無責任賛歌
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2001年07月01日(日) |
食いすぎたのは、あなたのせいよ/『コメットさん』(横山光輝)ほか |
疲れ果てて今日は寝たり起きたり。
朝のテレビ番組も見られたのは『コメットさん』だけ。ちょっと前からエンディングが変わってるのはテコ入れかな? もともとコメットさんがバトントワラーとなって踊るという、古くは『オバQ音頭』以来の(ホントに古いな)、「みんなもアニメのキャラと踊ろう!」パターンの一つなんだが、多分、一緒に踊ってくれるお子様達が少なかったのであろう。画面を半分割して実写のお子様たちやトワラーのおねいさん達が踊ってる様子を映し出しているのである。 でも最近はこのパターン、「踊るコナン」のパラパラもそうだったが、まさしく「笛吹けど踊らず」ってことになってること多いように思う。全国的に流行ったのって、『アラレ音頭』あたりが最後じゃないのか。ちなみに私が盆踊りで踊った記憶があるのは『大ちゃん音頭』(いなかっぺ大将)だ。 視聴率的には確かに振るってないみたいだ。 『ニュータイプ』を見ると、ライバルと言ってもいい同じ魔女っ子ものの『も〜っと!おジャ魔女どれみ』の4月の視聴率が、12.8、11.9、11.3、11.1%と推移しているのに対し、『コメットさん』は、4.0、2.8、3.6、3.2%。とても太刀打ちできる数字じゃない。 今時あんなに素直な女の子が主役のアニメってないから、出来るだけ長いこと続いてほしいんだが。なんだか昔『鉄腕アトム』と『Dr.スランプ アラレちゃん』が裏でぶつかりあって、圧倒的に『アラレちゃん』が勝ったときにも、「いい子の『アトム』が悪い子の『アラレちゃん』に負けた」みたいな批評があった。単純ないい子悪い子の比較もどうかと思うけど、『コメットさん』に子供が感情移入するにはちょっとおとなしすぎる印象はあるのだ。前田亜季の声もオヤジは萌えられようが(^^)、子供にとって魅力的かと言うとどうもね。 その昔、九重佑三子のコメットさんも結構ドジってて、そこが子供の感情移入しやすいところだったんだが、今度のコメットさん、ソツがなさ過ぎるのである。 横山光輝の『作家生活45周年記念出版まんが集』に、マンガ版の『コメットさん』が34年ぶりに初単行本化されてるのだが、結構グラマーで見たところ17、8歳、ちょっと小生意気で小悪魔的、カッコイイ男の子には惚れっぽくて、バトンをなくしちゃう定番ドジもあり、今のアニメ版と比べると、どっちかというとメテオちゃんのほうに近いイメージだ。 うーん、長年横山マンガになじんできた身としてはやはりこの原作版コメットさんを見てみたかったなあ。 でも目を皿のようにして見てみたけど、「原案・国際放映」とはあっても、「原作・横山光輝」の文字はなし。どうやらもともとテレビ企画のほうが先で、それに合わせて「原作」が描かれた関係らしいのだが、仮にも「原作」と銘打っている以上、著作権についてはマンガのほうにも何がしかの権利があるのではないだろうか。 このままだと横山版が忘れられかねないようにも思うんだが、いいのかなあ、それで。
マンガ、原作石ノ森章太郎・漫画MEIMU『キカイダー02』1・2巻読む。 あ、やっぱり以前に出した『スペシャル・エディション』、続きを出さずに廉価版出しやがった。そういうのはコレクター相手に後で出すもんだよ、阿漕だぞ角川(昔からか)。 元の漫画版より展開が早くて、もうハカイダーが登場している。うーん、顔がカエル(^_^;)。 だからリアルにすりゃいいってもんでもないんだってば。 ゴールデンバットがジローのプロトタイプ、ということで、ジローと同じ顔をしている、というのは面白いアイデアだけど、そうなると01=イチローとの設定の整合性はどうつけるつもりなのかな? 今の感じだと、既に新キャラクターのヒナノはマサルというよりジャイアントデビルの秘密を持つアキラの役割のほうを持たされてるみたいだから、もしかしたらダーク→シャドウの展開も早いうちにされるのかも。 でももとの漫画版とどこが違うって、デザインやストーリー展開もそうだが、キカイダーやほかのダークロボットに名前がないということだろう(設定上はあるんだろうけど)。 キカイダーがグリーンマンティスに「キカイダー!?」と名前を呼ばれるシーンもない。というか、ゴールデンバット以外、喋れるロボットがいない。 おかげでグレイサイボーグ、グリーンマンティス、カーマインスパイダーくらいまではなんとか分ったが、形状がまるで変わったオレンジアント、ブラックホースは一瞬分らなかった。ブラックホースなんてケンタウルスタイプの半人半獣になってるんだもの。 ……コブラのロボットなんていたっけ? まさか「レッドスネーク」ってんじゃないだろうな(-_-;)。 あ、ってことはハカイダーにも名前がないんだ。 それが「リアル」ってことなら、なんかつまんないぞ、やっぱり。
マンガ、椎名高志『MISTERジパング』5巻。 こないだ4巻が出たばかりだってのに、もう5巻ってことはまさか完結が近いのか? はっきりパラレルワールドの設定を表面化させてからグンと面白くなってきた本作、やっぱり椎名さんはSFしてくれないとな。 時空の彼方から天回によって呼び寄せられた本物の「秀吉」。 なんだか突拍子もないみたいだけど、これ、つまりは「○○は二人いた!」ってパターンの変形なのだね。 「義経は二人いた」とか、「二人の武蔵」とか。 西郷隆盛なんか『カムイの剣』では何人もいたことになってたな(^^)。 あ、そうか、これも結局はキカイダーとハカイダー、滝沢昇とブラック滝沢の関係なのだな。ああ、ちゃんと「少年サンデー」の伝統の上に乗っているとは。 でも欲を言えばあと何人か女の子キャラが増えてくれたら申し分ないのだが。
しげが椎名さんのホームページを見つけて劇団ホームページのほうにリンクしている。 マンガ家さんのホームページって、面白いところとつまんないところの差が激しいが、椎名さんところはまあまあ面白い。週刊連載で忙しいだろうに、週イチで確実に更新しているのは立派。当然「ここでしか読めないマンガ」もあるし。 そうだよな、ミソッカスロボットの元祖は椎名さんであって、マ○チやましてやハン○メイドメ○なんかじゃないよなあ。こういうねちっこい恨みを持つキャラ(横島忠夫の「ちちしりふともも〜!」には笑った)描かせるとうまいんだよなあ。 ホームページについての評価は、好きなマンガ家さんだからと言って、必ずしも高くないものなのである。唐沢なをきさんとこの「からまん」なんか、99年以来更新がないけど、これはやっぱりほったらかし過ぎってもんだろう。
マンガ、高橋留美子『犬夜叉』21巻。 映画化も決定で久しぶりの高橋留美子作品ヒットでめでたくはあるんだろうけれど、なんだか四魂の玉探しかどうでもいいような展開になってるのはちょっとなあ。というか妖怪退治水戸黄門になっちゃってるのね。 その手のパターンで一番面白かったのは毛羽毛現『百物語byYOKO』だったけど、「なぜ妖怪などという存在がこの世にあるのか」という設定がある分、同人誌的であっても『百』の方が『犬』よりも断然面白い。 高橋さんの描く妖怪は人間臭すぎるのだな。つまりは手塚治虫の『どろろ』の流れ。人知を越える部分がないと妖怪ものって面白くならんのよ。 更には時代にそぐわないラブコメムードがここんとこ続いているせいで、その辺がダレちゃうのだ。顔のない奈落の分身もうまく使わないと尻切れトンボで終わりそうで、何となくこの先が心配である。
夕方からちょっと仕事したあと、しげと買い物に博多駅まで。 しげが唐沢なをきさんの『うらごし劇場』を読みたがったので紀伊國屋書店まで探しに行くことにしたのだが、「帰りに買い物もしようね」なんて言ってたので、てっきり今日は、しげは仕事がないものだと思いこんでいたのだ。 首尾よく本を手に入れたが、時計は8時を回っている。 突然しげが、「じゃっ!」と手を上げてどこかへ行こうとする。 「どこ行くんだよ?」 「仕事」 「……なんだ、今日仕事だったのか。買い物できないじゃん」 「あんた行ってトイレットペーパー買っといて」 なんだか詐欺にあったような気がしながらも、しげと別れて食材その他を買い込み、帰宅して、部屋の鍵を開けようとしたんだけど……。 ない。 部屋の鍵がない(・・;)。 しげが鍵持ってたので私は部屋の中に置いたまま出て来たのだ。しげもそのこと知ってたくせに、けろっと忘れて仕事に行きやがったのだ。 だああああ! あのクソアマァァァァァ! 仕方なく、荷物を玄関前に置いたまま、しげのバイト先のリンガーハットへ。 中を覗くと、しげは相変わらず愛想のない仏頂面で接客している。 店内に入ると、また何しに来やがったという顔でしげがこちらを見る。 「ご注文はお決まりでしょうか?」 と聞いてくるしげに、おもむろに、 「皿うどんにフリードリンク。それからウチの鍵」 と注文。 ……店内の人達に背を向けていたから気づかれなかったろうが、このときあいつは確かに笑っていたのだ。 どちくしょう。
このとき食った皿うどんは、81.2キロまで下がっていた体重を、翌日82.4キロにまで戻したのであった。……でも餃子だけとかオニギリだけとか頼めないじゃないの(T_T)。
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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