無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2001年06月09日(土) イカレポンチ天国/映画『大菩薩峠 第一部』(1957東映)ほか

 休日出勤が続く中、今日は今月初めての(というか先月中旬以来の)休み。
 けど明日はまた仕事なんだよなあ……。
 これで溜まっている数々の原稿の山、ホントに完成出来るのだろうか?
 体重、85.6キロ、空腹なのに壁は相変わらず厚い。
 夕べ夜中に寝て、4、5時間しか経ってないのに、しっかり7時に目が覚める。もちろん、トイレが近くなったからだ(-_-;)。
 トシヨリになったのかなあ……。

 さて、それはともかくリレー小説のシメキリがいよいよ今日だ。
 しげが朝寝してる間に書き上げないと、どうせまた邪魔される。というわけでさくさく原稿を書く。
 それまでのいかにもラブコメなタッチな胸さわぎな放課後な初恋スキャンダルな展開を、いきなりファンタジーにしてしまったのは、恐らくリレー小説参加の皆様方には驚きだったろうが、これもみんなしげが悪いのである。
 だって前回のラストで、主人公殺してるんだもの。ちょっと事故ってるだけならともかくカラダが引きちぎれて真っ二つだものなあ。
 ……しげ、あの男にオレのイメージ重ねてないか? (;¬_¬)
 なんだかそのうちしげに真っ二つにされそうでそれも怖いが、ともかく主役をなんとかするためにはお話自体をなんでもアリな世界観にシフトするしか手はないなあ、と考えてああなった次第。
 いや、『幽遊白書』にはしたくなかったんで。
  
 でも、つい、既定字数1000字をオーバーしてしまったので、後半を慌てて削除。
 実はあのあと、火の龍サラマンダーに襲われた二人は、湖の向こうから現われた謎の船、『バンド・ワゴン』に助けられて、空を行く、というストーリーを考えていたのだけれど……。
 はい、お気付きになられたかたもいらっしゃいますね。東映動画の傑作の一つ、『空飛ぶゆうれい船』の換骨奪胎であります。
 ……そこのお客さん、怒らない怒らない。パクリでない程度には工夫してるぞ。それが証拠に空を飛ぶものが同じく『海底3万マイル』の「火炎竜」のイメージから取られているが、そのことに気づいたものも誰もいないであろう。
 でもさすがに「空飛ぶ船」出してたら顰蹙ものだったかもしれない。途中で話が切れてよかったあ(´。`;)。


 テレビニュースは終日、池田小学校の包丁男のことばかり。
 全く、他人の不幸や事件をあっという間に祝祭にしちまうマスコミのエネルギーには頭が下がる(もちろん皮肉で言ってんだよ)。
 海外でも「日本の安全神話が崩れた」とかセンセーショナルに報道してるらしいが、このキャッチフレーズ、地下鉄サリン事件のときにも使ってたぞ。日本赤軍の企業爆破事件だの、暴力団同士の銃撃戦だの、もう何10年も前から市民だって別に安全じゃなかったと思うがね。
 それでも大抵の日本人がのほほんと「日本は安全」と思い込んで暮らしてられたのは、「自分が被害にあうことはない」と思ってられたからだよな。
 隣の誰かさんがもしかしたら豹変して自分を襲ってくるかもしれない、という考えは、日本では「被害妄想」として排斥される。「平和ボケ」することでお互いの安全を図るというとんでもない方法、つまりまさしく「赤信号みんなで渡れば怖くない」って考えて暮らしてたわけだ。
 それで自動車にはねられたからって、誰かのせいに出来ることでもないように思うが。
 日本において、犯罪は地震や火山噴火のような天災と同じく、不運でしかないのである。だから日本の安全神話はまだ全然壊れちゃいない。だって「明日自分が襲われるとは思わない」なんて、まさしく根拠のない「神話」じゃないの。

 今日も“裏”モノ探偵団会議室にこの事件について書きこみ。
 なんだか私、正義漢ぶりっ子、良識派ぶりっ子のマスコミに対して本気で怒ってるぞ。
 エロの冒険者さん、つながりの関係上一部文章を引用してますが、ご容赦下さい。ダメだったら削除します。



 池田小学校、今が一番無防備なんじゃないですかね。
 ともかくテレビのニュースを見ても、児童へのインタビューの多いこと多いこと。しかもいくつかは明らかに敷地内に入りこんで撮影している。
 あの報道陣の中に紛れこんで、インタビューするフリでもして、「ねえ、キミちょっと、ここじゃちょっとウルサイからさ、あの体育館のウラにでも来てもらってさ……」(ホンマは関西弁なんやろな)と誘いこめばもう、新鮮なおサカナが釣り放題。

 校長もよ、亡くなった児童のご家庭に慰問するのは当然だし、「かわいそうで」と泣く気持ちも解るけど、バカな報道陣を野放しにしといてどうする。残った先生たちにシャットアウトさせるくらいのこと指示しとけよ。それが安全管理ってもんだろう。
 いかにも良識派って顔で「PTSD(心的外傷後ストレス障碍)が心配です」とか言っときながらだよ、「(犯人)どんなだった?」「刺されたお友達はどうだった?」なんてそれこそ児童のPTSDを助長するような質問しまくってるんだぜ?
 イカレ男と同レベルのイカレポンチがうようよいるのに何チンタラやってんだ。
 ニュース番組のキャスターやゲストで呼ばれた心理学者の類も、「報道陣を引き上げさせなさい」と言わない時点でエセだと思うぞ。

 犯人、「駅前で100人殺したけど小学校には乱入してない」とか支離滅裂なこと言い出してるらしいけど、こりゃますます罪には問えないような感じになってきましたねえ。
 小泉首相、「法改正」も言い出したそうだけど、急がないと、今回の事件で「池田小にはかわいいコが多い」というのが全国的に有名になっちゃったから、もうあちこちから変質者さんたちが大挙して押し寄せてきちゃうぞ(^_^;)。


>  私の小学校時代のように、オルガンが弾けなかった男先生が、女先生に
> 音楽の授業だけ変わってもらうという牧歌的な風景、もはや遠い昔のことに
> 成り果てたのか。悲しいなあ。

 イカレポンチが出ちゃったら、昔でもやっぱり危険だったろうと。
 例の「津山30人殺し」も本当は別に「呪われた村」で起こったってわけじゃないですし、普段は「牧歌的」だったんじゃないでしょうか。
 でも、どっちかと言うと昔のイカレポンチさんは浅沼稲次郎さんを刺すとか、権力者に向かって行くパターンの方が多かったように思います。
 弱いモノにしか向かって行けなくなったってのは、やっぱり反抗心を少しずつ剥ぎ取っていく学校教育の賜物だったりして(^o^)。



 昨日より表現が過激になってるなあ。
 でもやっぱりこれでも抑えているのである。「子供に群がるマスコミは一人残らず○○○○○○○○!」くらいのことは言いたいんだけどね(^^)。


 今日は一日外出しないでいるつもりだったが、しげがいきなり「カラオケ行きたい」と言い出したので、近所のカラオケ屋、「シダックス」に出かける。
 家族サービスも楽じゃないなあ、と言いたいところだが実はしげのオゴリ。もう今月の私の小遣いはないのだ(おい、給料日までまだ十日以上あるぞ)。
 アニソンが充実していた前回の「ジョイサウンド」、残念ながら今日は満室だったので、別の機種にする(機種名は忘れた)。
 テレビでフォークをよく聞いていたので、井上陽水『夢の中へ』や加藤和彦『あの素晴らしい愛をもう一度』なんかをキイも合わないのに無理して歌う。……アニメファンには『カレカノ』と『ラブ&ポップ』の主題歌として有名(^^)。
 しかし、どっちの曲も実に詩に中身も深みもないね。前のはナンパ、後のは未練の詩じゃん。だからこそヒットしたのかもしれないけどね。
 しげは「あんたの曲を歌うよ」と言って林原めぐみ『MIDNIGHT BLUE』を歌う。別に私の歌じゃないけど(^_^;)。確かに好きでよく歌ってるけどもねえ。

 夜、CSファミリー劇場でなつかしのアニメ、『新造人間キャシャーン』の第1回を見る。バタ臭くてデザイン的に余り好きになれなかったタツノコアニメの中で、これは比較的好きだった。
 でも今見返すとやっぱり脚本、演出ともに古いね。ともかくナレーションが多過ぎるし、それがホントにただの解説にしかなってない。
 オープニングの名調子はいいのだけれど、あとはもう紙芝居を見せられてるようなもの。……昔のアニメのほうがよかったってのは、やっぱりプリミティブなものを楽しむ意味でならばともかく、本気でそんなこと言ってたら見識疑われるよな。やっぱり今のアニメのほうがずっと脚本技術も上達してるよ。あのあかほりでさえ(^^)。

 日記を書きながら日曜洋画劇場『ランボー』見たりする。
 いや,今更感想書くほどのことはないが、この1作目はやっぱりトンデモ映画に成り果てた2・3とは一線を画してあげたほうがいいと思うんだけどねえ。
 考えてみりゃ、偏見と差別のせいで壊れて暴れ出すって設定、無茶苦茶リアリティあると思うぞ。金嬉老事件や小松川高校事件だってそんなもんだったでしょ? 特に向こうじゃベトナム帰還兵、ホントに心に傷負ってた人が殆どだったんだろうし。
 最後、緊張の糸が切れて泣き出すランボー、好きなんだよ実は。
 銀河万丈の声も、なるほど、スタローンに似てるかな、という感じでそれほど違和感がなかった。
 確かこの1作目は淀川長治さんもアクションだけじゃなく内容も誉めてたんじゃなかったかな。淀川さんが亡くなって数年が経つけど、昔の作品を放送するなら、解説も再放送してほしいなあ。


 深夜、CS時代劇専門チャンネルで、東映作品、内田吐夢監督、片岡千恵藏主演版『大菩薩峠 第一部』、録画しながら見る。
 以前民放で放送された時、3倍速で録ってたんだけど、シネスコを縮めた例の縦長画像の、あるいはスタンダードサイズにカットされたものだったので、ワイドに近い今回の放送は嬉しい。
 でも何分古い作品なので(と言っても1957年だけど)、カラーの退色が激しいのが惜しい。映画的には後の大映、三隅研次監督、市川雷蔵版や、東宝、岡本喜八監督ろ、仲代達矢版より評価が高いみたいだが、私は全く逆である。
 確かに片岡千恵蔵、熱演なのだが、机龍之助演じるには老けすぎ、太りすぎだよ。映画化の時点で中村錦之助がまだ若かったってのはあるんだろうけど、アレは後10年待って、錦之助に演じさせるべきだった。

 遅れていた日記を更新させるべく、朝4時までパソコンの前でパコパコ。
 一応明日は日曜出勤なのだが、昼間からなので、少しは朝寝ができるのであった。



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