無責任賛歌
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2001年08月26日(日) |
アノ娘にもツバがついていたのね/DVD『2001年宇宙の旅 スペシャルエディションBOX』 |
しげとの生活が再開して二日(なんかリコンしてたみたいやな)、安穏な生活は既に消えている。 入院中は確かに同部屋の人の煙草なんかに悩まされたりはしたものの、普段ほどのストレスはやはり感じていなかったのだ。 一人の寂しさには慣れることはできても、二人の喧しさには堪えられないものなのだろう。誰も一人では生きられないなんてのは、相互依存を正当化する言い訳に過ぎない。 しげ自身、しみじみと「アンタがいないとカラダが楽だ」なんて言い腐りやがる。「これまでも仕事がきついときはあったけど、アンタがいないとこんなに疲れ方が違うなんて思わなかった」だと。 そりゃ日頃からしょっちゅう私に絡んできてるんだから、疲れるのは当たり前だろう。でももっと疲れてんのは絡まれる私の方だぞ。よくもまあ、そんな口が利けたもんだ。 「アンタが結婚して以来、心が休まるときがなかったって言ってたの、やっとわかったような気がする」 遅いわ。それに解ったからって改善するつもりなんてないくせに。どうせまた何やかやと甘えたりねだってきたりするに決まっているのだ。 ……なんだかまた、一気に肩が凝ってきたなあ。
遅く起きたせいで、『パワーパフガールズ』を見損なう。 『仮面ライダーアギト』だけはやっと見たが、思わせぶりな謎ばかりちらつかせるだけで、ドラマ展開が遅いのは相変わらず。 今日は久しぶりに劇団の練習に参加するので、『コメットさん』は見られない。……練習、10時30分からにしてくれないかなあ。 しげはバイトのミーティングがあるとかで、少し後れる由。なんで日曜の朝っぱらから打ち合わせなぞせにゃならんのかね。 しげの話によれば、今、しげのバイト先は「異常事態」だそうな。 「なんだい、異常事態って」 「売り上げが増えてんの」 「……別にいいことじゃん」 「ほかの店舗とヒトケタ違うんよ!」 なんじゃそりゃ。 「……よっぽどキレイなウェイトレスさんがいるとか?」 「別に」 まあ、そんな子がいて、ちょっかい出そうとする男の客がいたとしても、しげのヒト睨みでみんな逃げ出しちゃうだろうな。……ぼーっとしてるときのしげの眼って、イッちゃってるみたいで、モノゴツ怖いのだ。 ハッ、もしかして、「あの店には変な女がいる」とかでしげを見に来る客が増えてるとか?
練習場のカギを預かって、吉塚のパピオに直行。 遅れると言ってたワリに、しげも20分の遅刻で到着。 今日の参加者はよしひと嬢に穂稀嬢、更に穂稀嬢の彼氏が今日から入団。 人員だけはどんどん順調に増えてはいるんだよなあ。練習の参加者は少ないけど。 「彼氏のことは何と呼べばいいのかな?」 と聞くと、本人が口を開く前に、穂稀嬢が「隼翔(はやと)って呼んでください」と言う。 なんだかもう勝手に名前決められてるけど。 更にしげが意味もなく「『カゲロウ』にしよう」と言い出す。 「どこから出て来たんだその『カゲロウ』ってのは」と聞いたら、しげ、「睦月影郎」。……そりゃポルノ作家の名前だっ! 相変わらずしげのネーミングセンスは普通と違う。 ……で、結局なんて呼べばいいんだよう。 何だかウチの劇団の男って、みんなカノジョのシリに敷かれてるタイプが多いような気がするのは錯覚だろうか。
肉体訓練を延々2時間。私のようなトシヨリは、そこまではとても付き合えない。1時間でバテて休憩を取る。 せいぜい16畳程度の広さしかない練習部屋でハードな運動してたら、ものの10分で酸欠状態になってしまう。もうちょっと換気のいい練習場がないかなあとも思うんだが、演劇専門の練習場(で安価なとこ)って、市内にはそうそうないんだよねえ。
頭痛を押さえながら午後は台本の読み合わせ。 ようやくよしひと嬢の脚本第2稿が完成したので、まずは通して読んでみる。難点はストーリーはあるがドラマに乏しいこと。また、長ゼリフが多く、ダレ場が出来ていることなど。 「何かもう一つ、事件が起こせないものかなあ」なんて、自分が書くわけじゃないとなると、無責任なことを言い放つ。 キャラクターの分析についても、自分で演じるわけだから、「ここはこういう解釈でいいの?」などと、突っ込んで聞く。 まあ、まだ詳しい内容は書けないけど、私の演じる役って、結構人間的にサイテーな部類に入るヤツなんですね。役としては面白いけれど、人間としてはちょっとぶん殴ってやりたいような。……もうちょっと主体的に動けねえのかよって言いたくなるような感じのヤツで。 ちょっとハラを立てながら、作者のよしひとさんに聞く。 「……だって、こんなセリフ吐いてるってことは、こいつはイヤな事は全部他人のせいにしちゃうような無責任なヤツなわけじゃん?」 よしひとさん、キョトンとして、 「そうだったんですか。自分で書いてて気がつきませんでした」 なんじゃそりゃ。 ……もしかして、男ってものを無意識にそ〜ゆ〜目で見てるのかなあ。
あ、しまった。 『オトナ帝国の興亡』、よしひとさんに買ってもらったはいいものの、お釣りを渡し忘れていた。……す、すみません、来週必ず返しますから。 穂稀嬢も、初めは同人誌が欲しいようなことを言っていたのだが、現物を手にして、「あ、活字なんですか? じゃあ私、ダメです。活字が読めないヒトなんで」。 ああ、そうか。『クレヨンしんちゃん』の同人誌、と聞いていたから、てっきり全部マンガだと思っていたのだな。 ……でも、それじゃあ、脚本も読めないんじゃないか?
練習が終わった帰り道、いきなリ自転車がパンク。 ついこの間、パンクを修繕したばかりなのになあ。何かクギでも踏んだかなあ。日曜なのでどこの自転車屋も開いていない。しかたなく、父の店まで自転車を押して行って、とりあえず火曜まで置かせてもらうように頼む。 ついでに散髪をしてもらって、あとは徒歩で帰る。まあ、ちょうど運動になっていいかな。 何ヶ月か前に新しく出来たスーパー、マルキョウに初めて寄ってみる。まあまあ広くて品数は多い。おかずの食材を買いこんで帰る。 鳥とイカの唐揚げを作ってやると、しげ、喜んで食べる。 野菜スープは、コンソメにマスタードを混ぜたのだが、さじ加減を間違えてやや辛くなりすぎた。水を追加し、牛乳を混ぜて味をまろやかにしたら随分と飲みやすくなる。 こういう知恵は殆ど自炊していたときのものだが、やはり結構、大雑把である。もう少し繊細な料理が作れないものかなあとは思うのだが、そこはやはり時間との戦いになってくるのだな。
クーラーが突然の故障。リモコンを押してもウンともスンとも言わなくなる。 というか、以前から水が漏れたりして調子は悪かったので、入院中に電器屋さんを呼んで修理してもらうよう、しげに頼んでおいたのだが、やっぱりしげのスカタンはサボっていたのだ。 でも、ほとんど丸一日稼動で酷使してたからなあ。もうそろそろ寿命なのかも。買い替えとなるとまた散財。買いたいDVDもたんとあるのに、今それはちょっとイタイよ。
DVD『2001年宇宙の旅 スペシャルエディションBOX』。 以前発売されてたDVDとどこがどう違っていて、何がスペシャルかっていうと、要するに、5.1chサラウンドになってて、サントラCDが付いてくる、ということ。 ブックレットやフィルム入りポートレートなんてのも付録として入ってるけど、こんなのはたいして嬉しくもない。 肝心な音のほうだが、ウチにはまだサラウンドの環境自体がないので、いいか悪いかの判別は全く出来ないのであった。
2000年08月26日(土) 森の木陰でドンジャラ補遺/『金髪の草原』(大島弓子)
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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