琴 星 商 事 日 乗
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2006年01月29日(日)
  雪より白い <画像あり>


 2006年の中央競馬初日、1月5日。1頭の馬が競走馬としてデビューしました。その馬の名前は「シロクン」。名前の通り真っ白な馬体の男の子です。

 JRAで競走馬として走るサラブレッドの毛色は7種類に分類されています。一番多いのが鹿毛という茶色の馬。黒鹿毛、青鹿毛、青毛の順に茶から黒になります。鹿毛より明るい茶色は栗毛、もう少し暗いのは栃栗毛。あと産まれた時は灰色や茶色だけど年を取るにつれて白くなる芦毛、で7種類。鹿毛が全体の約半数で、栗毛が1/4、黒鹿毛が約14%、芦毛が約7%、青鹿毛が2〜3%、栃栗毛・青毛は1%以下。つまり、普通競馬場で見かける白い馬は、みんな芦毛という毛色の馬で、JRAが配布するレーシングプログラムや競馬新聞なんかにも「芦」と記されています。
 でもシロクンは芦毛ではありません。JRAで登録上区分される8番目の毛色、「白毛」の馬です。芦毛馬は程度の差こそあれ産まれた時や若い頃は真っ白ではありません。どんなに白くなっても肌は黒いのが芦毛馬。一方、白毛馬は産まれた時から真っ白で、肌はピンク色です。世界でも数十頭しか産まれていないとても稀少な毛色なのです。
 そのシロクンが、本日、デビュー2戦目。東京競馬第4レースに出走しました。

パドック周回中右目は普通左目は青本馬場入場

 本馬場入場の時に先頭を行く誘導馬(かなり白い芦毛が多い)なんかと比べても真っ白な馬体。全ての蹄はクリーム色で、目や口の周り、鼻先なんかはピンク色。右目は黒いけど左目なんか青いです。即ちオッドアイ。明らかに普通の馬とは違います。
「白ーい」
 いつもより人の多いパドックが、シロクンの周回に合わせてどよめきました。「近くで見ると気持ち悪い」。そんな声も聞こえました。普通と違うんだからそう言われるのも仕方ないんでしょう。「普通と違う」からこれだけの人が集まり、カメラを構え、馬券が売れ、JRAも声高に宣伝する。全て、「白毛馬だから」です。私もその中の一人だったワケだけれど。

 シロクンの母・シラユキヒメはサンデーサイレンス産駒の白毛馬として話題になりました。つまりシロクンの白毛は母からの遺伝。シロクンはシラユキヒメの初仔ですが、次の子もその次の子も白毛だそうです。
 JRAではまだ1勝もしていない白毛馬(シラユキヒメの3着が最高)。果たしてシロクンはいつか勝利を挙げることが出来るかな。

◆白毛馬について勉強
・白毛はアルビノではない。それどころか優性遺伝。いくらかの色素を持っていて、目が青くなったり、有色毛が混じることがある。
・白毛の遺伝子(W)は他の全ての遺伝子に対して優性だが、ホモ接合体(WW)になると致死性があり胎児のうちに死亡する。故に白毛同士の配合は危険。
・芦毛は両親のどちらかが芦毛でないと産まれないが、白毛は突然変異でも産まれる。

最後の直線 >>今日は16頭中の12着でした。

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 2日連続で開幕週の東京競馬場へ足を運んだ訳ですが、2日で200枚以上の写真を撮っていました。36枚撮りフィルムでおよそ6本! そんなの2日連続で勝浦クンが重賞勝ったりしない限り有り得ない数字ですよ(笑)。やっぱりいいですね、デジタルは。プリントすることが大前提なら、また話は違うんですけど。


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・過去の「今日」。

2005年01月29日(土) 猫と道行き <画像あり>

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