無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2005年02月19日(土) あ〜んあんあ、驚いた日記2

 岡本喜八監督、死去。
 後一本くらいは映画を、と期待していたので、ショックは大きい。
天本英世氏がなくなられたとき、『キネマ旬報』で、追悼文として「『スラップスティックス』、面白かったよ」と一言だけ書いておられた。天本氏についての追悼文はファンと称する人々が百万言を費やしていたが、ほとんどロクなものがない。誰も天本氏の役者としての本質を見てはいなかったからである。舞台役者としての天本氏について触れていたのは、岡本監督のみであった。「人が人を知る」とはこういうことだろう。
同様に、岡本監督についても数限りない追悼の声が聞こえてくると思うが、監督が本当に作りたくて作れなかった「馬賊映画」について触れることのない追悼文はどんなに哀切が込められていようと、書き手の自己陶酔の文にしかならない。私も含めて、ファンというものは映画の作り手にとってはその程度の存在でしかない。でも個人の感想はまだましなほうで、新聞の「代表作は『日本のいちばん長い日』」なんて記事を見ると、「ふざけるな」と言いたくなる。
しげは岡本監督が好きだが、一切沈黙している。それが一番正しい態度かもしれないと思いつつ、私はこうしてあえて駄文をつづっている。若い人が、あまりにも岡本監督のことを知らないからだ。岡本監督の映画、テレビ、小説などの八割を私は見ていると思うが、個人的な岡本監督ベストテンを以下に挙げる。どんな作品か御存知ない方は、是非ネットやムックなどで調べていただきたい。

1 江分利満氏の優雅な生活
2 殺人狂時代
3 刑事コロンボ・燃えつきた映像(ノベライズ)
4 独立愚連隊西へ
5 ああ爆弾
6 幽霊列車(ドラマ)
7 座頭市と用心棒
8 戦国野郎
9 大菩薩峠
10 肉弾

 岡本監督ファンからは「アレがはいってないじゃないか」と言われることは重々承知の上だ。ベストテンをベスト20にしたところで同じことだ。『姿三四郎』『太閤記』のような明らかな失敗作も含めて、岡本監督の作品が私は好きなのだ。


パソコン故障、しげに「何とかしてくれよう。パソコンがいかれたよう」と泣きつく。
 しげ、パソコン画面を見て、「なんじゃこの『ハードコアセックス』ってのは?!」と私をジト目で見る。プログラムから削除を試みるが一切不可。「初期化するしかないよ、これ」と慨嘆。
 ともかく、明日、J-COMのサービスセンターに連絡することにして、今日は修復をあきらめる。

2004年02月19日(木) 入院日記18/ドリカムな話
2003年02月19日(水) メイキング・オブ・SF・レビュー/『川原泉の本棚』(川原泉・選)/映画『宇宙大戦争』『地球防衛軍』
2002年02月19日(火) さだまさしファンだったことが恥ずかしくて言い出せないやつ多いと思うぞ。……私もだ/『シックス・ボルト』(神野オキナ)
2001年02月19日(月) 語源の楽しみ/ミステリチャンネル『ポワロと私』ほか



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