無責任賛歌
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2001年06月14日(木) |
ミステリー波止場の片足/『あひるの王子さま』1巻(森永あい) |
今朝のニュース番組で、「なぜ男は波止場に行くと片足を上げてポーズを取るのか?」という特集をやっていた。 ご丁寧に「石原裕次郎記念館」に取材までしてるのんだから、ヒマなことだ。 心理学者が「男の示威行為だ」と分析してたが、それはそうだとしても、やはり「波止場で」って条件を考えると、裕次郎や赤木圭一郎のイメージが、元ネタが忘れられたあとも無意識的に世代を越えて受け継がれていると考えたほうが妥当だろう。 でも女から見るとそれってただの「バカ」にしか見えないのだよねえ。「なにカッコつけてんの?」ってなもんだ。 そう見られてると解っててもつい、ポーズ取っちゃうんだよねえ、男は。悲しい生き物である……って私も多分やるだろうな、つい(ーー;)。 裕次郎のファンも、その中心は圧倒的に男で、女のファンの割合は少なかった。松田優作のファンもそんな感じかな。 じゃあ女性が熱狂的にエールを送るのはどんなタイプかっていうと、いつの時代でもユニセックスな美形俳優なのだ。 長谷川一夫しかり、沢田研次しかり、藤原竜也しかり(^o^)。ウチのお袋は大川橋蔵だったな。 ヤオイ系の同人誌描いてる女の子、耽美趣味の女の子ってのが、実は昔ながらの「女の子」の典型だったりするのだ。 しげが緒形拳や蟹江敬三、風間杜夫が好きだったりするのはやはり変態だからであろう。どう見ても20代の普通の女の趣味ではないよな(と言うか10代の頃からそうだったからなあ)。 私と出会ってからダン・エイクロイドや渡部篤郎に入れこむようになったが、ますます主流派からは外れてきている。 ……ホントに女か? お前。
小学生殺傷事件の包丁男、支離滅裂なことを口走っていたのは精神病者を装って罪を逃れようとしていたのだ、と言い出したとか。 テレビの心理学者やコメンテーターたちが、昨日までは「キ○○イですよ、これはキ○○イの犯行ですよ」と言っていたのに、今日は一転して「あれは詐病です。キ○○イにあんな計画的な犯罪はできない」とコロリと意見を変えてやがる。 オイ、福○章、お前のコトだよ。 この事件のたびに引っ張り出されてプロファイリングモドキの意見を述べる学者さん、これまでも状況の変化に合わせてコロコロ意見を変えてたからなあ。ホントに心理学の専門家か? 外見はいかにも落ちついた好々爺って感じなんだけど、その言動は結構いかがわしい。それを承知でテレビがこの人を使ってるってことは、本気で専門家の意見を聞こうって気がサラサラないってことなのに違いない。 要するにその時々の、テレビ局側に都合のいい意見を述べてくれる人がほしいだけ。 犯人の精神鑑定で、やっぱりキ○○イと言う結果が出たらどう言い訳するつもりかな、この人。
それにしてもこの「キ○○イのフリをした」ってので思い出されるのは、兼好法師『徒然草』八十五段中の、「狂人のまねとて大路を走らば、則ち狂人なり。惡人のまねとて人を殺さば、惡人なり。」という一節である。 まあ、狂人のまねしただけで狂人扱いされるなら、俳優はみな狂人だが(かもしんない)、今回の事件の犯人、宅間守について言えばこの兼好の言葉が見事に当てはまってる気がするのである。 精神病者と狂人を同一視したような発言が多いので、混乱してしまうのだが、当然これはイコールではない。精神病者は精神病者のふりをしようなどとは思わない。しかし狂人は狂人のまねをしたがるものなのである。 宅間守の精神鑑定の結果がどう出るか見当もつかない。例の宮崎勤事件でも、医者によって精神鑑定の結果がバラバラで、こんなに精神分析ってのはアテにならんものかと呆れたものだった。 しかし結果がどう出ようと、世間の人々が憤っているのは、20人以上の子供たちを殺傷した人間が刑に服さないなんてことがあっていいのか、というごく当然な疑問故にだろう。 警察は何としても犯人を「精神病者ではない」として刑事責任を追及するつもりなのだろうが、一般的な感覚で言えば、彼は立派な「狂人」なのである。そして「人を殺さば惡人」なのである。 狂人として、悪人として彼を処罰することのほうが「精神病者のフリをしよう」なんてアホウが再発することを防止できると思うんだがなあ。
台所が半端でなく匂ってきているので、さすがに腹を立てて「いい加減で片付けろ」と言ったのだが、バカしげは「指、怪我してるから洗えない」と駄々をこねる。指の怪我ったって、楊枝でつついた程度のもんだ。化膿するようなら医者に行って治療してもらえと言ったのに、それも無視してほったらかしている。 それで悪化させて家事も出来ないってのは言い訳にもなんにもならない。 明日帰って来た時点で片付けてなかったら、もう来月から給料は渡すまい。 マジだからね、これ(`_´メ)。
台所が使えないので、晩飯は冷凍食品のつけ麺にレトルトのカレー。味気ないけどしゃあない。
テレビアニメ『週刊ストーリーランド』、今週は総集編だというのでちょっと見てみた。 アイデア的にもありきたりで(もっともコンセプトが多分アニメ版『世にも奇妙な物語』だから、下手にヒネったものはかえって困るわけで、ほどほどに解りやすいものが求められてるわけなんだろうけど)、大して引かれるところもなかったのだが、久しぶりに見てみて、「傑作選」と言いつつあのレベルの低さはいったいなんなのだ、とアタマが痛くなった。 謎の婆さんが「正直なパソコン」や「戻るパラシュート」や「ぴったりのベルト」といった不思議な品を売りつけると言う番組内のシリーズがあるのだが、要するに基本は「黒イせえるすまん」なわけだよね。 だとしても、若返りたがっていた老人が「戻るパラシュート」を使ったら、若返りすぎて猿になったってのはヒドすぎやしないか。 なのに視聴率は悪くないらしいんだよね、この番組。 アニメファンが見るとも思えないし、実際、どこにどういうファンがいるんだろう。
先週に引き続き、ドラマ『R−17』を見る。 家庭崩壊のドラマの嚆矢は山田太一の『岸辺のアルバム』あたりなんだろうけど、だいたいにおいて悪いのはオヤジってことになっている(^o^)。 西村雅彦の親父、「誰のために働いてると思ってんだよ」と叫ぶステロタイプさ故に妻からも娘からも見捨てられていることに気付いていない。 「……今、心の中で母さんを刺した。父さんも殺した」 娘がそう呟いたとき、親父は娘を殴るが、口にすることでまだ父にすがろうとしている娘の心に気付いていない。 黙っていたっていいものを、両親の目の前でそれを口にした娘の「勇気」に、父親はなぜ気付いてやれなかったか。 父はこのとき娘に謝るべきではなかったか。 断絶を作っているのは娘の方ではなく、父親の方なのである。 ……腹が立つことに、この親父、私の親父にそっくりなのだよなあ(-_-;)。もうすぐ父の日だってのに、また親父に対する恨みが湧いてきたぞ。どうしてくれる(どうにもしようがあるか)。
マンガ、秋本治『こち亀80』。 そうか、「本口リカ」なんてキャラもいたいた。 でも秋本さんの描く女の子キャラって、初期のは殆ど出来合いのものが多くって、印象に残らないんだよな。 まあまあキャラが立って来たのは意外に最近で、麻里安や纏や早矢が出てきてからくらいじゃないか。 劇画的によく描きこんであるから錯覚しやすいんだけど、秋本さんのマンガは、もともと構図もコマ割りも単純で工夫がない。キャラの表情のつけ方も種類が少ない。 正直な話、マンガとしては下手な部類に入るのだ。 だったらつまんないのかっていうと、そうじゃないから説明が難しい。岡田斗司夫さんが以前『BSマンガ夜話』で「こち亀=ドラえもん」説を唱えていたが、それだけでは「こち亀」の魅力は語りきれない気がする。 ある意味『うる星やつら』以上に「なんでもあり」の世界だからかなあ。ヒントになるのはやっぱり今巻から登場の「日暮熟睡男」じゃないかとも思うのだ。ちょっと破天荒な警察官物語ってだけじゃ、こんなキャラが出てくるはずがない。 とりあえず「こち亀」=「オタク的でないうる星」説を唱えてみようか(^。^)。 マンガ、森永あい『あひるの王子さま』1巻。 チビでメガネでオタクな男の子が、憧れの女の子のペットの犬の命を助けたら、その犬が実は魔法を使えて、男の子は美少年に変身……って、筋だけ書いたらつまらなそうだけど、あの『山田太郎ものがたり』の森永さんである。フツーのマンガになるわきゃない。 犬の正体は実は大昔の王子様で変態だし、園芸部の教師は魔法使いの生まれ変わりで変態だし、なんでこう変態ばかり(^_^;)。 ヒロインの女の子も変態とまではいかないが、美形よりも変な顔のほうがかわいいって言っちゃう不思議ちゃんだし。 一応純愛ものになりそうな雰囲気はあるんだけど、どう展開していくか解らないところが楽しみだ。
今月号の『ニュータイプ』で、マンガ家のゆうきまさみさんが新しくホームページを立ち上げようとしていることを知って、早速覗いてみる。 『ゆうきまさみのにげちゃだめかな?』、準備中でまだイラスト3枚しかないが、『クレヨンしんちゃん オトナ帝国の逆襲』のパロディイラストがいろっぺくて素敵だ。 どこの世界に「太陽の塔」のコスプレする女がいるか。 でもああいう女の子なら、ぜひつきあってみたいぞ♪
寝る前にしげにメールを書き置きしておく。 「飲み物買っといて」という簡単なものだが、メールを本気で喜んでるのなら、頼みごとも聞いてくれるだろうな。 無視するようなら、もう送るのもやめよう。別に交換条件を出してるわけじゃなくて、メールを心で受けとめられないやつに何を言ってもムダだってことなのよ。
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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