無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2004年06月09日(水) 『ハニー』、苦戦!(+_;)

 長崎の小6同級生殺人事件関連で検索をかけてきた通りすがりさんたち、昨日まではまだ200件近くいらっしゃっていたのだが、ようやく今日あたりになって50件程度に落ちついてきた。来て頂いた通りすがりさんに恨み言を言うつもりは毛頭ないが、正直な話、この程度の回り具合の方が、私としては落ちつく。
 日記にカウンターを付けるかどうか、日記を開いた当初はおよそ30秒くらい(^.^)迷いもした。「ためらい」の原因は、日に何人お客さんが来てくれるものか、いちいち気にかけるのも気苦労だなあ、と考えたからだが、付けないなら付けないで、あえて来客数なんか気にしてないよって感じのポーズを取ってるみたいでみっともない気もした。まあ機能があるなら使わにゃ損かと思い、さして深くも考えずに結局は付けてみたのだが、こんなふうに何かの事件に対するネットでの反応の仕方が分かるようになるとは思ってもみなかった。いや、面白い。
 もっとも、この怒涛の一週間のおかげで、アッという間にカウンターが76000、77000、78000と回ってしまい、キリ番をゲットしたのが誰なんだか分らないばかりか、まだまだ随分先だろうと思っていた80000ヒットが意外に早くやって来そうな気配になってしまった(それでもまだひと月くらい先にはなりそうだが)。80000ヒットまでにはもちっと面白いコンテンツの企画が立てられないものかと思っていたのに、アイデアを練る前に数字が追いついてきそうである。

 事件後の報道も、一週間も経過すれば、「こんなことまで現段階でいちいち掘り起こして報道せんでも」という類の情報も増えてくる。「事件直後、教師たちがどのように動いたか」なんてのはその最たるもので、気が動転した教師たちが、現場に群がろうとする生徒たちを一部制止しきれずに、凄惨な状況を覗かれてしまったことをさも重大な「過失」のように報道している新聞があったが、そんな追及は、ジャーナリストか作家があとでレポートを1冊にまとめる際にコメントすればよいことである。昨日の加害者女子の作文に、識者とやらに無理矢理コメントを付けさせたりするのもその一例で、総合的な分析がなされない段階でのそういった報道は、情報の精査が全く行われていないどころか、何をどう何のために報道したいのかが全く見えなてこない。「ともかく報道」というほどに世間は情報に飢えちゃいないと思うのだが。当該の女子は、精神鑑定されることが正式な決まったようで、この事件についてまた何かを考えるのならば、その結果を待ってからで充分だろうと思う。


 映画『キューティーハニー』の興行成績が振るわない。
 先週、初登場でなんとか7位に付けてはいたものの、同時期公開の『クリムゾン・リバー2』『下妻物語』の半分以下の成績で、しかも今週は早々と圏外に消え去ってしまった。一般客がつめかけた『CASSHERN』とは好対照で、劇場に足を運んだのはオタクばかりということか。いや、最近のオタクは「どうせDVDを買うし」とかで劇場に足すら運ばないヤカラも多かろう。パート2が作られるためには、ホントにDVDが売れてくれなきゃしょうがない、という事態になりそうだ。
 どうにも実感せざるをえないのは、やはりオタク的趣味ってのは決して一般的には好かれちゃいないということである。今、40代を越えるオタクたちはこぞって「かつてオタクがいかに迫害されて来たか」を語って、「現在、これだけオタクが認知されてる状況は幸せだ」と主張しているが、表だった批判が減っただけで(そりゃあ、社会の中枢に少なからずオタクが存在していれば、批判はしにくかろう)、一般の反感や嫌悪感は潜在化しているように思う。表だって現れる弾圧に対してならば、正面切って戦うこともできようが、潜在化した勢力に対しては、オタクたちがいかに理論武装し、論陣を張ろうとも、暖簾に腕押しだ。
 なにが悔しいって、『踊る大捜査線』以降、『トリック』、『木更津キャッツアイ』など、オタクテイストの高いドラマのヒット、映画化が続いているにも関わらず、それはどこか適当にオタクネタを散りばめただけの、「上澄みを掬っている」作品にすぎないという印象が拭えず、肝心のオタクの心臓ど真ん中ぶち抜きな『ハニー』などが苦戦を強いられていることなのだ。
 ……なんだか、女性の社会進出が認められ始めた80年代、「一応、女性が働くのは認めてやるけどさあ、会社に花を沿えるのが目的で雇ってんだから、経営にまで出しゃばって口出しなんかするなよ」って態度取ってた会社が多かったことを連想してしまって、癪に障るのである。『キネ旬』の批評でも、「映画派」の批評家たちには、『ハニー』の評判は頗る悪く、誉めているのはオタクな轟夕起夫くらいのものなのだ。……いやね、あの雑誌のどこがイヤかって、「一応、オタクも認めてやるけどさあ」な姿勢が子飼いの評論家連中に蔓延しているところなんだよね。かと言って、『映画秘宝』は『映画秘宝』で、あの、編集者やライターどうしが実は毛嫌いしあってるような誌面の余裕のなさ、ギスギスした雰囲気もちょっと馴染めないのだけれども。
 『ハニー』は確かに絶賛するには痛い、シロウト臭さを感じさせる演出が多々見られはするが、かと言って、フツーの映画を庵野秀明が撮ったって、そりゃもっとつまんなくなると思う。オタクしか支えるファンがいない映画を、オタクが支えようとせんでどうするかと思うのだが。
 ……早い話が、オタクなら打ち切りに会う前にとっとと『ハニー』を見に行け、ということなのよ。『下妻』ですらまだ圏内にいるってのによう(あれも「オタクの上澄み掬い映画」っぽいよなあ)。


 早朝、鴉丸嬢がいきなり来訪。チラシ撮影の帰りにしげが連れて来たのだが、素っ裸で寝ていた私は焦った。見られて恥ずかしがるようなトシでもないが、見せたらセクハラである。部屋も相変わらず乱雑極まりないというのに、しげも時と場合を考えて案内してほしいものだ。
 撮影後であるから、鴉丸嬢、当然チーパオのままである。しげが私を職場まで車で送った時も、もちろんそのまんまの格好である。チーパオ姿の妙齢の女性に見送られるというのを職場の誰ぞに見られたら、どんな噂が立つやら、見当もつかないが、幸いにも私が到着した時、職場の玄関には誰もいなかった。天はまだ私を見放してはいないようである。

 仕事は昨日にも増して苛酷、残業はまた8時過ぎまで。
 パソコンの前で目を血走らせていた(のだろう)ところ、同僚から「魂詰め過ぎじゃないですか? 少し休まれた方がいいですよ」と心配されてしまった。実際、どんどん眼が見えなくなって、キーボードを打つスピードもどんどんのろくなっていくのである。
 だからこの仕事だって、例のトン……もう、いいや(+_;)。

 帰宅して、BS2で映画『シャレード』。映画自体はかなり昔に見たので、細部はかなり忘れている。オードリー・ヘプバーンとケーリー・グラント主演映画であることはかろうじて覚えていたが、ウォルター・マッソーが重要な役で出演していたのを失念していたとは、いったいどういうことか。記憶力減退にも程があるなあ、と、しばし落ちこんでしまう。


 読んだ本、今日も少なめ。
 大槻ケンヂ『オーケンのめくるめく脱力旅の世界』、マンガ、あだち充『KATSU!』12巻、高橋ツトム『スカイハイ 新章』2巻、たかの宗美『白衣な彼女』1巻。
 でもなんか情報が眼から脳にまで到達してないような気がする。

2003年06月09日(月) いや、落ちこんでるわけじゃないんだが/『なんてっ探偵▽アイドル』12巻(北崎拓)ほか
2002年06月09日(日) チキュウは狂気で回ってる。/『全日本妹選手権!!』1・2巻(堂高しげる)/『おごってジャンケン隊』5巻(完結/現代洋子)ほか
2001年06月09日(土) イカレポンチ天国/映画『大菩薩峠 第一部』(1957東映)ほか



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