無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2001年09月14日(金) カリメンしげ/『モーツァルトは子守唄を歌わない』1巻(森雅裕・有栖川るい)

 昨日から雨続きで、仕事の行き帰りはタクシー。
 ううむ、明日は山口きらら博に行かねばならぬというのに、また余計な散財。
 給料日はまだ1週間も先なのだぞ。私を日干しにする気か……って、雨天だったな。f(^_^)ポリポリ。

 鬱陶しいと、気晴らしがしたくなるのか、タクシーの運ちゃんとも話が弾む。
 ちょうど帰りのタクシーのラジオから「武蔵丸破れました!」と流れてきた。
 「ああ、負けちゃった、最近の横綱を弱くなりましたたねえ」とついネタを振っちまったもので、気がつくと、「栃若時代はよかったですねえ」なんて話をしている。
 実は私ゃ、太鵬・柏戸の時代には間に合っているが、そこまでの年寄りではない。相手がご年配だったので、つい知識だけで喋ってしまったのだ。
 でも、まんざらウソをついたというわけでもない。
 テレビでちょくちょく流れる「大相撲名勝負」の類で、栃錦の相撲も先々代の若乃花の相撲も見ているし、何より母からそのころの相撲の話は結構仕込まれているのだ。「講釈師、見てきたようなウソを言い」ではないが、なんなら双葉山あたりまで遡って語ることだって出来る。

 不思議なことに、20代以上の誰に聞いても、「相撲が面白かったのは千代の富士まで」と異口同音に答える。多分それは正しい。
 それこそ「栃若」だの「輪湖」だの、「ナントカ時代」とマスコミは煽りたがっていたが、「若貴」のころにはもう世間も「ムリ」を感じていたのではないか。
 NHKのアナウンサー、勝負が決まった瞬間、解説することすら忘れて「強い!」とだけ口にしてあとの言葉が出て来ないことが時々あったが、貴乃花にそれをやった時には、「いくらなんでもそりゃウソだ」と思うようになっていた。
 時折、相撲の八百長疑惑が思い出したように囁かれていたが、実際に関取たちが勝負している姿を見れば、熱心な相撲ファンは「八百長なんてあるもんけえ!」と、口角泡を飛ばして否定していたものだった。なのに、若貴時代にはそれがなくなった。「若貴だけはしていない」とという言葉のほうが絵空事に聞こえるようになっていたのだ。
 ……八百長疑惑も、二子山部屋のスキャンダルも今の相撲人気の凋落と関係があろう。だがそれ以前の藤島部屋と二子山部屋の合併、これが一番のガンであったと今なら確実に言える。同部屋どうしの取組は行わないというあの「公然たる八百長」を仕組まれたあとでは、それまでの純真なファンは、ファンでありつづけることができなくなってしまったのである。
 「……そのうち横綱がモンゴル人ばかりになっちゃうんじゃないですかねえ」
 運ちゃんがそうしみじみと呟くのを聞きながら思うのは、「別にそれでも構わないよなあ」ということだった。「日本人の血」を第一とする旧弊な相撲界のしきたりが、ある時は力道山に、ある時は小錦に涙を流させたことを考えると、これ以上くだらぬところに相撲界が堕していくのがあまりに情けなく思えたからである。


 しげがついに自動車の仮免を取った。
 「一発で取れたよ!」
 顔写真、実に仏頂面。まあ、免許証の写真がニッコリしてる必要はないにしても、身分証明にもなるんだから、もちっと愛想のある表情をしたっていいと思う。
 「今日から私のことを『カリメン』って呼んでいいよ」
 「カリメンしげ」ってか。『時には母のない子のように』でも歌う気か。
 ……誰が呼ぶか(--#)。

 しかし、今日は午前中はずっと教習所、夜は仕事、明日は丸一日「きらら博」だというのに、しげは寝る間が殆どないのである。
 「どうして前日くらい休みをとっておかないんだよ」と言ってふと気づいたが、きらら博に行くことを決めたのはつい先日のことだったのだ。
 いきなり休みを入れることなんて、簡単にいくわきゃなかったのである。
 しげ、「今日、仕事から帰ったら、朝まで2時間くらいしか寝れん」とぴーぴー泣くので、「新幹線の中で寝ればいいじゃん」と言ったら、「そんなモッタイナイ!」と言下に否定された。
 そうなんだよ、こいつ、目的地で遊ぶことよりも、新幹線に乗ることのほうが楽しいってやつなんだよ。
 ……なんでいつまで経っても精神年齢が小学一年生で止まったままなのかなあ。


 テレビは相変わらず「米同時多発テロ事件」(名称が今一つピンと来ないなあ)のニュース一色。
 ブッシュ大統領は、「ウサマ・ビンラーディンを首謀者と判断しない根拠はない」と明言、さらにこれは「21世紀最初の戦争である」とも言いきった。
 米議会は武力報復に向けた正式な宣戦布告を大統領に求める決議案を上程し、国防総省は予備役招集を検討し始めた。
 ははは、アメリカは「喜んでいる」ねえ。
 皮肉でもなんでもなく、憎しみや恨みを誰憚ることなく実行できるってのは、人間にとって快楽であることに間違いはない。
 ちょっと考えてみれば、別にビンラーディンが指示をしなくても、この程度のテロ、その辺の大学生グループにだって計画・実行できるのだ。パイロットの訓練するだけですむんだからな。
 にもかかわらず、アメリカは事態を拡大する方向にムリヤリ進めようとしている。こんな早期にビンラーディンという格好の犯人を想定しているのが何よりの証拠だ(でっちあげとも思い難いが、実は真相なんてアメちゃんにはどうだっていいのだ。「血」の対象をアメリカは欲しているんだよ)。

 テレビも、少しずつ、ビンラーディンがなぜテロを起こしているのか、アメリカがこれまでイスラエルをバックアップしてどれだけアラブ人を迫害・虐殺してきたかを報道するようになってきている。中東情勢をよく知りもしない日本人にも、ようやくあれは必ずしも不合理な奇襲ってことではなくて、やはりアメリカがやってきたことに対する「報復」であったってことを理解し始めた。
 報復が更に報復を生む。
 これは「メンツを潰されたヤクザ」と全く同じレベルの行為だ。

 ……こりゃ、ネットの人たちの反応が楽しみだと思っていたら、昨日までは「こんな極悪非道なテロは赦せない」一辺倒だった論調が一気にトーンダウンしてやがる。急に「戦争」が実感出来るような事態になってきた途端にビビリ出してるんだものなあ。
 笑っちゃうことには「報復には平和的な措置を」なんて言い腐ってるやつらもいるんだよ。自分の言ってるコトバが根本的に矛盾してるコトにも気がつかんのかね。うひゃうひゃひゃひゃ。〜(^Д^〜)
 全く、日本人の人権意識や平和主義ってやつがどれくらいいい加減かわかろうってもんだ。事件が起これば沈痛な面持ちで道学者めいたことだけ言ってりゃいいと思ってんだねえ。
 その点、「“裏”モノ会議室」のみなさんは、全くアメリカとは逆のベクトルで事件を「楽しんで」いるねえ。全く、戦争好きの既知外と基地外のケンカに、あえて巻きこまれる愚を犯すこたぁねーよな。
 ああいうのは「対岸の火事」を決めこんで笑ってやってりゃいいのである。
 ……来年は自衛隊の志願者が一気に減りそうな気がするなあ。


 『ウリナリ!!』を見ていたら、しげが、「来週は決勝大会を中継するんだ。なら来週は見ようかな」なんて言っている。
 どういうわけだかしげはダンスが好きだ。先日もCSJスカイスポーツで「ジャパンカップグランプリ2001」の放映をわざわざ録画してまで見ていた。
 よっぽど好きみたいだから、「じゃあ今度一緒にダンス教室に通おうか」と言ってやりたい衝動にかられるのだが、そんなこと言ったらホントに通わねばならなくなりそうなので、躊躇しているのである。
 ……カラダが持つかい。


 明日の準備のために、ネットできらら博の情報、新幹線の時間などを調べる。
 交通費を安く上げるために鈍行で行こうかとも思ったが、昔と違い、小郡までの直通なんてないのだった。
 やっぱり新幹線で行くしかないか。確かにスピードは速いけど、何となく無粋な気がして、今一つ好きになれない。こういう感覚、ご理解頂けるであろうか。

 仕事に出かけるしげのために牛丼を作ってやるが、「夜食は食べない」と言って、手を付けようとしない。
 でもあのしげにそんな固い意志などあるわけがないと思い、一食分ちゃんと残しておいたら、仕事から帰ってきて、やっぱりペロリと食べやがった。
 「だって一口だけにしとこうと思ったら美味しかったんだもん」
 そりゃ、今回は気ぃ入れて作ったしな。
 玉葱、牛肉、卵を程よくブレンド、生姜で下味をつけて炒めて、すき焼きのタレで仕上げたのだ。
 そのうちしげが「また作って」と言い出すのは間違いないだろう。どんなにイジを張っても、しげが肉の欲求から逃れられるはずはないのである。


 マンガ、森雅裕原作・有栖川るい作画『モーツァルトは子守唄を歌わない』1巻(ENIX・580円)。
 原作は初版で持ってるのに実はまだ読んでない(^_^;)。
 いや、当時の表紙の絵を描いてたのが『パタリロ!』の魔夜峰央でさ、てっきりギャグミステリーかと思って何ページか読んでみたら、ごくマジメでさ、ちょっとガックリきてしまった。
 しかもストーリーが、「モーツァルトの死の謎をベートーヴェンが解く」という、誰でも思いつきそうなネタなんで、ますます興味が持てなくなった。
 こういう実在人物をネタにしたやつって、犯人の仕立て方に「定番」があって、昔、海渡英祐の『伯林 ―一八八八年』の犯人を“読まずに”当てちゃったことがあるので、すっかり「歴史もの」には食指が伸びなくなっていたのだ。
 でも、今回のコミカライズ、1巻だけしかまだ読んでないけど、滅法面白い。
 ポイントは、モーツァルトでもベートーヴェンでもなく、ベートーヴェンの弟子にして、ワトソン役のカール・チェルニーなのであった。
 いやもう、ワトソンのくせしてやたら出しゃばるわ、ベートーヴェンのウラをかいて陰謀は巡らすわ。
 魔夜峰央のイラストでは細身のパタリロって感じの絵だったのに、有栖川さんのキャラはあくまで美形、常に唇の端に微笑をたたえ、自ら恃むところ頗る厚く、しかし屈託のない無邪気な悪意でベートーヴェンを翻弄する。
 「ぼくを犯人だと思ってるんですか? ベートーヴェン先生」
 ……だとよ。
 あ〜ナマイキ。つまりこいつ、オトナになった名探偵コナンなのだな。って、工藤新一じゃん。
 更にいいのが、フランツ・ペーター・シューベルト。こいつのデザインがもうただのつぶれ大福(^o^)。後に貧乏のズンドコで死んだとは思えないふくよかさ。こいつがまた、純朴そうな顔してチェルニーと組みやがる。
 ああ、やっぱり絵の魅力は大きいなあ。
 ……原作、探し出して読んでみようっと。

2000年09月14日(木) 通院と残暑と誕生日プレゼントと/『世紀末アニメ熱論』(氷川竜介)ほか



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