無責任賛歌
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2003年03月14日(金) |
夫の威厳なし!(T∇T)/『なるたる』10巻(鬼頭莫宏)/『機動戦士ガンダム Ecole du Ciel』1巻(美樹本晴彦) |
朝方、仕事から帰ってきたしげに父からのホワイトデーのプレゼントを渡す。 てっきりお菓子か何かと思ったら、袋を開けてみたら何とお高そうなネックレスである。 しげ、まさかこんなものが貰えるとは思ってなかったらしく、「いいのかな、こんなの貰っていいのかな」と慌てふためく。かと言って、返すわけにもいかんやん。 「でも、ちゃんと付けれるかな、オレ、首ぶっといし」 そんなのは自分のせいだろう。私にどうしろと言うのだ。 あたふたしながら、早速付けてみるしげ。 「似合うかな、似合うかな」 悪くないんじゃない、と答えておいたが、内心、親父のやつ、厄介なことをしてくれたなあ、とヘコんでしまった。私ゃ、ホワイトデーのお返しはそのへんのコンビニのお菓子にしておこうと思ってたんだが、これじゃムチャクチャ見劣りしてしまうではないか。 かと言って、たいそうなものを買ってやる余裕はないので、しばらくはしげの「フン、情けない夫」という蔑みの視線に堪えるしかないのである。 とほほ(+_;)。
昨年10月に発売された『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』上下巻が、全国の書店に約35万セットも在庫になってダブついてるんだそうな。 一瞬、えっ? ハリポタって実はそんなに売れてないの? と錯覚しそうだけれど、これは初刷りが売り切れちゃって、大量に追加注文したら、その分が売れなかったってことらしい。そりゃ、初刷りだけで230万セットも出したってんだから、いくらベストセラーだからって、人口の1割も買う人はいないんだから、キリのいいところで見極めときゃよかったのに、ってことでしょ。なんかバブル崩壊と全く同じ計算違いしてるよねえ。 出版社の静山社は、岩波書店と同じく返品不可の「買い切り制」を取ってるので、損をするのは書店ばかり、ということになる。業界筋によると、在庫で溢れてるのは35万セットどころか、70万セットに上るんじゃないかって話もあるくらいで、小さな本屋になると、第4巻を返品できなくて在庫スペースが少なくなり、他社の本を返品せざるを得なくなったとか。 出版不況の中で、ついつい絶対確実と思われたヒット商品に飛びつきたくなったってことなんだろうけれど、全国の書店がそこまで追いつめられてたかと思うと、ちょっと寂しい気持ちにさせられちゃうのである。
改装中だったあのバカ高いネタの回転寿司、「すし大臣」が、「大河すし」と名前を変えて新装オープン。 いや、オープン自体はもう何週間も前のことだったんだけれど、まあ、私の財布がしばらく寿司断ちしてたから(^_^;)。 中がどんなに変わったのかな、と思って入ってみたけれど、座席が少なくなっているだけで、あまり変化があったという感じではない。何のための改装だったのか。 久しぶりなので、高いネタも遠慮なく食う。でもウニと大トロは避けちゃうところがやっぱり庶民(^o^)。
夕方、東京のこうたろう君と電話。 日本映画専門チャンネルの話で盛り上がる。 こないだの江利チエミ・渥美清主演の時代劇ミュージカル『唄祭ロマンス道中』、二人とも見ていたので、話が弾む。 こうたろう君が「東宝は東映に比べてミュージカルシーンの画面の使い方が上手くない」と言うので、「カメラワークの癖の違いじゃないか」と答える。更に「屋内から屋外に出た時の空間の撮り方がヘタだ」と言うので、アタマの中で東宝と東映のミュージカルシーンの違いを思い浮かべてみたが、明確な違いがわからない。何となく東映の方が「奥行き」のある映像造りをしていたような気はするが、これは東映の方が時代劇のセットを作るノウハウに長けていたからかもしれない。っつーか、同じセット、常時使い回してたもんな。そら、慣れるやろ(長け過ぎてて「手抜き」の仕方も知ってたせいで、後年『トラ・トラ・トラ』の黒澤明降板事件も起こっちゃったわけだけど)。 「久しぶりに『美女と液体人間』や『大怪獣バラン』も見ちゃったよ」と言ったら「やっぱり」と笑われる。 あのチャンネルは、日本映画ファンにとっては魔窟だ(^_^;)。
マンガ、鬼頭莫宏『なるたる 骸なる星・珠たる子』10巻(講談社/アフタヌーンKC・550円)。 ちょっと距離を置いて読まないと、このマンガもアブナい展開になってきた。大塚英志・田島昭宇の『多重人格探偵サイコ』もそうだけれど、明らかに「出版コード」に対して挑戦する意図のあるマンガってのは、ともすれば作者自身がエキセントリックになって暴走しかねないんである。 マンガ本編よりまず先に、折り返しの作者コメントがもうキちゃってるし。 「一人一人に自分の『神様』。 それ以外の神様はいらないと思います。 自己批判と変革のできない神様とは そろそろ縁を切る時間です。」 言いたいことはわかるけど、言っても詮無いことを。それに「縁を切ったほうがいい」とか「縁を切ろうよ」とかじゃなくて、「縁を切る時間です」だもんなあ。自分自身が神様になっちゃってないか? 本編もあまり意味なくのり夫を殺しちゃったしなあ。シイナはどうせ生き返るんだろうけれど、のり夫はあのまんまだろうし、かわいそうだよなあ。
マンガ、矢立肇・富野由悠季原案・美樹本晴彦『機動戦士ガンダム Ecole du Ciel 天空の学校』1巻(角川書店/角川コミックス・エース・588円)。 「少女が主人公のガンダム」ですな(^o^)。 っつーか、舞台とか人間関係とか、設定がすっごく『トップをねらえ!』に似てるように感じるんだけど。 主役のアスナが親の七光りがあるわりにドジッ子だとか、メガネっ娘の親友がいたり、ライバルでタカビーなおねえさまがいたりとか、厳しいコーチが付いてたりとか……。 いや、『トップ』自体、いろんなモンの寄せ集めなんだけどさ。更に言えば、主役のアスナ・エルマリート、「親に過剰に期待されてる子」ってとこは『エヴァ』のアスカ・ラングレーのイメージもちょっと入ってないかな。 でも、親友の子の名前が「エミル」ってのがちょっとねえ。私ゃこいつがいつ「りゅんりゅん」言い出すかと思ってハラハラしちゃったよ(←わかんない人のために解説。恋愛シミュレーションゲーム『センチメンタルグラフィティ』に、「えみる」って言う「りゅんりゅん」喋る生き物が出て来るんですよ)。 『ガンダムエース』掲載時は、あまり丹念に読んでなかったんだけれど、こうやってまとめて読んでみると、何とか筋は追える。追えただけで面白いとは言わないけどね(^o^)。
2001年03月14日(水) さて、勝ったのはどっち?/『HUNTER×HUNTER』11巻(冨樫義博)ほか
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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