを感じた正月休みでした(笑)



配役。
藤原クン起用…ってことは、やっぱりトウジ役を考えていたのかなぁ。うーん…
私的にはちょっと、イメージ合わないかなぁ。まだ若すぎる!(笑)藤原じゃあそれに何より、野性味に欠けるんだよね…。
トウジという男の根幹はハンターであり、なおかつ人を陶酔させる魅惑の声(笑)と言葉を持ち、頭と直感が働き、なおかつ顔もイイ(らしい(笑))28歳。
その位の年代の俳優って、繊細なタイプはけっこういるけど、やっぱりどれもワイルドさに欠ける。
カリスマ性があり美声、ってことでは柏原(兄)とか安藤政信はどうかなぁって思ったけど…やっぱ線が細いよな(^-^;
うーん、強いて言えば長瀬なのかなぁ…(苦笑)なんか、映像が目に浮かぶようだけど(笑)
さらに難しそうなのはゼロの配役だろうな。この浮世離れした掴み所のなさ、情けなさ、弱々しさ、鋭さ……そして、愛と呼ぶには複雑にすぎる(笑)トウジとの縺れた相互依存。
この、ゼロ次第で出来不出来が決まりそうな気がする。
ちなみに私のお気に入りは”クロマニヨン”の山岸と吉沢内閣副長官、大蔵省の高榎氏です。バレバレ?(笑)



久々に読書したので、これから読みたい本をメモ。
サヴィンコフ『テロリスト群像』,猪瀬直樹『道路の権力』。
……正月からなんとも物騒です(笑)




P.S. 絶対にここを見ることのない貴方へ。とりあえず、今年最初のメールがキミからでよかった(笑)今年もまったりお付き合いよろしく!m(_ _)m









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