無責任賛歌
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2002年01月19日(土) |
ハルオ再び/『ルパン三世 公式magagine』3号(モンキー・パンチ責任編集)ほか |
ああ、やっと土曜日。 仕事が半日で終わるってだけで、どうしてこんなに気が楽になるのだろう。 まあ、「明日から休みかあ、仕事が出来なくてツライなあ」なんて感じるのもどうかしてるが。 でも、ウチの職場そんな感じのやつ多いし。 おまえらみんな安藤昌益か(←知ったかぶりギャグ)。
朝、起きてみると、しげが起きてパソコンをしている。 「夕べ寝てないのか?」 「うん、寝つけなくて」 いつものことだが、何かイベントごとがあるとなると、しげは興奮して寝られなくなる。 今日は午後から『ハリー・ポッター』を見に行って、そのあと、夜はエロの冒険者さん宅で『シベリア超特急』の上映会をする予定なので、眠れなかったらしい。 「半日だけでも寝とけよ、カラダ持たんぞ」 と言い置く。 けど、これですんなり寝てくれるならこっちも気を使わずにすむんだが、たいていそうはならない。 私を心配させたり面倒かけさせたり、自分にかまってもらうためなら、私の寿命を縮めてもいいと考えてるバカなしげのことだから、きっと寝ないんだろうなとタメイキをつく。
案の定、仕事が終わって、職場に迎えに来てくれたのはいいのだが、しげは「眠い眠い」を連発している。 「なんだよ、やっぱり寝てなかったんかい」 「うん、なんか寝つけんやった」 「どうすんだよ、映画」 「行くっちゃろ?」 「いや、その予定だったけど……。無理やろ?」 「でも、今日行かなかったら、またいつ行けるかわからんよ?」 「でも、行ったら確実に寝るやろ。今日は上映会もあるんだぞ。カラダが持つわけなかろうが」 「……そうなんよ。上映会の方が絶対体力使うんよ」 「……今日は帰って夜まで寝てよう」
というわけで、『ハリー・ポッター』鑑賞はまたしても延期。 昼間は二人してひたすら寝てこますのであった。
2時に寝て、7時にしげを起こす。 いったん寝入るとへたすりゃ24時間寝つづけるやつだから、たかだか5時間寝たくらいでは、「ふにゃー」とか「みゃんまー」とか意味不明なことを口走るばかりで、いっかな目ざめようとしない。 「おいコラ、今日は上映会だぞ、起きんかい」 「うーん、アンタ一人で行ってきいよ。オレが行っても誰も喜ばんよ」 「バカ言ってないで起きろ!」 しょうがなく、布団を引っぺがして叩き起こす。 こういう、どうでもいいことで手を掛けさせるんじゃないよ、まったく。
車に乗って、一路エロの冒険者さん宅へ向かうが、まだ寝惚けているのか、しげ、やたらと車線を間違う。 もう何度も通った道だというのに、この記憶力のなさはなんなのだ。 「私ってばか?」 と自己批評しているがその通りだ。 自覚してんなら改めてほしいものだが、やっぱりばかだからそれもできないのだろう。
エロさん宅にお集まりの今日のメンツは、しおやさんにZUBATさん。 『シベリア超特急』、前にも書いたが「ダブルマーダーバージョン」「ハンガリーバージョン」「アメリカンバージョン」の三つがある。 だいたい、公開時の諸事情でカットされたとかいうのならまだしも、予め同じ映画で三つもバージョンを作ってるってこと自体、水野晴郎の「ハルオセンス」が光っているとしか言いようがない。 更に言えば、「完全版」もあるみたいなのよ。完全版DVDが出たらそれも買えと言うのかハルオ。しばいたろか、こいつ 凸(-~~- )。
「で、どれ見ます?」 エロさん、即座に「そりゃ、どんでん返しが二つあるやつでしょう」と仰る。 果たしてあれを「どんでん返し」と言っていいものかどうか、正直なところ、判断に困る。 しかし、やはりあの、青天霹靂、傍若無人、茫然自失、驚天動地、粗暴乱雑、吃驚仰天、疲労困憊のラストを見ずして『シベ超』は語れまい。 と言うことで、どんでん返し「アメリカンバージョン」を上映。
上映中はもう、みなさんでツッコミの嵐である。 「え〜っと、今、出て来た女は誰ですか?」 「さっきの○○○○人ですよ」 「……どうして××人の部屋に?」 「××人に変装してるんです」 「……顔、違うじゃないですか!」 「髪染めてるじゃないですか!」 「染めたら化けられるんですか! △△△が残ってるじゃないですか!」 「だから、あとでその△△△のせいでバレるんですよ!」 「じゃあ、今はバレてないんですか!」 「だって変装してますから!」 「だから顔が違う〜〜!!」 『シベ超』とはそういう映画である。 ZUBATさんは菊地孝典が出るたびに「木野さ〜ん」とエールを送っている(『仮面ライダーアギト』で木野役を演じているのである)。 ZUBATさんの話によると、菊地さんのフィルモグラフィーには『シベ超』の記載がないそうだが、やはりキャリアからは外したくなるのだろうか。 ともかく、チャチなセット、適当な設定、ご都合主義&意味不明なストーリー、私も見るのは二度目だけれど、みなさんと一緒に見るのでなければやはりツラかったろう。 そして、ついにあの「ダブルどんでん返し」。 「これはつまり……ということですか?」 「ええ、ですから、この……は、……だってことなんですよ」 「えっ?! てっきり……ということかと……」 あまりにも衝撃が強すぎて、見るものが自分の心の中で、もっと納得のいく筋を構成しようとするあまり、「どんでん返し」の意味が掴めない者(しげのことだけどね)も出る始末なのである。 ハルオ君がねー、「ネタは言わないでください」って言ってるから書かないけどねー、レンタルでもいいから『シベ超』見てみてくださいよー。世紀のケッ作であることは絶対絶対何はなくとも保証しますからー(←ナゲヤリな口調)。
上映後、誰ともなく漏らした「ええもん見せてもろたわぁ〜」の声が、虚空に響くのであった。
近所の居酒屋に移動して、今見たばかりの『シベ超』について、侃侃諤諤の大論争。店の人は「なんじゃありゃ」と思ってたんではないか(^_^;)。 エロさん、「いやあ、ただつまらないだけだったらどうしようかと思ってたけど、楽しめました」……誉めすぎ誉めすぎ(^_^;)。 しおやさんが「シベ超じゃなきゃ、見に来ませんよ」と仰るのを聞いて、オタクというものは本当に病膏肓、と苦笑。 「あの変装に誰も気がつかないとはなぜなんだ」 「多羅尾伴内なんじゃないですか?」 「いや、多羅尾伴内も初期はあそこまでひどくなくてまともですよ」 「そう言えば金田一耕助も……」 気がついたら、話は南郷次郎や金田一耕助ほか、探偵映画の話にシフトしてしまっている。 オタクの話はホントに脈絡がない。 「で、『シベ超』2作目もあるんでしょ?」 「ああ、ホテルでの殺人ってやつですね」 「3作目も作ってるとか」 一抹の不安が私にはある。 全ての『シベ超』の上映会を、今後もすることになるのだろうかと言うことだ。 ……やはり上映会の前はたっぷり昼寝をして、体力を温存させておかねばならぬようだ。 やれやれ(-_-;)。
居酒屋を出て、しおやさんと別れたあと、まだ何となく遊び足りない気分で、ほとんど徹夜の覚悟で、カラオケになだれこむ。 とは言え、土曜の夜で、どこのカラオケボックスも満杯。 「シダックス」は30分待ち、「とん珍かん」は20分待ち。 それでもなんだかみんなエネルギーが有り余っている。 しげも私も、体調は必ずしもよくなかったはずなのに、気分だけは無闇に高揚している。1時間だろうが2時間だろうが待ったるわい! みたいな気分になっているのである。 結局、「とん珍かん」で20分待って、アニソンが少ないDAMに当たってしまったのに、ありったけのアニメソングを歌いまくる。 しげが『魔女っ子メグちゃん』や『思い出がいっぱい(『らんま1/2』)』を、私が『スナフキンの唄』や『ガンバの冒険』なんかを歌うと、「この二人のレパートリーはわからん」とZUBATさんからからかわれてしまう。結構オーソドックスなつもりだけどなあ。 エロさんとZUBATさんが、『愛・覚えていますか』を同時にエントリーしたのには笑った。こういうシンクロニシティと言うか、「間」の合い方、オタク同士には往々にして起こるのである。 エロさん、ボイスチェンジャーで女声にして歌おうとしたが、機械の故障か全く変わらない。仕方なく、ZUBATさんと二人で合唱。 男二人でリン・ミンメイかよ、と笑うなかれ。あのころの中高・大学生にとって、『マクロス』がただのアニメでなく、まさしく青春のバイブルであったことは間違いのない事実なのだ。 ラスト、『帰ってきたウルトラマン』を歌うころにはエロさん、すっかりダウン。多分、何を歌ってたかも覚えていないのではないかな。
お二人をご自宅までお送りしたあとの帰り道、しげがいきなり「腹が減った」と言い出す。 「……今、食ってきたばかりだろう!」 しげ、おもむろに、 「……足りないもの」 しげ、しおらしく見せようと、居酒屋では食うのを控えていたのである。 この日記でしげがどれだけ大食漢であるかは暴露済みだと言うのに、何を今更。 で、フォルクスに寄って、私はサラダバー、しげはステーキ。 たっぷり腹に肉を詰めこんで満足なしげなのであった。
モンキー・パンチ責任編集『ルパン三世 公式magagine』(双葉社・500円)。 あ、いつの間にか3号目だと? しまった、2号目を買い損ねてるなあ。雑誌形式の本だから、もう古本屋で探すしかないなあ。 単行本は単行本で買ってるのだけれど、特集記事や雑誌未収録作品など、この手の本にしてはずいぶん企画が充実してるんで、欠けなく揃えたかったんだけどなあ。 巻頭はモンキー・パンチと江川達也の対談。 それ自体はたいした内容はない(とゆーか裏話はたいてい知ってることばかりな)のだけれど、一点だけ、モンキーさんが「パイロット版のルパンの声、広川太一郎さんなんだよね」と言ったのに対し、江川さんが「スナフキンの声じゃないですか!」と言ったのは間違い。 広川さんがアテてたのはもちろんスノークで(「はた、言うなれば……だったりだったりして」)、スナフキンの声は西本裕行。今日歌ったばかりだから間違いない(^.^)。 モンキーさん、江川さんに「ルパンの監督やってみないか」と持ちかけているが、案外、実現したら面白くなるんじゃないか。少なくとも峰不二子のチチが盛大に揺れて揉みしだかれるだろうことは間違いないし(^o^)。 実際に江川さんのイラストポスターが付いてんだけど、もう、峰不二子のエロいことといったらないのよ。乳輪でかいし(^^*)。
いつもの山上正月の漫画版の総集編以外にも、島本和彦・安野モヨコ・細野不二彦・末松正博のイラストエッセイ、イタリア版ルパン、東京省(←作者の名前だ)のデジタルコミックなど、読み応えがある一冊。 一番つまんないのが、原作者モンキー・パンチの3D−CGイラストってのがちょっと情けないかな。
2001年01月19日(金) DESERT MOON/『パタリロ!』(魔夜峰央)71巻ほか
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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