無責任賛歌
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2002年02月07日(木) |
びっくりにびっくり/アニメ『七人のナナ』第5話/『なんだかコワレ丸』1巻(矢也晶久)ほか |
三日続けてしげが迎えに来てくれなかったので、さすがに金欠病。 バス使えばいいじゃんと言われそうだけど、だからバス乗り継ぎだと2時間かかるんだってば。 今日はさすがに切羽詰ってるんで、時間通りに迎えに来てもらう。 アテにしてんだから頼むよ、もう。
アニメ、TVQ『七人のナナ』第5話「決定!神近君の志望校?」 受験生を主役にしてるせいか、なんだか設定が生臭くなってきたなあ。 基本的にはお気楽アニメなんだろうけれど、なんたって今川監督だから、妙に「こだわり」が出て来て、のほほんと見過ごせないところが現れてくるのね。 もともと、あこがれの神近君と一緒に特進クラスに入りたくて、なんとかしてテスト問題を事前に知りたい、って前回の展開からして、実写でやってたら結構リアルになっちゃいそうな設定だったんだけど、今回は、「神近君の志望校を知りたい!」。 おいおいパターンが前と同じじゃん。しかもナナの妄想、ますますエスカレートッてか? もちろん、オリジナルのナナがその欲望を抑えてる分、他のナナがそれを代行しちゃうわけで、ナナぽんが、テレビで見て覚えた催眠術を使って神近君の志望校を探ろうとすることになる。 あとの展開はアニメらしくドタバタになるんだけど、このアニメ、魔女っ子ものによくある「魔法の使い方を欲望のままに使ったら、大変なことになる」ってパターンを毎回やろうってハラなんだろうか。そう考えると、なぜ七人のナナの性格が全部違うのかってことも納得いくけど、そんな「欲望爆発アニメ」なんて、ヘタすりゃ際限なく暴走しかねんぞ、『エヴァ』みたく。 どっかでうまいこと折り合いつけるとは思うけど、ヘンな方にねじまがらずにちゃんとエンタテインメントしてほしいよなあ。
CSファミリー劇場『キャプテンウルトラ』第1話「バンデル星人襲来す」。 ひっさしぶーりの再放送だなあ。 なんかねー、我々の世代だと、今更『キャプテンウルトラ』について語ることなかったりするんだけど、多分若い人はもうぜーんぜんわかんないのよ、これも。 ヘタすりゃよう、「知ってるかー! 『キャプテンウルトラ』ってさあ、光瀬龍と都筑道夫が監修してたんだぜ〜!」とか言ったって、誰それ? になっちゃうし。 せいぜい「『キケロ星人ジョー』って、小林稔侍が演じてたんだぞー!」くらいしか通じなかったりするが、もうこんなネタも今更でよう、ホントは口にもしたかぁないのである。 でも、若い人に、1950、60年代以降の特撮、オタクの歴史を語っていこうと思ったら、ほんのちょっとのベタなネタだって、疎かにはできないのだ。 「いや〜すげーぞ、アカネ隊員の拷問シーン! もうあの表情とアエギ声聞いてるだけでちんちんおったっちまうぜー!」 おっとイカン、この手のネタは唐沢なをき先生にお任せすべきであった(^_^;)。
CSキッズステーション『サクラ大戦』第壱話「さくら帝都に来る」。 テレビシリーズは福岡じゃやらなかったんで初見。 しげが徹底的なあかほりさとる嫌いなんで、こればっかりはDVDは買えない。 でもしげ、CDだけは買ってんだよな。 だったらDVDだって……いや、今のは口が滑っただけだよ。
ゲームのアニメ化、と言っても、ゲームは主役がプレイヤー本人なわけだから、そこをどうするのかなあ、と思ってたら、主役はあくまで「サクラ」なわけだね。横山智佐の声は、常々主役にゃちょっと向かんのじゃないかと思ってるんだが(本人が「声優声」にするのに苦労したって努力は理解できるけれども)、『プリティサミー』みたいな毛色の変わったキャラならともかく、こういうサクラみたいな普通の女の子役だと、どうも作り声っぽくて真実味っつーか切実感に欠ける。作画が意外に良かったんで、その違和感が目立つのだね。 ……いや、逆にその作画が曲者なのかも。 ムダに細かいっつーか、技術はあっても演出がチグハグだぞ、マッドハウス、ってのは私個人の印象だけではないと思う(『メトロポリス』を見よ)。オープニングなんかほとんどライブアクションでえらく動きが細かいんだが、アクションそのものは全然ハデじゃないんでライブにする意味が解らない。 いや、ライブにあのサクラの藤島康介キャラの首が乗ってるもんだから、木に竹を接いだようで、気色悪い感じすらする。映画版のミュージカル演出は動いててもそんなに気持ち悪くなかったんだけどなあ。 まあ、本編は普通のアニメでそこまでひどくはなかったが、今度は脚本がどうもイマイチでねえ。
はるばる仙台から帝都・東京を防衛するために「帝国華撃団」にやって来た美少女、真宮寺さくら。ところが、目当ての住所が大帝国劇場のもので、そこが「帝国歌劇団・花組」であると知り、戸惑う。 このへんの設定はゲーム版でプレイヤーが「大神」を演じるときにもあった展開だけれど、なんで予め入団者に、帝都の防衛上、「華撃団」を「歌劇団」にカモフラージュしてますって教えておかないのだ。 おかげで、劇場内を困惑して歩き回るさくらが、公演中の舞台に入り込んでしまって公演をめちゃくちゃにしてしまうってお約束の展開になっちゃうんだが、責任はきちんと連絡してなかった米田司令にあるんじゃないのか。 このドジが原因になって、さくらは団員みんなからスポイルされちゃうというベタベタな展開になるんだけれど、まあ、マリアやすみれが怒るのは分かるとして、自閉症のアイリスがぬいぐるみのシャトーブリアンに「あなたもサクラが嫌いなのね」なんて呟くシーンは気持ち悪いだけだぞ。 いじめられてるさくらにアイリスだけは心を開く様子を見せる、くらいの展開、なぜ考えられないかな。どうせあとで仲間として理解しあえるようになると判っちゃいても、それなりの伏線は張っとくのが脚本ってもんだろ。 そのへんの「中途半端さ」が、しげのお気に召さないとこだってのはわかるんだけど、『はいからさんが通る』とか、大正ロマンやら和服美人って好きなんだよ、オレ(^_^;)。 多少のキズはあるだろうし、舞台版の『サクラ』はいくらなんでもアレだとは思うけど、そこまで毛嫌いせんでもいいじゃん。
CSファミリー劇場『8マン すべての優しい夜のために』。 あーあー、これがウワサの実写版『8マン』ね。 ……宍戸開、アゴでか過ぎ。8マンはアゴ細くねーとよう。 サチコさんも全然かわいくねーぞ。原作みたくショートヘアでもなかったし。 まあ、どーせ低予算だろうとは思ってたけど、『8マン』と来れば「デーモン博士」なのに、外人さん雇うほどの予算はなかったと見え、これも登場はなし。 キャスティングからして既に『8マン』じゃねーよなあ。 ベースは原作の『決闘』で、谷博士の実の息子のケンと、8マンとの戦いを描くんだが、その谷博士が宍戸錠なんだから、いくらケンが「実の息子よりロボットを選ぶのか!」と怒ったところで、映画を見た十人中十人が、「いや、実の息子は宍戸開のほうだよ」とツッコミ入れたであろうことは想像に固くない(^o^)。 まあ、それ以前に、脚本がどーにも橋にも棒にもかからんヘタレだから何言ってもなって気はするけど。 8マン誕生の前半をすべて高橋悦史のナレーションで説明しまくるって、それ、脚本じゃねーって。
しげ、今日は早帰りでまだ12時。 ハラが減って辛抱たまらん、外食したいとわめくので、しげのオススメ、『びっくりドンキー』というハンバーグの店に行く。 しげが今まで行ったことのない新しい店に行きたがるというのも珍しいと言えば珍しい。 でもやっぱり「肉」の店だ(^o^)。 ドアのところにやっぱり「ウチの肉は安全です!」と力説したビラが貼ってあって、ホントに今は大変なんだろうなあ、と同情。 みんなちゃんと肉食えよ。今ならどこも安いぞ。 メニューが木製ででっかくて、店員さんが、立てて観音開きのように見せてくれるのに驚く。チビの店員さんだったら、手が届かなくて苦労するんじゃないかって感じだし。 ハンバーグ専門だけれど、ステーキもある。けど初めてのときにはスタンダードなものを注文するようにしてるので、300gハンバーグ定食を頼む(どこがスタンダードだ)。 メニューに「びっくりコーラ」とあったので、「何がびっくりなんかね?」としげと相談して、二人で頼んでみることに。 「すいません、食事より先に持って来てください」 「かしこまりました」 ……で、運ばれてきたコーラ、確かに「びっくり」だね。 およそ高さは30センチ近くはあったかな、まあ、例えてみれば、オリンピックの優勝カップにコーラが入ってましたって感じかな。一応、カップは足つきなんで、容量はせいぜい1リットル程度だとは思うけれど。 いや、飲むのにひと苦労。ゲップ出まくるし。 でも肉はおいしかったなあ。 しげが「また来る?」と聞くが、それは自分が「また来たい」ということだろう。だったら素直にそう言えよ。 食い意地が張ってるのなんてもうバレてんだから、今更隠してどうなるかい。
マンガ、矢也晶久『なんだかコワレ丸』1巻(集英社・410円)。 どんな話か全く知らず、表紙に平安貴族風の3頭身キャラが書いてあったので、何となく面白いかも、と衝動買いした一冊。 ウン、とりあえずハズれじゃなくて、ひと安心。 主人公の中学2年生の少女、蘆屋ゆうりが、実家の骨董屋の蔵に仕舞われてた箱の中から、かつて天才陰陽師だった動く人形「壊レ丸」を発見、復活って、なんだかどこかで聞いたようなパターンなんだけれども(^^)。 実際、話としては(『ヒカルの碁』+『うる星やつら』+『らんま1/2』+『犬夜叉』+『おじゃる丸』)÷5、あとちょっとだけ『陰陽師』風味って感じ?(なんじゃそりゃ) まあ、蘇えった過去のなんたらが、女三姉妹の家に同居して、現代の怨霊を退治するって話、確かにありきたりかもしれんが、人形のクセにこいつの目標が「すべての女体征服」って、おいコラ、それだけの能力をソノことにしか使わんのかい! ってところがGOODね(^_^;)。 男が果てしなくスケベ、という生臭い設定をアニメ絵で緩和して、ファンタジーにまで昇華しちゃった高橋留美子の功績は大きい。 このマンガは絵的にはやや硬質な線で、同じアニメ絵とはいっても『るろ剣』とかに近い感じだけれど、イヤミがなくて読みやすい。ジャンプコミックスでも月刊のほうだから、システムに取りこまれなくてすむ分、これから面白い展開も図れるんじゃないかな。
2001年02月07日(水) ♪それ行け、不倫不倫不倫、どこまでも♪/『萩原朔太郎写真作品 のすたるぢや』ほか
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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