無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2002年07月30日(火) ウチにキンチョールはない。/『ゴーストハンター ラプラスの魔』(安田均・山本弘)ほか

 一日、マジメにお仕事、定時には職場を出る。
 不況の中、いい御身分だねと言われることも多いが、定時に出られるように立場を作るためには失ってるものも結構あるのよ。
 晩飯、もういい加減で外食はやめたいが、しげは全く食事を作らないし、結局私が家事ばかりすることになるので、それもいやだ。せめて別の店に行きたいとしげに頼む。
 初め、「孫悟空」というアジア料理店に寄ってみたが、開店が6時から。
 河岸を代えて「ジョリーパスタ」。ここも職場からの帰り道にあるのに、なぜかここしばらくほとんど寄ったことがなかった。……5年ぶりくらいじゃないか。しげが王将とめしや丼にだけ拘ってるせいだけど、ムリに別の店に行くと、必ず「あっちのほうがよかった」とか駄々をこねるのである。これで自分がワガママじゃないとか思ってるあたりが、しげが人間としてサイテーなとこである。
 コースは千円で、ホタテのスープ、チーズの団子、サラミにサーモンにマシュマロみたいなの、アイスカフェオレ、キャラメルコーヒー、エビとサーモンのスパゲティ、イカとタラコのクリームスパゲティ。
 なんだかこう並べるとえらく豪勢だな。品数が多いし、満腹もするし、どうしてしげが嫌うのか理由が分からん。
 おみやげにピザも頼むが、トッピングにサービスで半熟卵がついてくる。これが帰宅して箱を開けてみると、当然のことながら殻に入ったまま。
 しげ、突然「卵、アンタにやる」と言い出す。
 「あれ? 半熟卵は好物じゃなかったっけ?」
 「うん、好きだよ」
 「じゃあ、なんだ食べんの」
 「殻に入ってるから」
 「……割りゃいいじゃん!」
 「めんどくさいからヤだ」
 呆れて絶句。ヤだって、半熟卵を割ってテイクアウトにするわけにゃいかんだろうに。グータラと言うより、大バカじゃん。いや、もうずっとバカだバカだとは思ってたけど、またバカに磨きがかかってきてるぞ。他人ならこういうバカも笑ってられるんだけど、このコバンザメ、くっついて離れないしなあ。やっぱりバカって治らないのかなあ。知性を注射できるような医療技術がありゃいいんだけど。


 先日からずっと、部屋の中をコバエが飛んでいる。
 見た感じではショウジョウバエみたいである。
 懐かしいなあ、昔、理科の授業の宿題でハエの観察してたけど、母親が「そんな宿題があるか!」と信じてくれなくて捨てられたっけなあ。おかげで観察日記が出せなくてクラスで一人叱られたっけ。あの時の恨み忘れてないぞ、お袋。……くそ、もう死んでやがるぜ、あのアマ(←「それはダメだよぉ」by.シティボーイズ)。
 いや、ハエを懐かしがってどうする。
 パソコンに向かってると画面の前をチラチラ行き交うので、まさしく五月蝿い(旧暦じゃまだ5月じゃないかな)。部屋のどこぞに卵が生みつけられてるんじゃないかと思って探してたんだけど、なかなか見つけられなかった。理由は、私の家の中をご存知の方には説明不要であろう。
 どんなに部屋が散らかろうと壊れようと化学実験の匂いがしようと(おいおい)平気なしげも、ついにたまりかねたか、久しぶりに台所を片付け始めた。
 「排水溝から上がって来たんじゃないかなあ」とか言ってたが、結局、それらしいものはなかったそうな。
 けれどもともと大雑把でガサツなしげだから、片付けたと言っても手抜きがあるのではないかと思い、ふとまな板を裏がえして見たら……。
 うにょ。
 うにょにょにょ。
 あー、あの、子供のころ、地べたの石をめくったらそこに虫がうぞぞぞとへばりついてた光景を思い出してください。
 白くて、小さなウジがうにょにょにょにょと何10匹もビッシリ……。
 ええええ、洗いましたよ。大掃除しましたとも。シャレにならんぞ、これ。
 ……しげに家事を任せるとこうだからなあ。結局、私が掃除も洗濯も全部やらなきゃならなくなるのだ。


 夜食に麻婆豆腐を作る。
 これだって、市販のものを利用してるんだけれど、それだけだと物足りないので、サバを混ぜ、焼き肉のタレ(甘口)を混ぜる。サバの臭みは煮沸して予め取ってあるので、結構美味い。何かひと工夫して美味しくしないと人には出せないと思うのが主夫のささやかな拘り。……しげ、ホントになんのためにウチにいるのかなあ。
 しげ、「辛い辛い」と言いながらパクパク食べる。それでも辛さ抑えてるんだよ。「食べたんなら方付けはしろよ」と声をかけるが、しげは無視。あ、またこいつ方付けしないつもりだな。コバエまで発生させたと言うのに。
 だいたい、家事については役割分担の約束は何度もしている。私が料理を作っていいから、片付けはしげが、と口が酸っぱくなるくらい言ってるのだが、全然守らない。
 辛い辛いと文句つけながらも食いはしたのだから、方付けくらいはしてくれよな、しげ。


 DVD『必殺必中仕事屋稼業』、ようやく上巻を見終わる。
 岡田英次が2話連続の悪役に扮しているけれど、前編でうまく仕事屋の手から逃れることができたのに、後編であっさりやられちゃったのは筋としてヘン。悪役の造型って、強く見せようとすればするほど難しくなるんだけど、無駄な描写を増やして結局チンピラにしちゃってるんだよなあ。構成の失敗は、時間帯変更を考慮して1話完結のセオリーを崩したせいかもしれない。
 緒形拳の半兵衛がヒゲを落としたのも、梅安と重なっちゃうし、失敗だったのでは。このあと、『仕事屋』は視聴率低迷にあえぐことになる。


 安田均原案・山本弘著『ゴーストハンター ラプラスの魔』(角川スニーカー文庫・600円)。
 『ゴーストハンター』シリーズのリニューアル再刊。
 でも読むのは実はこれが初めて。タイトルだけ見て気にはなってたんだけれど、初刊時の80年代後半、もう随分トウが立って来たなあと感じていた私は、明らかに中高生ターゲットのスニーカー文庫やらファンタジア文庫やらといったライトノヴェルにはあまり食指を動かしてなかったのだ。これもまた私の不明。
 で、実際に読んでみて思ったのは、面白いことは面白いんだけれど、もっと早く読んでれば更に面白かったんじゃないかなあってこと。
 と言うのも、「ラプラスの魔」の正体がね、初刊当時の1988年だったら相当斬新だったと思うけれど、今読むと、どうしてもありきたりに見えてしまうことなんだね。だってこのネタ、もうマンガでも小説でも腐るほど使われちゃったものね。
 おかげで、昔読んでたら気がつかなかったかもしれない伏線にも早々と気づいちゃって、これってもしかして○○○○○? って思った瞬間、ちょっとばかし脱力してしまった。もちろんその責任は山本さんにあるわけじゃないんだけれど、これがパイオニアの宿命みたいなものかと思うと、SFやファンタジーが古びてしまうのも仕方がないのかなあ、という気になる。
 ゲームを原作としていることのデメリットも相当あったんじゃないかな。明らかにキャラが多すぎ。前半の、まるで七人の侍を集めて行くようなワクワクする展開をさせといて、あっさりキャラ殺してくのはゲームのシナリオでもそうなってるのかもしれないけれど、ちょっと失敗じゃないかな。あのキャラとあのキャラが実はああなってってとこはうまいけれど。
 ……うーむ、ネタバレしないように書くのはこれについてはムリだなあ(-_-;)。未読の方には何のことかわかんないと思うけど、カンベンしてください。でも○○○○○シリーズのことを知らない人にはかえって面白いんじゃないでしょうか。

2001年07月30日(月) 八女って全国的にどの程度有名なんだ?/『ロマンアルバム・太陽の王子ホルスの大冒険』ほか



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