無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2001年06月30日(土) 原稿アップ(´。`;)/『マンガ世界戦略』(夏目房之介)ほか

 突然だがまた、この日記の背景が変わってしまった。
 いや、今回は私の意思ではない。しげが勝手に変えたのだ。
 いったいどこから持ってきたんだか分らないけど、このコビトさんたちはなんなのだ。
 しかも白い背景になっちゃったから、今まで使ってた文字の中で、黄色なんかは薄くて読めなくなっちまった。
 それに「気に入ったら投票してほしいモケ」ってなんだよ。
 しげ、おまえ相原コージは嫌いじゃなかったのか。
 自分で気がついてないのかもしれないが、おまえのギャグセンスって思いっきり関西系でベタなんだぞ。


 今日はもう、まる一日カイてカイてカキまくってました。
 何って、『映画クレヨンしんちゃん』同人誌の原稿ですよお♪ なに想像してたの、イヤらしいわね!! ……って、しげのことをバカに出来ないベタなギャグだな(-_-;)。
 結局、原稿用紙何枚分くらいになったのだろうか、と思って数えてみたら53枚だった。同人誌がどういう版組になるか分らないけれど、まあ一頁に凝縮されて終わり、ということにはならないであろう。
 ……なんちゅうかねえ、どうでもいい内容なのに長々書くヤツの原稿ってさ、たいてい活字組小さくされて巻末に回されたりするのね。
 高校のころに私が書いてた文章はたいていそんな憂き目にあっておりました。ううううう(ToT)。
 当初は「100枚でも200枚でも書きます」、と豪語しときながら、結局その半分というテイタラクであったわけだが、まあ実質一日で書き上げたんだからこんなものであろう。
 「オトナ帝国大辞典」用の原稿も数えてみたら50項目ほど。
 もう少し頭を働かせれば思いつけそうな気もしたけれど、まあカキスギもカラダによくないかな(しつこい)。
 なんとかシメキリに間に合ったのはいいものの、山本弘さんにボツられないかとそれが心配。
 実はマンガのアイデアもあるにはあったのだが、さすがに描く時間がなかった。個人ホームページを立ち上げるときには、もしかして日の目をみることがあるかもしれない。


 夜は職場の宴会で、天神の某料理屋へ。上品なふりして食事は今イチだったので、店の名前は書きません。
 あまり職場の宴会には参加しないほうなのだが、別に私は宴会が嫌いってわけでもない。私は酒が飲めないのでいつもシラフなのだが、シラフでも常に酔ってるような人間なので実は何の心配もない。
 ただねえ、ウチの職場ってオカタイ人が多いんで、ギャグが通じなくってつまんないのよ。
 女性は多い。
 それはちょっとうれしいかもしれない。
 でも全員が全員ロッテンマイヤーさん。いやホントそんな雰囲気なのよ。
 それでもねえ、アニメのロッテンマイヤーさんは時々さばけたところもあったけどねえ、ウチの女性陣、酒でも入れば大らかになるかってえと、説教臭くなるばかりでさあ(+_+)。
 愚痴を言うんでも、楽しく言えりゃいいけど、ヘタすりゃ本気で陰々滅々となっちまうしねえ。
 今年はそれでもまあ気の合う同僚が何人かいたし、少しは楽しめるかとおもって行ってみたら、その方々が揃いも揃って欠席してやんの。
 あああ、周りがみんなマジメニンゲン。
 スケベニンゲンの私ゃどうしたらいいのか。
 でもそういう連中にもつきあってマジメぶりっ子してしまう私も相当偽善者であるのだった。


 なんとなく気が晴れないので、キャナルシティの福家書店に寄って帰宅。
 明日は休みなのでゆっくり本を読んだりDVD見たり。

 夏目房之介『マンガ世界戦略 カモネギ化するかマンガ産業』読む。
 ああ、この本についても語り出したら原稿用紙50枚くらいは軽くかかりそうだが、とてもそんな体力はない。
 「マンガなんてくだらねえ」と偏見の眼でマンガを見るヤツと、「日本のマンガは世界一ィィィ!」と、オタク先鋭化するヤツと、どうもマンガを取り巻く人々の状況は両極端に分れてしまい、マンガそのものの魅力を語ることから乖離してしまっている。
 客観的かつ冷静にマンガを見ていく眼というものがまだまだ日本では育っていないのだな。テーマ主義に偏っていたこれまでのマンガ批評を、絵とコマのダイナミズムから説明していった夏目さんの功績は偉大なんだけど、後に誰も続いていないのがどうもね。
 未だに俗に「一流」って言われてる大手の文芸誌なんかでは、手塚治虫や宮崎駿を「ヒューマニズム」の一言で語ってしまうような単純かつ短絡的な批評が幅を利かせてるし。
 本書でも、夏目さんは日本のマンガ・アニメが世界に受け入れられていく過程の中で、どのような齟齬を生んでいったかを実に細かく分析していく。簡単に言って日本人はこれまで、「世界の中での田舎もの」って劣等コンプレックスが強すぎたのだね。ちょっと日本のマンガ・アニメがウケるとすぐ有頂天になり、作品の輸出に関して、テキトーな契約結んじゃって、地団太踏む羽目になる。
 なにがビックリしたって、『攻殻機動隊』があれだけ世界でウケたってのに、監督の押井守に1銭も金が入ってないってんだから(もちろんアチラの会社が全部ぶん取って知らんふり決めこんでるのである)。
 夏目さんのマンガ国際化戦略は実に具体的だ。産業としてのマンガ出版を活性化させるための構造改革と海外進出。これ、出版社だけでなく自治体自体も真剣に取り組んでいっていい課題じゃないだろうか。

 ああ、それと以前オタアミで紹介されてた韓国性のアニメ、『三本足の男』や『チ○ポ橋』(タイトル分らないからテキトー。見てない人にはない様は「ご想像に任せる」と言っておこう。)の作者の名前がこの本でやっとわかった。
 梁栄淳(ヤン・ヨンスン)と言うのだ。作品名は『NUDL NUDE』。韓国では超人気のマンガ家さんだそうな。宣伝のし方によっては充分売れると思うんだが、マーケティングリサーチのヘタな日本人にこの本やアニメを売るチカラはなかなかないだろうなあ。
 日本で出版されれば少なくとも私とよしひと嬢は確実に買うであろう(^^)。


 キネ旬ムック『マンガ夜話』vol.11「山口貴由『覚悟のススメ』/藤田和日郎『うしおととら』」読む。
 と言っても『覚悟』のほうはマンガ読んだことないので斜め読み。
 少年サンデーのWEBサイトで『うしとら』の作者がマンガ夜話見て怒ってるって話を小耳に挟んでたので、さて、そんなに貶されてるのかと思って放送を見逃してたので読んでみたのだ。
 ……あれを「貶し」と取るんだったら藤田和日郎、あんたはマンガがなにもわかってないや。と言うより、知性低すぎ。
 たとえばいしかわじゅんの「どっかでもう絵に関しては諦めてる」という批評。藤田氏本人は「オレは諦めてないぞ! 日々努力してるんだ!」と文句言いたいんだろうけど、いしかわじゅんの言ってることは「マンガの様式化を脱却しようとはしていない」という意味であって、別に欠点として指摘しているわけではないのだ。逆に「いろんな様式を取り入れて自分の表現を豊にしている」と誉めてるのに。
 いしかわじゅんも言葉足らずだったとは言えようが、発表されたものに対して、誉められようが貶されようがそれは受け入れるしかないことなのだ。
 こういう作者のケツの穴の狭さは作品に反映する。
 『からくりサーカス』がつまんない理由ももしかしたらこの辺にも理由があるのかな。

 資料的に充実してるようだけれど、「唐沢俊一さんの『カスミ伝S』」は早いとこ訂正しとこうね。まあトシアキと間違えなかっただけマシかもしれんが。


 マンガ、和田慎二『少女鮫』10巻(完結)。
 いやあ、ここまで打ちきりとはっきり分る結末もかえって清々しくていいなあ。いや、和田さん、本気で怒ってるだろうけど。
 何しろ登場人物すべて殺して終わりって、おまえは火浦巧か。
 でも出版社移ったことでもあるし、最後の2巻はなかったことにして、リメイクしてもいいんじゃないかな。主役の女の子、「ウィルスによる突然変異で超能力に目覚めた」なんてニュータイプな設定は捨ててさ、「傭兵経験のある少女」ってことだけで押してきゃ、充分ウケると思うんだがなあ。


 DVD『刑事コロンボ 完全版』vol.1『殺人処方箋/死者の身代金』見る。
 LDボックスで大半揃えてたのに、DVDで完全版先に出しやがるんだものなあ。
 でもLDのほうも石上三登志の解説がついてるので売っぱらうわけにはいかないのである。多分見てないのは数本だろうけど、なんとか全巻揃えよう。
 最初のコロンボ、よく言われてるがキャラクターがはっきりしていないので、まだまだかっこよく見える。ミステリーとしてはこれがシリーズにつながるためのパイロット版なので二本とも屈指の傑作。
 『殺人〜』、細かいストーリーはミステリーの定石で明かせないけど、ちょっとした描写、犯人が現場にハンカチを忘れた! ……と思ったらちゃんと取りに帰る、なんてところがウマイのだね。
 声優の小池一雄が亡くなっているので、追加部分の声を銀河万丈がアテてるけど、ちょっと野太すぎる印象。
 それよりゲストスターのジーン・バリーの声、オリジナル版では若山弦蔵(NHK放送時は瑳川哲朗)なのに追加版では変更されている。死んでないのになぜ?
 『死者〜』、声優が山東昭子。政治家になって以来この人が元女優ってことも忘れられてるんだろうなあ。



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