無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2003年01月20日(月) 貴乃花引退/『探偵学園Q』8巻(天樹征丸・さとうふみや)/『魔法遣いに大切なこと』1巻(山田典枝・よしづきくみち)ほか

 貴乃花がついに現役引退。
 30歳での引退、と言ってもこの2年ほどはほとんど死に体であったから、実質、20代での引退と変わりない。いくら相撲取りの寿命が短いとは言っても、これはいくらなんでも早過ぎる。怪我に泣かされたとか、一般的に相撲取りの大型化が云々、とか言われてるけれど、怪我に苦しめられてたのは別に貴乃花に限らないし、鍛え方次第でアンコ型の力士もある程度はソップ型にできる。やはり引退の遠因は稽古不足ってことになるんじゃないのか。
 更に言えば、早い段階でライバル曙はリタイアしてたんである。上位陣には同部屋も多かったから、本当なら貴乃花はもっともっと優勝しててよかったはずだ。
 事実、これまでだって、マスコミは散々「何やってんだ貴乃花」って罵倒を浴びせてきてたのである。それが引退となると、いきなり「平成の大横綱」だ。これって典型的な判官贔屓じゃないのかね。
 つまり「貴乃花は弱かった」ってこと。それをムリヤリ褒め称えなきゃなんないんだから、大相撲の未来もあまり明るくないんじゃないかね。

 ついでに言えば、この「大横綱」って言い方、屋上屋を重ねるもので日本語としてはおかしい。
 もともと力士の最高位は「大関」で、「横綱」ってのは大関の中でも特に強いってことで、「名誉会長」的な意味合いで使われていたものだ。それに更に「大」をつける感覚って、しっくりこないというより滑稽にすら感じるんだが、相撲協会はヘンだとは思わないのか。柔道家を「大黒帯」とか言わんだろう。
 更に、みんなこれを「だいよこづな」って読んでるけど、「おおよこづな」の方が訓読み続きでしっくり来ると思うんだがなあ。重箱読みがいけないとは言わないけれど、ムリヤリ作った言葉だからどこか不自然なものになっちゃってるって感じるのはやっぱりオジサン的感覚なのか。


 寝てると咳も収まってるんだが、仕事に出ると一気にノドが苦しくなる。
 ここまで風邪が長引くと、ちょっとかないません。確かにもともとカラダ悪いことは悪いんだけれど、こんなに長引くっての滅多にないぞ。
 しかも、仕事に出てみたら、コンビ組んでる同僚が風邪で欠勤していた。根性なしの私と違って、熱が出ようが槍が降ろうが仕事一筋ってヒトである。これはタダゴトではないなあ。インフルエンザの猛威はニュースでも伝えられてるけど、今年の風邪そのものも、近来になくシツコイものなんじゃなかろうか。
 同僚の分まで仕事をしたので、もうクタクタである。
 明日私は生きているのだろうか。


 マンガ、天樹征丸原作・さとうふみや漫画『探偵学園Q』8巻(講談社/マガジンKC・440円)。
 フロクに「スクラッチQ」ってクイズとミニリバーシブルポスターが付いて、お値段がちょっと割高。フロクに凝るより、本編の質を上げてほしいもんだが。
 前巻より続いてた『殺人コレクター』編が終了。殺人トリック自体は結局ありきたりだった。っつーか、もう原典がどれか断定できないくらいに使い古されてるんですけど。だもんで、今さら「盗作」とも言えないわなあ。
 「動機」については一応現代っぽい「工夫」があるんだけれど、キャラクターに深みがないせいで、犯人に対して同情よりも失笑したい気分になってしまう。コドモ向けマンガだからって、人物描写に手を抜いていいってもんじゃないんだけど。
 『家庭科室の謎』編、バカトリックの典型。誰でも思い付くけどバカバカしくて書かんやつだねえ、こんなん。
 『アリバイ列車で行こう』編、タイトルは『A列車で行こう』のパロのつもりかな? 中途半端なモジリは作者のセンス疑われるだけだと思うな。
 倒叙ミステリとしてもチャチすぎる。犯人がアホまるだしで、シラケるばかりね。それに犯人のドジを笑う話にするつもりなら、ヘンに犯人に同情的な設定を付与するのは余計だわ。なんかもー、ドラマ造りの基本からしてまるでドシロウトなんだけど、もちっとマトモな原作者付けられんのかねえ。
 なんかねー、だんだん疑問に思えて来たんだけど、このマンガの作者たち、ホントにこれを子供向けのつもりで描いてんのかね? いったい何歳くらいを読者に設定してる? トリックのレベルから行けばせいぜい小学校高学年くらいなんだけれど、のワリには事件の描写なんか安易に残酷なんだよね。
 まあ、小学生に残酷描写を見せちゃイカン、なんて教条的なことを言いたいわけじゃないけどさ、なんか無意味に煽情的で、「節度」っつーか、「気品」がないのよ、このマンガ。カゲの組織が暗躍するような設定も、明らかに『コナン』を意識してるしなあ。
 新キャラ(?)の遠矢邦子のキャラも、「外見コギャルで中身ネクラで合気道の達人」って、作り方間違えてないか。ギャグにもなってないしなー。

 
 マンガ、たまご・やき『OH! スーパーミルクチャン』(講談社・1500円)。
 オールカラーのせいかバカ高いんでやんの。
 でまあ面白いかどうかってことになると、アニメみたいなテンポがない分、どうにも読みづらい。とりあえずファンなら揃えとくアイテムって感じかね。
 で、作者の「たまご・やき」って誰よ。


 マンガ、山田典枝原作・よしづきくみち作画『魔法遣いに大切なこと』1巻(角川書店/ドラゴンコミックス・777円)。
 「魔法少女もの」ってジャンルが確立している以上、お話を面白くするためには、そこでどれだけの工夫ができるかってことになると思うんだけれど、タイトルの「魔法つかい」の「使い」を「遣い」にしただけって印象。
 主役が田舎から出て来た魔法遣い見習い、ってのも特に心惹かれる設定じゃないし(田舎ってなるとなんでみんな東北から出て来るかね)、魔法が一応は実在しているけれども、魔法遣い自体は一般人から偏見の目で見られてるってのも、どうも説得力に欠ける。もう長い歴史の中で人間と共存してるんなら、もう少し人間の方も「したたか」になってるんじゃないかって気がするが、なんかまだまだ造りが「甘い砂糖菓子」だなあって思っちゃうのね。
 掲載誌が『なかよし』とか『りぼん』ならともかく、『コミックドラゴン』の読者はどんな感覚でこのマンガ読んでるんだろうか。
 いやまあ、絵はかわいいっスよ、なんか藤島康介と貞本義明を足して2で割ったような感じだけど。

2002年01月20日(日) それでもアニメだけは見る/DVD『名探偵ポワロ エンドハウスの怪事件』/『フルーツバスケット』3・4巻(高屋奈月)ほか
2001年01月20日(土) 英雄、果つる島/映画『アヴァロン』ほか



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