無責任賛歌
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2003年08月24日(日) |
キッチュと言うか、トンデモなのかも/『爆龍戦隊アバレンジャー』第26話/DVD『キノの旅』2・3巻ほか |
『爆龍戦隊アバレンジャー』第26話「釣りバカアバレ日誌、どもども」。 いつもは『アバレンジャー』、『555』、『ナージャ』あたりの感想は書くの省略してるけど、今日のばかりは書かずばなるまい(^o^)。
舞と凌駕がテレビアニメ『釣りバカ日誌』を見ているところに、トリノイド「ツリバカツオリーブ」が現れたという知らせが。 トリノイドは街の人々を釣竿で釣り上げてはオリーブの実に変えていた。しかも『釣りバカ日誌』のハマちゃんの息子・鯉太郎も釣り上げられてしまったのだ! 凌駕たちは、テレビの中のハマちゃんから「鯉太郎を助け出して!」と頼まれる(声はもちろん山寺宏一)。爆竜チェンジしてトリノイドに立ち向かうアバレンジャーたちだったが、釣り上げた人々をオリーブに変えて詰め込んだ瓶を楯にしているので攻撃ができない。 その様子をテレビの中から見ていたハマちゃんは(わざわざテレビを現場まで持ってきているのである)ガマンできずにテレビの中から飛び出して、「おまえなんか、釣りバカの風上にも置けないっス! 釣りってのはこうやるんでぃっ!」と一本釣りでオリーブの瓶を釣り上げた。思わず「何でもアリだな!」と感嘆する4人。逃げるトリノイドをスーパーダイノボンバーで倒して(あとはいつもの展開なので省略)オリーブの実に変えられていた人々は元の姿に戻り、鯉太郎もパパとヒシと抱き合うのであった。そしてハマちゃんは、凌駕たちと釣りに行くことを約束して、再びテレビの中へ戻っていった。 幸人が「どうしてテレビから出てこられたんだ?」とつぶやくと、凌駕と舞ちゃんはニッコリ笑って「それはハマちゃんのダイノガッツが奇跡を起こしたからさ!」 それを聞いて「なーんだ、そうかあ!」とみんなも納得したのだった。するのか(^_^;)。
アニメと実写の合成を行った一番古い例が何だったかは忘れたけれど、真っ先に思いつくのは『錨(いかり)を上げて』のジーン・ケリー&トムとジェリーのダンス。ありゃあ楽しかった。 世界観が違うキャラを共演させるパターンってのは少なくないけど、小説でも映画でも、それやって成功した例って、実はそんなに多くない。『ルパン対ホームズ』だって、ホームズファンには腹立つ部分があるだろう。『マジンガーZ対デビルマン』は見たときなんじゃこりゃって思ったしなあ(この辺、例を挙げてくとキリがないので省略)。 ましてや「アニメ」と「実写」の共演となると、既に世界観どころか「表現」そのものが違うわけだから、リクツから言えばよっぽどヒドイ出来になってもおかしかないはずなのだ。ところが、これがおかしなもので、ここまで「違和感」があると、かえって面白くなっちゃう作品がやたら多いんだよねえ。『ロジャー・ラビット』のモノ凄さを思いだして頂きたい。『クールワールド』なんて珍品もあったね。 で、『アバレンジャー』と『釣りバカ日誌』である(『釣りバカ』のほうにも「アバレンジャー」が出演してたそうだが、こちらは私は未見。実写での登場ではなく声優として出演したとか)。もう世界観どころか、作品の質が違いすぎる。つまり八手三郎とやまさき十三の合作なわけだからなあ。これに匹敵できる合作と言えば、水島新司と里中満智子、吾妻ひでおと萩尾望都の合作くらいしかないのではないか(^o^)。まさに「何でもアリ」だね。普通、このコトバは、称賛、批判の双方に使えるが、この場合はただただ「驚嘆」だ。もう視聴者はテレビの前で大歓喜、大爆笑していたのではないか。 と言いつつ、私はと言えばニコリともせずにただ呆然としていただけだったのだが、ふと我に帰って思ったのは、「これ、『555』でやったら大激怒するファンしかいないだろうなあ」ということであった。考えてみたら、「戦隊シリーズ」はその濫觴たる『秘密戦隊ゴレンジャー』自体、何でもアリの色モノだった。ゴレンジャーで似たようなことをやっていたとしても、やはりファンは喝采を送ったことだろう。 『ゴジラ』の「シェー」に賛否両論があり、『ウルトラマン』の実相寺演出を嫌うファンもいることも考え合わせると、明らかにファンは同じ特撮作品、SF作品であっても、戦隊シリーズを「特殊なもの」として認識していることが分かる。 つまりさっきうっかり「世界観」と書いてしまったが、戦隊シリーズに「様式」や「設定」はあっても、実は「世界」はないのである。なんか今ごろこういうことに気付いたってのはお恥ずかしい限りなのだが、どんなにデタラメな物語が展開されていようと「ヒーローモノはみんなマットウ」という思いこみが私にはあって、それが私の眼にウロコを嵌め込んでいたのだな。浦沢義雄さんだって戦隊シリーズの脚本担当したことあるんだから、その時点で気付くべきだったよなあ。 もうこれからは「『○○レンジャー』とか『○○○マン』とか全部しょーもないダジャレじゃん、ヒーローの名前じゃないよ」なんて野暮なことは言いません。いや、色モノはダサダサであってこそカッコイイのだね。
よしひと嬢、「つまんないけど続けて見てるから」と言って、『仮面ライダー555』が始まると同時に起き出して来る。夕べは遅くまでお喋りに付き合わせてしまったので、すごく眠そうである。いや、申し訳ない。 私は『555』はもう、真剣に見ちゃったら役者のアニメ演技が鼻について仕方がなくなるので、薄目で見る(^_^;)。 『明日のナージャ』、フラメンコのシーンの作画がやたらブツ切れで枚数をかけていないのがアリアリで興醒め。このへんが『プリンセスチュチュ』と比較して見劣りしちゃうとこなんだよなあ。『金色のガッシュベル!!』が始まるころにしげとよしひと嬢は練習へ。 私は今日は一日、日記を書きながらゆっくり本とDVD三昧である。24時間テレビなんざ、見てられるか(^o^)。
アニメ『鉄腕アトム』第20話「永遠の少年」。 うーん、すごく面白くなるネタをあっさりまとめちゃったって印象だなあ。 「アトムが『ピーターパン』の人形劇を見て、大人にならないロボットである自分とピーターパンとを重ね合わせる」って展開から、「天馬博士に捨てられた自分」をチラッとでも思い出したりするのかなあと期待したんだけど、特にそっ地の方向には向かわなかったし。 メトロシティで、子供達が次々と行方不明になる事件が起きる。アトムは、いなくなったタマオたちを探すうちに、同じように友達を探している車椅子の少年、トミー(トリトン!)に出会う。子供達がみんな『ピーターパン』を観た後に行方不明になったことに気付いた二人は、子供たちは紙芝居の話と同じように、ネバーネバーランドに連れて行かれたのだと考える。そして二人は天空に浮かぶ巨大な帆船を発見するのだが、フック船長に扮したその船の持ち主は、慈善事業家として有名なダーリング氏であった……。 ダーリング氏はちょっとジュラルミン大公に似てるのだが髪形が違うから別人なんだろうな。アトムとトリトンの共演というのは嬉しいのだが、「大人になりたくない」ダーリング氏と、「大人になりたい」子供達を単純な二項対立で描いてるのはどうにも物足りない。ラストでの子供たちの「大人になりたい!」の大合唱が、大人になりたくてもなりきれない「半分大人、半分子供」を、ダメ人間呼ばわりしてるようにも聞こえてしまう。全オタクを敵に回すつもりか小中和哉(^_^;)。 実際、「大人になることが正しい」なんて言いきっちゃうと、アトム自体が置いてきぼりを食らっちゃうじゃないか。原作の『盗まれたアトム』では「アトムは子供のままでいい」とはっきり言い切ってるのに。 小中監督がアトムの悲しみを描きたいと思ってるんだったら、アトムはダーリング氏にもっと優しくしないといけないと思うがなあ。
DVD『キノの旅』2・3巻。 1巻は3話収録だったけど、2巻からは2話ずつ。てことは全6巻か。1巻4800円だから、結構ボッてる気がするが。でも2巻のカバー絵はすげえ「凶悪」である。アンタ、「女の子のキノ」が、赤いリボンの、頬染めにっこりぃの、胸に手を当てぇの、スカートふぅわりの、一本足の爪先立ちぃのですがな(〃∇〃)。これだけ見た人は『キノの旅』ってアニメが、「そんなアニメ」だと錯覚しちゃうんじゃなかろうか(^o^)。念のため言っときますが、これはすげぇシビアな「寓話集」です。 WOWOW放映時に見損ねていた『大人の国』、作画がちょっと弱かったのが残念。前田愛の「少女声」が聞けるせっかくの回だったんだけど。 「本物のキノ」の声は井上和彦。もう私みたいにトシヨリは、ベテランさんがゲストで出てるだけで安心しちゃいますね。 で、ふと気になってエルメスの声の相ヶ瀬龍史って誰だろうと調べてみると、『天才テレビくん』に出てた子役だったんだね。てっきり大人が声を作ってるのかと思ってたけど、まだ16歳なんである。19歳の前田愛とのコンビネーションを考えて、若い子を使ったのかな。 二人のレギュラーの「新人声優」をゲストのベテランが鍛えていくって形になっているわけだ。作品の出来だけでなく、そういう「新人育成」にまで心配りをしているところもいい作り方だと思う。
DVD『羊のうた』第二章。 アニメになるとどうしても冬目景の淡い柔かな描線は濃く固くなってしまうのが残念。しかしやっぱり第一章同様、バンクが多すぎるのが鬱陶しいなあ。演出効果あまりないと思うんだが。
CSアニマックスで8時から『ルパン三世 トワイライト☆ジェミニの秘密』。 もともとのアニメ『ルパン三世』の企画立ち上げ者である杉井ギサブロー監督によるアニメスペシャル。今日は杉井フェアだなあ。 これ、ルパンがあだち充顔なってしまってるので、ファンの間ではあまり評判はよろしくないようである。確かに作画が甘いのが気になる出来だけど、スペシャルの中では比較的出来はいい方だと思うけどな。ヒロインが立ってるほうだと思うし。白いジャケットでノーネクタイのルパンっての、原作のカバーでも出てきたことあるからそれがちょっと嬉しかったりもするんである。
ほかにもいろいろ本読んだりしたけど、書いてたらいつまで経っても終わらないので省略。全く、書きたいことが多い日ほど、書く時間がなくなっちゃうというのはツライものである(´。`;)。
2001年08月24日(金) 祝! 退院!/映画『RED SHADOW 赤影』 2000年08月24日(木) たまには一人で映画を見る日もあるさ/映画『怪異談・生きてゐる小平次』ほか
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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