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2001年08月27日(月)
読んだでしょうね?猫田リコの新刊を!


押しつけがましく繰り返しますが、猫田リコの新刊「イエス・マスター」は必読ですよ。
今回も奇妙にねじ曲がったおハナシの数々と、不思議な柔らか線で描かれた世界が素敵です。

どれも好きなのですが、ワシは特に「新世界」が気に入りました。
人を壊すことに喜びを覚える男(攻)と、そんな彼に買われることで自分の存在理由を見出して
いる青年(受)。
男のどす黒い欲望が支配する「夜=闇」の時間こそが自分の生きる世界だと、青年は夜ごと男を
待つのですが、ある日を境に男はやって来なくなるのですね。
それでも青年は男を待ち続け、そして…。

あー、語りたい。でもあまり深く言わんでおきます。
タイトルの付け方も独特です。
「遊戯邸いらっしゃいませ」は、前の本の「囁く者たちの部屋」(超お気に入り)に近い感じ。
あと特筆すべきなのは、コマ割の面白さです。非常にインパクトのある構成です。
いつも単行本になるのを待っているので、縮小された画面しか知りませんが、雑誌だとまた感じ
が違うんでしょうね。
時々細かすぎるんじゃ?と思うぐらいに不思議な画面分割が成されていて、それもまたこの人の
持ち味になっているのです。
一瞬の表情の変化とか、とても鮮やかに切り取られているコマがあると、すげぇドキドキします。
もっともっと、長いハナシを書いたらどうなるのかなぁ?
これぐらいの長さが本人としてはちょうど良いのかしら?
この人のハナシは(掲載誌の方針かもしれませんが)最終的にはシアワセな方向に落ち着くので
読んでいて安心できますな。

くどいですが、読みなさい。

読んで気に入らなかったら、ごめんなさい。
ひとりでも多くの人が気にしてくれると良いのですが。
去年からのワシのオススメNo.1なのだからして。