無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2001年12月08日(土) レディのタメのオタクスベース/映画『おいしい生活』(監督ウディ・アレン)

 昨日、クッションに入れ損ねたビーズがぱらぱらと床に落ちている。
 踏んで痛いものでもないから、別に困りはしないのだが、昨日落とした量に比べていやに数が多い。
 ふとしげを見て、「……アレからまたこぼした?」と聞いたら「てへ」と笑いやがった。
 「てへ」じゃないだろう、片付けろよちゃんと。


 今日こそは映画に行こうと思っていたが、月に一度の通院日であることを忘れていた。
 ……忘れるなよ。
 しげを叩き起こして病院まで車で運んでもらう。
 「私がいないと病院にも行ききらんのやね」とか生意気なことを言いやがるのでそっぽを向いて無視する。
 検査の結果は、予想していたとおりではあるが、血糖値が退院時より100以上も上がっている。やっぱり運動量が減ってるもんなあ。
 時間に余裕があれば、食事だってカロリーきちんと計って調理できるし、もう少し運動もできるんだけど、今んとこそんな時間を捻出するのなんて、望み薄だしなあ。
 ううむ、これはまた来年入院しなきゃならんのかも(^_^;)。 


 先月福岡に進出して来た大阪に本拠を構える大手本屋のジュンク堂、今日ようやく足を運んでみた。
 確かに4階建て、地下にはDVDコーナーなどもあり、一見すると広さや本の種類は申し分ないように見える。
 けれどまず入口が表通りに面していないせいで目立たないし、中に入っても書架の高さが身長を越えて天井近くまであり、高すぎて見通しが利かない。しおやさんが「本屋じゃなくて図書館」と言ってたがその通りだ。どうにも動きにくくて、居心地が悪いんである。
 それに本があると言っても、紀伊國屋や丸善と比べて特に個性があるわけでもない。演劇の本なんかは博多座の紀伊國屋の方がよっぽど充実している。
 もう少し本屋としての個性を出していかないと生き残りは難しいと思うんだがどうだろうねえ。
 天神コアの「さぼてん」でトンカツを食べた後、福家書店に回る。
 相変わらずオタク色の強いこの本屋、こちらの方が私なんかはずっと落ちつくのだ。

 映画を見るまでの時間をどうつぶそうか、しげと相談。
 私は「まんだらけに行こうか? 映画館にも近いし」と言ったのだが、しげが「マツヤレディス」と断言。一瞬目を丸くする。
 福岡に住んでいない人には注が必要だろうが、その名前からもお分かりの通り、女性客をメインにしたデパートである。天神の中心街が三越の開店で南に移行したので、最近は苦戦を強いられているようだが、それでも土曜ともなればオシャレな若者たちが結構来店している。化粧っ気のないしげが積極的に行きたがるとはいったいどういう風の吹き回しか。
 「あのね、よしひと姐様に聞いたんだけど、8階が『おたくフロア』に変わってるんだって」
 「……はあ?」
 行ってみて驚いた。
 ビデオ、DVD、フィギュア、コスプレ、確かにオタクグッズがワンフロア、そこかしこで売られている。
 「『でじこ』の猫耳、今度の芝居に使えるかなあ」
 「……自分で作った方が早くねえか」
 しげ、「ガンダム」のTシャツをしげしげと眺めて(シャレかい)、「ああ、これほしいなあ」なんてことをブツブツ呟く。でも、まさかこんなところに来るとは思っていなかったから、そうそうグッズを買い込めるほどの資金は用意してきていない。
 ふと脇を見ると、ワゴンに山積になってる小さな箱が。
 わあ、こ、これは永井豪のギャグキャラクターのミニフィギュア!
 題して「永井豪マニアックス」!
 いや、実際何がマニアって、そのラインナップだ。有名どころもあるにはあるが、中には知ってる人は知っている、知らない人はこれ何? とキョトンとしかねないマイナーマンガのキャラまで取り揃えてあるのだ。
 『ハレンチ学園』からは、NO.01 ヒゲゴジラ/NO.02 パラソル先生/NO.03 オッピャイ先生/NO.04 柳生十兵衛みつ子。
 『けっこう仮面』NO.05 けっこう仮面/NO.06 サタンの足の爪。
 『れすらマン』NO.07 れすらマン(ジャントニオ猪場)。
 『よくふか頭巾』NO.08 よくふか頭巾/NO.09 冷奴。
 『屋台王』NO.10 やきとり魔人。
 『廃人20面チョ』NO.11 ポール玉玉/NO.12 イボ痔小五郎。
 『キッカイくん』NO.13 キッカイくん。
 『へんちんポコイダー』NO.14 へんちんポコイダー。
 『オモライくん』NO.15 オモライくん/NO.16 オコモちゃん。
 永井豪ファンならずとも、思わず「なんじゃこりゃあ!」と叫ぶのは必至であろう。……はっきり言ってチョイスのしかたがデタラメである。
 『ハレンチ学園』、十兵衛は当然としても、主役の山岸八十八、イキドマリ、アユちゃん、丸ゴシ先生、マカロニ先生と人気キャラを差し置いてどうしてパラソル先生、オッピャイ先生か。
 ジャントニオ猪場やよくふか頭巾やヤキトリ魔人を知ってる人間がどれだけいるというのか(私ゃマンガも持ってるけど)。
 他にも永井豪のギャグマンガはもっとある、『まろ』は、『あにまるケダマン』は、『おいら女蛮』は、『江ノ島ドジラ』は、『馬子っこ金太』は、いやいや、あの『あばしり一家』はどうしたのか。
 それとも第2弾を出すつもりでいるのか。
 ……売れねえって(^_^;)。
 で、結局二個買ったら、冷奴とヤキトリ魔人が出て来ました。感想はありません。
 隣のショッパーズプラザ、リーブル天神で、来年のカレンダーをいくつか買う。今年は『クレヨンしんちゃん』、『あずまんが大王』、『ヒカルの碁』の三つ。あとまだ買ってはいないが、しげに「猫カレンダー」は買わされる。
 できればエヴァもちょっとほしいかな。
 ともかく、今年もウチの中は狭いくせにカレンダーだけは豊富だ。


 映画、『おいしい生活』。
 ウディ・アレンの新作を見るのも久しぶり。しげは私に内緒で新作が出るたびに見に行ってたようなのだが、私ゃ下手したら『カイロの紫のバラ』以来じゃないか。二十年近くウディ・アレンから離れてるぞ。
 それはそれで当然と言えば当然なのである。ここ十年以上、メロに流されちゃってたからなウディは。乾いた笑いを求めていた若いころの私には、ウディの「変節」が許しがたかったんである。
 でも今回の映画には過剰な恋愛描写はない。定番通りのコメディーだが、まるでチャップリンの遺髪を継ぐような伝統的なコメディ演技を、ウディが披露していたのには我ながらびっくりした。


 東京のこうたろうくんからお歳暮が来ていたので、あわててこうたろうくんへ電話。礼を述べてやっぱりオタクな話を延々1時間。
 さすがにつかれたので寝た。

2000年12月08日(金) ぐるぐるにゃーぐるぐるにゃー/映画『インビジブル』



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藤原敬之(ふじわら・けいし)