無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2001年04月25日(水) おむすびころりん/『最終兵器彼女』4巻(高橋しん)ほか

 朝はまあ、何ということもなかったのである。
 確かにひどく寝汗はかいてたけどね、「なんだなんだこの汗は。別に○○○○○○○ないぞ」と思いつつ、職場に行った。
 昼にさしかかるころから、頭が重くなり、眩暈がして、歩くとパンチドランカーになった矢吹ジョーのように蛇行し始めた。
 立ちくらみが激しく、ついには椅子から立ち上がれなくなった。
 マジでヤバイ(゚-゚;)。
 それでも仕事を中断するわけにはいかず、気力でやりぬく。
 自分で言うのもなんだが、仕事がんばってるよなあ。これでどうして上司の覚えが悪いかなあ。やっぱり生意気に思われてるからだろうなあ。
 特に反抗的な態度なんかとってないんだけどなぜかそう思われてるらしいのは、私の口調が慇懃無礼に聞こえるからなんだろうなあ。
 だから女房からは「あんたの世界の中心にはサインポールが回っている」と言われてしまうのである。
 わかってんなら改善せいってか?
 しかし、私が二歳のころの録音テープが残っているのだが、声質はともかく、口調は今と全く変わっていないのである。
 『クレヨンしんちゃん』のカザマ君の「何言ってんだよ、バカだなあ」というセリフをもっと抑揚をつけて喋っていると考えてもらいたい。
 ……二歳でこれだぜ。やなガキだよなあ。しかしいったいどこをどうやったらこんなガキに育てられると言うのだ。やっぱり職人の家に生まれたせいか? だとしても、ここまでどっぷり身に染みついてるものは、今更改善のしようもないのである。
 ちなみにそのときのテープには、私が『ウルトラQ』のテーマソングを「だだだだ、だだだだ、だだだだ、だだだだ、だだ〜ん、だだ〜ン」と歌っているのまで収録されている(^_^;)。
 それはそれとして、眩暈と立ちくらみと吐き気と寒気である(あ、増えてら)。
 このままおさまりそうにもないので、明日病院に行くことにして、仕事をいくつか同僚に頼んで帰宅(別に早引けはしてないぞ)。
 ああ、でもこれでまた、片付けなきゃならない仕事が溜まるんだよなあ。しわ寄せは翌日に来るのである。

 晩飯は女房がコンビニで買っておいたやたら辛いビーフン。
 またまた胃に悪そうだが、女房が意に介した様子はない。女房もこの日記読んでるんだからなあ。少しは夫のカラダを気遣って健康によさそうなものを作ってくれるなりしてくれてもいいように思うが、現実は全く正反対である。
 もしかして、女房、私に殺意を抱いているのか?

 DVD『ヤング・フランケンシュタイン』、見残していた特典映像などを見る。
 私のフェイバリット・コメディアンの一人である故マーティ・フェルドマン、メキシコでのインタビューに答えている映像が収録されているのだが、あのバ○○○氏病かと思えるほどのギョロ目ではない。
 斜視は斜視なのだが(メル・ブルックスのコメンタリーによると、横は見えても真正面は見えないそうだ。ほんまかいな)、普通にまぶたを閉じている。
 あのギョロ目、演技だったのか!
 『サイレント・ムービー』でもあの目で出演していたから、てっきり地顔だと思ってた。
 しかし、フェルドマン氏の声、実にスマートでいい声である。
 私が初めに出会ったのは、テレビの吹替え版。熊倉一雄氏のダミ声の印象が強いものだから、本人の声の方がかえって違和感あること夥しい。
 ご存知ヒッチコックの声もそうだが、本人以上に本人にハマっているというのは、吹替えとしてはチト考えものではあるのだ。
 個性的な声の人って、面白いけど、アニメならともかく生身の人間に声をあてるとなると、使いにくいことも多々あるだろうと思う。熊倉さんかアテると、どうしてもトラヒゲかブルートが喋ってるように思えてしまうし、大平透だとハクション大魔王か喪黒福造だ。
 肝付兼太も、何やってもスネ夫だしなあ。
 今時の声優は無個性だ、とはよく言われるが、ホントはそのほうがいい面もあるような気がする。

 この日記、「エンピツ」というサーバーから借りて書いているのだが、先日の移転に伴って、お気に入りの日記を登録することができるようになった。
 私も他人の日記を覗くことが好きなので(陰険と呼ぶなかれ。もともと平安朝の「日記」などは他人に読まれることを前提としていた)、アニメ・マンガ関係のものを中心にちょこちょこ覗いているのだが、意外に広範囲に渡ってマンガを読んでいる人が少ない。
 ジャンプならジャンプ、サンデーならサンデーと範囲が決まっていて、それ以外のマンガにはあまり目を通していない様子なのである。
 ……知り合いがみんなオタクだからなあ。マンガに通暁してるだけでなく、ウォーキング・ディクショナリーって連中がゴロゴロいるけど、世間一般ではあまりマンガを読まないほうが普通なのかねえ。
 今の所、「アニメ/漫画」のジャンルでは投票数トップの方がいて、この方の日記を「お気に入り」に入れているのだが、これがどうやらプロの少女漫画家さんらしい。当然名前は変えてらっしゃるだろうから、どの雑誌にどういうマンガを描いているのか全く分らないのだが、さて、それを勝手に推理するのが楽しいのである。
 主婦でもいらっしゃるようだし、ページ数は結構もらってるほうで、シメキリに追われてもいるようだから、新人さんではないようだが、少女マンガも範囲が広いからなあ。
 ホントに勝手に、美人で『ちゃお』とか『りぼん』とかに描いてるんじゃないかと決めつけてるが、これってめちゃくちゃ失礼かも知れない。もし私のこの日記読んでたらごめんなさい。
 ……『フィールヤング』とかだったらどうしよう(^_^;)。

 今日も体調が優れず、10時には寝たのだが、4時間もしたら目が覚めてしまった。……疲れてるならぐっすり眠れそうなものなのに、眠っても眠っても起きちゃうってのはなぜだ。
 女房が夜中に帰って来るのを迎えられるのはいいけど。
 さて、その女房、今日はバイト先の「リ○○○ハ○ト」からとんでもない土産をもらってきた。
 一目見て、思わず「なにこれ!」と口に出た。
 ビニール袋に20個ほど、米の量で言えば10合は軽くありそうなオニギリの山である。
 「あまったの」
 いや、あまったからって、フツー、こんなに持って帰って来るかな(・・;)。持って帰って来るほうも持って帰って来るほうだが、持たした方も持たした方である。確かに女房はいつもモノ欲しそうに、今にも「ギブミー・チョコレート!」と言い出しそうな顔をしているが、まさか「同情するならメシをくれ」と言ったわけでもあるまいにアルマーニ。
 やっぱり例の「超いい人」のマネージャーさんの善意であろうか。
 女房の話によると、そのマネージャーさん、今日も『RED SHADOW 赤影』の特番を見ながら、「昔、この番組大すきだったんだ! 今のドラマはみんな夢をなくしてるよね!」とのたまったそうである。
 ……その批評があたっているかどうかは別として、私はこの人と宮崎駿のそばにいたら、「ああ、そうですねえ」以外のセリフは吐けないような気がする(^_^;)。

 マンガ、高橋しん『最終兵器彼女』4巻。
 決して技術的に下手なマンガ家さんではないと思うのだが、ハテ、この人は「戦争の悲惨さ」を描きたいのだろうか、それとも「究極のラブストーリー」を描きたいのだろうか。
 4巻を重ねても、敵の姿は一向に描かれず、戦争そのものも断片的に描写されるのみで、作者の視点がどこにあるのか、どうにも掴めないのである。
 結局「戦争なんてその現場にいる人間にだって理解できるものではない」と言いたいのかもしれないが、だとしたら読者が「何を描きたいの?」という疑問を持ったとしても仕方があるまい。
 思わせぶりな展開が続く中、シュウジもちせも浮気っぽい行動に走っていく。ちせが「兵器」であることは、確実に二人の間を遠ざけていくが、そもそも「戦争」というタームを持ちこんだ時点で、それは当然の結果である。凡百の戦争ドラマのフリをしたメロドラマが描いてきた定番にすぎない。
 本気で作者がラブ・ストーリーを描きたいのなら、「戦争」を乗り越えてでもこの恋愛を成就させねばならない。
 恋愛ものの鉄則は、たとえその二人が傷つき、現象的に別れることになろうとも、精神的な恋愛は必ず成就させねばならない点にあるのだ。
 シュウジのちせへの思いが深まるのに反比例して、ちせの心はどんどん荒んでいって、なんだかラストでうまく着地しそうにない雰囲気になってきたぞ。大丈夫かなあ。

 マンガ、橋口隆志『ウインドミル』10巻。
 滝ちゃんの髪型もすっかり変わって、もう「アヤナミもどき」とは言われない感じになってきた。
 もともと『エヴァ』の絵に似せて描いてたのはキャッチーな要素として確信犯的にやってたのかな。一度ファンをとりこめば、あとはマンガそのものの魅力で惹いてみせようと言う作者の自負の表れかも。
 月刊誌で10巻を数えたと言うことは、充分人気があったということだろうけど、それでも作品的には小器用に纏まってる感がしてならない。なまじリアルな『エヴァ』の線を用いたために、「滝ボール」の「魔球」としての迫力が出ない結果になっているのだ。水原勇気のドリームポールを引き合いに出すのは酷かもしれないが、魔球的にはたいしたことのないドリームボール(「滝ボール」の方は「分身魔球」だけど、ドリームボールは所詮ただの「ホップ」だもんね)の方が魅力的に見えるのは、やはり線と演出の差によるところが大きい。
 思いきったウソがつけていないのだ。
 今回の表紙はビキニの水着の滝ちゃんだけど、結局は“そういうマンガ”だってことなのかなあ。

 夜中にやっとテレビで、小泉首相誕生のニュースを見る。
 政治家でも政治屋でもない、「青二才」政権の誕生は戦後初ではないのか。ほかの連中に期待できないからと言って、なんだかほとんどバクチのノリだなあ、という気がしてくる。
 小泉純一郎にもっとも近い性質の首相を歴代の中から探せば、いかにも腰砕けそうなところが近衛文麿に似てるんじゃないかと思ってるんだが、さて、時代自体も“そっち”の方に流れていかないことを、一庶民としては祈るしかないよな。



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