無責任賛歌
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2001年06月15日(金) |
毎日がクイズです/映画『大菩薩峠 第二部』(1958・東映) |
睡眠は充分取っているのに、朝がツライ。 私は寝つきはいいが寝起きは悪いのだ。 しげは夜通し起きて昼寝る生活なので、ときどき「朝起こしてくれ」と頼むのだが起こしてくれたためしがない。 全く屁の役にも立たんやつだ。
出勤しようとして、洗濯物を見ると、二日前に干したシャツがまだ乾いていない。 しげに頼んでおいたのだが、あれだけ「しわを伸ばせ」「シャツを重ねて干すな」と言ってるのに、なぜできないかな。 仕方なく、生乾きのシャツとパンツを来て出る。 これでイ○○ンになったらオマエのせいだからな、しげ。
今朝の体重、83.8キロ。 わはは。わずか二日で83.0キロラインも突破だ。この分だと、夏が終わる頃には結構いいセン(ってどんな線だ)まで行くかも。
「体重減って嬉しい?」としげが聞く。 いや、嬉しいかって聞かれても、どう答えたらいいんだ。 しげはしょっちゅうこういう答えにくい質問をするが、いったいどういう心理なのか。 まず、何を聞きたいのか、その意図が解らない。 体重減らしてるのは役作りと健康と両方のためであることはしげも理解してるはずで、嬉しいか嬉しくないかというような感情的な観点で判断されても困る。もちろんその時々の達成感はあるが、これは別に一般的な「嬉しい」という感覚とは違うものだ。 例えばしげは、ほかにも「仕事してて楽しい?」と聞くことがあるが、これこそ楽しいか楽しくないかなんて観点で見ることではなかろう。
更に言えば、この質問、相手の感情だけを忖度し自分の感想を述べようとはしない点で非常に独善的である。 簡単に言えば、会話のための質問ではないのだ。 私が仮に「うん」と言えばしげは「そう」と答えるだけだし、「別に」と言っても「そう」で終わる。 要するにしげは私に答えてもらうことで自分が満足出来ればいいのである。会話を続けることで私とのコミュニケーションを図ろうという意志はないと言っていい。 私はしげを自己満足させる道具に使われてるだけである。 「し、しげったら、私のコトバだけが目当てだったのね! ひどいわ!」 とでも叫びたい気分だ。気持ち悪いからやんないけど。
……これ、予測じゃなくて今までが大抵そうだったのね。 その都度私は「何のためにそんなこと聞くの?」と逆に聞き返すのだが、しげは「聞いちゃいかんの?」と怒るのである。 別に「いかん」なんて言ってない。何を聞きたいか、どう答えたらいいのか判らないと答えようがないから質問してるだけなのに。
いや、しげがこういう質問をするのは、少女マンガなんかでよくやる「ヒロインが恋人をケムにまく質問」のシチュエーションを狙ってるな、というのは解るのだ。 「ねえ、今、私が何考えてるか解る?」 「……さあ、解らないな。何?」 「フフフ、ヒ・ミ・ツ!」 ってやつ。……書いててそれだけで恥ずかしくなるな(-_-;)。 そんなに「ミッチーとよしりん」がやりたいのか、しげ。 「ねえ、あなた、私のこと好き?」 「ああ、好きさ。海よりも深く、空よりも高く、君のことを愛してるよ」 「ええ〜? その程度?」 ……誰がやるか、ンな会話。
読者のみなさんの中には、自分の妻なんだからそのくらいのサービスはしてやれよ、と仰る方もおられるかもしれない。 しかし、そういう方は、エスカレートしたしげの質問がどこまでいくかご存知ないのだ。本気で「何をどう答えたらいいのか判らない」のだから。 いきなり何の脈絡もなく、こう聞かれた時の気分を想像していただきたい。 「ねえ、インド人とアフリカ人、どっちが好き?」 「エンピツ」の日記の「アニメ/漫画」のジャンルの投票ランキング、ここんとこずっと漫画家の安奈さんとお隣同士だったのだが、今朝は間に別の方が入っていた。 それを見て、途端にしげは、「ねえ、寂しい?」 だからどう答えたらいいんだよう(T_T)。
仕事から帰って、台所を見ると、やっぱり流しが片付けられてない。 もうこれ以上待ってやっても仕方ないので、排水溝のゴミを取り、流し全体を磨く。 ようやく終わって一休みしたら、しげが、「ねえ、台所片付けようと思うんだけど」 「……もうやったよ!」 だからこっちは仕事もして疲れて帰ってきて、さらに家事まで全部やってお前の相手までしてやるほどの元気はないんだよ。 少しは迷惑かけてるって自覚持ってくれ(T_T)。
テレビで『クレヨンしんちゃん』を久しぶりに見る。 野原一家が「またずれ荘」に引っ越して、新キャラクターが登場してきているが、「ギャルママ」なんて原作に登場してなかったなあ。 これはあれかな、原作の「謎の外国人(どう見てもアフリカ系)」の代わりなのかな? でもいくらギャルママだって、ネーミングが「靴底厚子」ってのはないだろう。確実に流行がすたるって解ってるのに。というか、もうすたってんじゃないのか。
昨日、録画しておいた内田吐夢版『大菩薩峠 第二部』を見る。 褪色が激しく、上映当時はその色鮮やかさで観客を魅了したという無明をさ迷う机龍之助の幻想シーンも見る影もない。 前回書いた分だけでは主演の片岡千恵蔵をけなしているように見えたかもしれないが、その演技力は『赤西蠣太』のような軽妙な役まで演じたほどであるから、確かに第一級なのである。だからこそ柄ではない机龍之助も演じられるのだが、やはりトシをとりすぎているのはネックだ。 犬のムクがお玉を助けるシーン、映画によってはムクが着ぐるみだったりするのだが、本作では吠え声だけで姿を見せていない。おかげで拍子抜けはするのだが、これは苦肉の策と言ったところだろう。今ならCGになるかな。
散歩のついでに、しげとスーパー大栄で買い物。 散歩の間中、しげは「きつい」「眠い」「だるい」「今何時?」とウルサイ。 「文句をいうなら付いて来んな!」と一喝したら、しげはさっさと帰っちまった。 だからどうして自分が悪いと判ってて拗ねるかなあ。 こう心にムラがあるんじゃ、いざって時にものが頼めない。 入院中はかえってしげには側にいてもらわないほうがいいかもしれないな。
テレビでやってた『ルパン三世 カリオストロの城』、最後の方だけ見る。 今見ると、いろんなところで手抜きしてるのが見えはするが、それでもこれだけの作品をたった四ヶ月で作ったというのは驚異的だ。 てっきりラストで『千と千尋の神隠し』、CMがあるかと思ったけど、「来週初公開」だそうな。でも来週の映画、『コマンドー』だぞ。なぜそのときに『千尋』を? ……特報、間に合わなかったな?
コーヒーの「ボス」のCMを今日、初めて目にする。 電車の中で『あしたのジョー』を読んでるサラリーマン。 突然、マンガのジョーが「打つべし! 打つべし!」と喋り出す(ように見える)。 ビックリして左隣を見ると、そこにはあおい輝彦が(^O^)。 さらに右隣を見ると細川俊之が。 これを見て、「なんだ、映画版じゃん」と思ったのは私だけではあるまい。でもTV版の力石徹を演じた仲村秀生の顔なんて、一般人は知らないだろうから仕方ないんだけど。
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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