無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2000年08月24日(木) たまには一人で映画を見る日もあるさ/映画『怪異談・生きてゐる小平次』ほか

 昨日からLDで映画『うる星やつら2 ビューティフルドリーマー』を見返している。実に緻密な構成の脚本で、伏線が全て生きているのが素晴らしい。何度見ても飽きが来ない。
 何より「創造=夢を作ること」というモノ作りの真実が一発で理解できる映画なのだ。
 もし劇団メンバーでまだこの映画を見たことがない、という人がいたら、女房を質に入れてでも(いなくても)絶対に見てください。創作に携わるものにとっては必見なのですから。
 ……で、今回見返して思ったこと。
 この設定、このまま『サザエさん』に持ちこんだらスゴイものができるんじゃないか? 不可能じゃないはず。「変化のない世界」って点では全く同じなんだし。
 サザエ=ラム、マスオ=あたる、タラ=テン、カツオ=面堂、ワカメ=しのぶ、ナミヘイ=錯乱坊(声も同じだ)、フネ=サクラという置き換えはどうか?
 あ、無邪鬼がいないな。よし、ここは一つ伊佐坂先生に出てもらって……。

 予定になかった会議は入ってくるし、明日は休みの予定だったのに急な仕事を依頼されるし(午前中だけだけど)、ウチの職場はとことん要領が悪い。
 しかしおかげで、こちらも他人に迷惑をかけても心が痛まずにすむ(←イヤなやつ)。無能な私には居心地がいい。
 よく社長とか専務とかのカタガキの人が威張って、「ウチは実力主義で有能な人材を取る!」てなこと言ったりしてるが、そんな他力本願な根性の会社には、無能なやつしか入ってこないように世の中はなっているのだ。
 とりあえず集まった連中でどれだけのことが出来るかを考えていったほうが世の中スムーズに動くと思うんだがな。

 女房と映画に行く予定が、女房の「眠い」の一言で、一人で行く羽目に。
 前売券を買っているので中止にはできないのだ。
 シネリーブル博多駅で『怪異談・生きてゐる小平次』。幽霊ものかと思ったら違っていた。むちゃくちゃ面白い上に、多分女房好みの映画。
 見に来ればよかったのにねえ。
 レストランで食った「牛タンととろろ定食」もヘルシーかつ美味。女房の悔しがる顔が目に見えるようだ……って、その女房は今、私がゲーセンで当ててきた「たれぱんだのエアーマット」に空気を一生懸命入れながら、なかなか膨らまなくてため息を漏らしている。
 「俺の人生、空気入れで終わるのか?」だって。
 終われ。



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