琴 星 商 事 日 乗
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2005年04月17日(日)
  叶えられた逢瀬、そして春 <画像あり>

 小さい頃から仏像が好きでした。変わった子、だったんでしょうね、ハイ。
 いつ頃から惹かれていたのか、それは最早定かではないのですが、小学6年生の時に父に連れて行ってもらった東京国立博物館で行われた「百済観音」展が物凄く影響しているのは間違いないです。その時に見たメインの展示である「百済観音」は、正直、異様に背が高くて私には(今でも)やや不気味に見えたのですが、一緒に展示されていた東博所蔵の法隆寺献納宝物の中にある小さな金銅仏の観音様に、物凄く心惹かれたのでした。
 その金銅仏は現在、東博内にある法隆寺宝物館に常設展示されています。法隆寺献納宝物178号と番号が付けられた重要文化財の観音菩薩立像がそれです。今でもこの小さな仏像が、マイ・ベスト仏像。心の守り本尊です。

 今日の主役はそのマイ・ベストではなく、マイ・セカンド(?)。でも、格も大きさも著名度も、(世間的には)圧倒的にベストに勝る仏様。
 大阪・河内長野。真言宗の総本山・高野山にも近いこの山里に、観心寺という高野山真言宗の古寺があります。そのお寺の御本尊、如意輪観世音菩薩が今日の主役。
 この如意輪観音様、日本の国宝第5号です。そして、1年のうち、4月17・18日の2日間しか開扉されない秘仏です。4月17・18日が何曜日だろうとこの日付で開扉。昨年が土日に当たったのですが、昨年は友人カップルの結婚式で帰京中。勿論、自分の身辺もバタバタしていたこともあって、秘仏開扉のことは忘れていました。そして今年。今回を逃せば、次に休日に開扉が巡ってくるのは何年後か。考えたり調べたりするより、今年行けるうちに行くべし! 無理矢理夫に連れて行ってもらった次第です。

境内で咲いていた枝垂れ桜観心寺金堂金堂前より山門方向を

 今年は桜が遅かったおかげで、境内や附近には盛りの名残の薄紅色が。そして境内の枝垂れ桜が1本、遅い盛りを見せていました。
 国宝の金堂、その内陣。左右には板に直接描かれた両界曼荼羅、そして中央の厨子内に秘仏・如意輪観世音菩薩。写真では何度も見ていたお姿が、目の前に。
 長年秘仏として大切に祀られていたため、平安時代の作でありながら彩色が残っています。撮影は勿論禁止の為、皆さんにはコチラで見て頂くとして(果たして著作権的にどうなのか私にはよく判りませんが)、時を経て赤みを帯びた色彩が、丁度八重桜の紅色のよう。内陣内にまで立ち入りが許可され、お坊さんによる説明付き。
 河内長野。高野山に参詣した折に電車で通過しましたが、この秘仏を拝観しに来る日が来ようとは、正直思っていませんでした。大阪とはいえ、殆ど奈良。若しくは和歌山。そう簡単に(しかも期日限定で)来れるところではないと。
 丁子という香(クローブです)を口に含み、塗香を両の掌に摺り合わせ、最初は僧侶の説明に耳を傾ける人々越しに、説明が終わったら人を掻き分け内陣へ進み、間近で、憧れの君をとくと見つめて拝んで参りました。
 これで、日本三如意輪は全て参拝したことになります。ここ観心寺、正月に行った西宮の神呪寺、そして奈良の室生寺です。室生寺は時間の関係で奥の院まで行けてないので、是非また詣でたいところ。

 ちなみに、物凄い余談ですが、塗香は高野山内のものの方が好みの薫りでした(マニアックすぎ?)。

 さて、このために朝8時前に家を出てきた為、参拝を終えて14時過ぎ。門前でお昼を食し、折角こんな所まで来たので、和泉国と河内国の一宮にも参拝することにしました(この辺りは古代にとても栄えた地域ですから、見るべき寺社はどっさりあるんですけど、取り敢えず)。

大鳥大社(右手前が拝殿、左奥が本殿)枚岡神社(右上の桜が「紅尾の虎」)

 まずは堺市の大鳥大社へ。駐車場へ車を停め、石造の鳥居をくぐって本殿向かって右側の参道から入りました。すると、拝殿前の八角鳥居の前に、車祓を待つ車の列が3台(−− 八角鳥居から拝殿まではすぐなので、正面から綺麗な写真が撮れないー(涙)。まあ、神社、というか宗教施設は写真に撮る為のものではないので、こればっかりは致し方ありません。参拝を済まし、御朱印を御願いし、拝殿・本殿に対して斜めから写真を撮影させて頂き(上左の写真)、まあ車ごと八角鳥居の写真も撮影しました(うう)。

 続いて、特大前方後円墳群を横目に(でも横から見たらただの小高い森)東大阪市の枚岡神社へ。これが、カーナビではちょっとやっかい。しかも道が混んでいて到着が17時って非常にギリギリな時間。
 枚岡神社の正面を近鉄の線路が通っています。というか、正面が枚岡駅。すぐ横の踏切は、一通ではないんですが、車がすれ違うことはまず不可能な幅しかありません。おいおいこんな道案内してくれちゃったよウチのカーナビは(マニアックなナビする子なの)。
 踏切渡ってすぐの所にあった駐車場に車を止め、取り敢えず写真は後回しにして社務所へ。社務所閉められたら、折角来たのに御朱印受け損ねます。まあまた来ればいいだけの話なんですが、タッチの差でそれは悔しい。
 でも、ここ、枚岡神社は、生駒山へのハイキングコースの入口(それは登山口と言った方が正しいんだろうか?)になっているらしく、ハイカースタイルの参拝客が結構な数境内にいました。授与所は既に閉まっていましたが、社務所にはまだ明かりが。ダッシュで直行して、御朱印を頂きました。ああ良かった間に合った。
 ほっとしたところで、人も少し減った拝殿前で参拝。そして、登山コースへ続く(と思われる)方へ足を向けると、授与所の奥に見事な桜が咲き誇っていました。「紅尾の虎」と名札が掛かった桜の樹。枝越しに見る拝殿・本殿はまた素敵。拝殿後ろの垣の裏には堀があって鯉が泳ぎ、その向こうに春日造に似た枚岡造という独特の造りの本殿が並んでいます。
 いい季節に来たなぁ。本当、そう思いました。この神社は、この「紅尾の虎」が咲き誇ってる時に来るのがきっとベスト。他の季節を知らないけど、拝殿・本殿を拝むならきっとそうに違いない!

 これで畿内の一宮で御朱印を頂いていないのは大和の大神神社だけなのですが、学部2年の時に参拝済みではあります。参拝自体は制覇。わーい。

 恋い焦がれた仏様と桜と若葉と古社寺に、「気」を分けてもらった一日でした。春は自然の中に身を投じる時間が必要ですね。春の息吹、1000年を超える時の流れ、その流れに流されることなく続いた信仰。全てをこの身に感じることが出来ました。

 さて、来週末は広島でのんびり大人しく過ごし、GW前半には、出雲路へと参る予定。初山陰です。出雲大社を中心とした独特な祭祀形態、荒神谷などの古代遺跡、出雲蕎麦、そして温泉。嗚呼楽しみィ♪


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・過去の「今日」。

2004年04月17日(土) 自己責任/我儘

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