無責任賛歌
日記の表紙へ昨日の日記明日の日記




ホームページプロフィール掲示板「トーキング・ヘッド」メール
藤原敬之(ふじわら・けいし)

↑エンピツ投票ボタン(押すとコメントが変わります)
My追加


2001年03月07日(水) 優しい妻ごっこ/『てきぱきワーキン▽ラブ』6巻(竹本泉)ほか

 ああ、今朝も寝起きは体調がよくない。
 風邪はぶり返しぶり返し、もう3週間も引きっぱなしで、一度咳が出だすと、まるで止まらない。クスリの効果も一時的で、朝目が覚めるのは鼻詰まりで呼吸困難に陥るせいである。
 朝風呂に入って、血行をよくする。
 でもうっかりするとそのまま落ちる。今日も落ちた。
 はっと気づいて仕事に遅刻しそうになってることに気づいて、慌ててヒゲを剃る。
 途端に安全剃刀の刃の部分がポキリと折れる。
 ……なんだなんだ、剃刀がふやけてたのか?
 仕方なく刃を取り換えて、もう一度剃り始めると、またポキリ。
 これ以上グズグズしてはいられないので、仕方なくそのまま出勤。
 モミアゲのあたりだけ剃り残しがあるが、まあそうみっともないほどでもあるまいと勝手に自分で思いこむ。この辺のアバウトさというか、見てくれを気にしないところが旧世代なのだなあ。
 弊衣破帽を美徳とする精神は現代ではただの不潔だもんな。私に言わせりゃ今の潔癖志向のほうがよっぽど病的なんだが。

 『キネマ旬報』3月下旬号、今号の特集は『サトラレ』。
 女房があまり見たがってなかったので、行こうかどうしようか迷っているのだが、特集記事にもかかわらず必ずしも評判はよくない。しかも出演者から(^_^;)。提灯記事でないのはいいことだが、監督の本広克行自体が映画業界の人たちからあまり好かれてないんじゃないかという気がする。
 『踊る大捜査線』にしろ『スペーストラベラーズ』にしろ、興行成績のわりにつまんなかったんだけど、どうもこの監督、自分の作品のどこが駄目か全く気づいてないし、そのことを指摘してくれる人についてもナメてかかってるような感じがあって、印象がよくない。以前富野由悠季からカメラワークの雑さを指摘された時も「気づかれましたか」なんてアホなこと言ってたしなあ。
 でも「他人に自分の考えてることが全部伝わってしまう」という設定にはすごく惹かれてるのだ。ううむ、悩むなあ。

 第73回アカデミー賞のノミニー、見事に一本も見ていない。これから日本公開の分もあるにせよ、『エリン・ブロコビッチ』や『グラディエーター』は見たかったのになあ。どちらも女房は食指を動かしてくれなんだ。
 どうしてわが女房ドノはこうも「ヒット作」「名作」を避けたがるかなあ。映画は好き好きとは言え、ちょっと偏りすぎるのもなんなんだか。

 新作情報、『ワンダーウーマン』『アウターリミッツ』映画版より何より、最高に期待しちゃうのは鈴木清順の新作、『殺しの烙印・ピストルオペラ』だ。
 前作をベースにしてはいるものの、伊藤和典オリジナルの脚本、しかも特撮監督は樋口真嗣と、『ガメラ』コンビが復活!
 実は原『殺しの烙印』もチラッとしか見たことないので、新作の前になんとか見ておきたいのだ。この機会にDVD化してくれないかなあ。

 帰宅が仕事の都合でちょっと遅くなる。てっきり女房、仕事に出かけているものと思ったが、今日は休みだったようで、グーグー寝ている。
 レトルトカレーを暖めようと台所を覗くと、珍しく女房がシチューを作っていた。昨日のお礼のつもりかなあ、と思って食べようとしたが、具が非常に少ない。具を先に食べ尽くして、残りがスープばかりになるのもなんだかなあとイジマシく考えて、カレーにスープのみを混ぜて食う。
 意外や意外、これが絶妙にうまい。100円カレーがこんなにコクのある、まろやかな味になるとは!(ぜひお試しあれ)
 でも、あとで起きてきた女房は、私が混ぜものをしたことで、スープがまずかったのか、と勘違いする。いや、ちょっと贅沢してみただけだって。

 ふとソファを見ると、ジム・キャリー主演の『ふたりの男とひとりの女』のパンフレットが。女房、今日は水曜日でレディースデイだったので見てきたものらしい。
 「ひとりで見に行って悪かった?」と聞かれるが、こういう時の返事が一番困るのである。
 「何で俺に黙ってひとりで行くんだよ!」と言えば、女房を束縛することになるし、「一緒じゃなくても構わないよ」と言えば、逆に「妻への愛が足りない!」とゴネられる。しょうがないんで無愛想に「別に」と、どっちともとれる返事をして誤魔化しちゃうのだが、本心はどっちでもないのである。
 行ける時には一緒に行くし、別々になっちゃうこともあるさ、ってな軽い感覚なんだが、その程度では、女房ドノはお気に召さないようだ。
 全く、どうすりゃいいんだか。



 女房、新刊マンガを2冊、買って来ていたので読む。
 星里もちる『本気のしるし』2巻。
 これがまあ、昔『危険がウォーキング』の爽やかラブコメを描いてた人と同一人物とはねえ。まるで第二の柳沢きみお(^o^)。
 女に入れあげるというのは理屈ではない。殆ど縁みたいなもんなんだろうけど、だからこそ落ちていくのを止めようもないのである。頼りなげでウソツキで、意識するわけでもなく自然体で男を誘ってしまう女、同性からは嫌われれば嫌われるほど、男はその女をかばう。
 ああ、1巻にもましてドロドロ。
 でも「本気のしるし」とは挑戦的なタイトルをつけたもんだ。実際、取り澄ました顔で「俺はこんな女にかかわるほどバカじゃねえよ」と嘯くような男は作者から見りゃ全く「本気」じゃないってことなのだな。
 ちょっと同感できるところがあるのが自分でもイタい。

 竹本泉『てきぱきワーキン▽ラブ』6巻(完結)。
 結局、完結巻まで殆ど「ラブ」がなかったな。竹本さんの描く女の子が好きな私だが、このシリーズでいいな、と思ったエピソードは全て男の子のエダルトに関するものだった。今巻でも原始時代エリアの話とママのお弁当の話、気に入った二つの話がどちらもエダルトがらみ。全話通じて一番好きな話も、コンビュータ内に沈んでいる人格データをサルベージする話で、これもエダルト。
 いや、男の子好きってワケじゃないんだが、竹本さん、絵によっては女の子より男の子の方がしとやかで魅力的だったりするんだよなあ。
 ヤバイヤバイ(^_^;)。

 小説版を読んだので、久しぶりにアニメ『無責任艦長タイラー』1・2話を見返してみる。1993年ってことは、もう8年前になるんだなあ。
 スチャラカしてるのになぜかトントン拍子に出世しちゃうって往年の『日本一の男』シリーズの宇宙版という狙いはわかるんだけど、映画ほどの醍醐味はない(口先三寸がもうひと味足りない感じか)。悪いけど、キャストがみんな演技が固過ぎるのだ。
 ああ、作者に絶賛された山本正之版の『タイラー』、もう手に入らないんだろうなあ……。

 WOWOW放送の『A.LI.CE』、評判の悪さは聞き知っていたがさもありなん。フルCGで作ってみましたって実験アニメだよこりゃ。キャラデザインがせめてテライユキ程度にかわいけりゃ、もう少しなんとかなったかもしれないけど。

 風呂に入って、折れた剃刀を新しいのと取り換える。明日の朝、ちゃんと起きられる自信がないので、今日のうちにヒゲを剃っておこうと、剃刀を頬に当てた途端、ぬるっとした感触。……今度は刃が新しすぎて、思いっきりニキビを削って出血してしまったのであった。
 未だにニキビがあるなんてわしゃ高校生か(ただの吹き出物という説もあり)。



↑エンピツ投票ボタン
日記の表紙へ昨日の日記明日の日記

☆劇団メンバー日記リンク☆


藤原敬之(ふじわら・けいし)