無責任賛歌
日記の表紙へ|昨日の日記|明日の日記
朝起きると腹を下している。8時には家を出る予定だったが、トイレから離れられず、風呂とトイレを往復して10時を過ぎる。 今市子『百鬼夜行抄』8巻、よくネタが尽きないなあと感心するくらい、毎回手を変え品を変え現代の怪談を語り続けているこのシリーズ、今のホラーブームに合わせて映像化されないのが不思議なくらいだ。 でも本当に映像化されたら、またぞろ配役のイメージが違う! みたいな騒動が起こるんだろうから、マンガのままにしておいた方がいいのかもしれない。特に実写版だと誰がいいかなんて全然思いつかないしなあ。 今回は冒頭の『雲間の月』の話が一番好きだったので、あとの話の印象が薄い。幽霊や死後の世界を信じるかどうかっていうこととは別にして、死んだ人が生前の約束通りに帰って来るというパターンは、洋邦の怪談に共通して見られるものである。よっぽど人の心の琴線に触れるものがあるようだ。『雨月物語』の『菊花の契り』(『御法度』の中にも引用されてたけど、あれのおかげで今や元祖やおい小説のように言われているのが微苦笑もの)や『浅茅が宿』にも共通してるのは、「死ぬ前に一度しか会えない」という点だろう。『シックスセンス』が今イチ感動を呼ばないのは○○○○○○○○○が結局ただのストーカーだからなのだな。 橋口高志『ウィンドミル』9巻、はい、すみません。キャラクターが『エヴァ』に似てるってだけで買ってます。あと1巻で終わりだし、いいじゃないの。 一応中身はまともな女子ソフトボール根性ものなんだけどね。でも作者は多分女の子が汗を流してハアハア息を切らしてる顔を描きたいだけであろう(^_^;)。 手塚治虫『アトム今昔物語』再読。 『鉄腕アトム』は掲載雑誌である『少年』の廃刊のために完結していないように思われているけれど、実はこれが完結編。アトムは20世紀にタイムスリップし、エネルギーが供給されないために野ざらしになってしまい、21世紀になって改めてアトムが製造される時代になると、タイムパラドックスを解消するために宇宙人の手で破壊されてしまう。テレビ版も原型になった『メトロポリス』もそうだけど、手塚さんはともかく主人公をよく殺す。多分それは手塚さんの「人はそう簡単に幸せになれるものじゃない」という人間不信に根ざした運命観がそうさせているのであり、やはり戦争体験によって培われたものだと思うのである。 DVD『空の大怪獣ラドン』を見る。 もう何度見たか分らない本作だが、それでも忘れてるシーンは結構ある。メガヌロンが登場するまでの人間ドラマの部分なんかケロリと忘れている。そう言えば二谷友里恵のか〜ちゃん、出てたっけ、ってなもんである。 その反面、ラドンが福岡を襲うあたりは、このシーンの次はあのシーン、と結構細かく覚えているのだ。 でも他の地方の人にはよく分らんだろうが、大濠公園を通過して中洲に北から飛来し、天神の岩田屋に北から舞い降りるってコース、非常に不自然なのである。もっとも飛んでるんだから空をぐるぐる旋回してたんだって考えれば、どうにでも辻褄があっちゃうんだけど。 ああ、でも昔は本当に天神コアもイムズもなかったんだよなあ。ましてや岩田屋が西鉄と喧嘩して、西鉄が新たに三越と提携することになろうとは、昭和31年当時の誰が想像し得たであろう。もしかしてラドンにぶち壊されたのがキッカケか? 福岡もゴジラもキングギドラもガメラもついでにスペースゴジラだって来てるんだし、オタク向けに「怪獣破壊ツアー」みたいなのを計画したっていいと思うんだがな。 知ってる人は知ってると思うが、ラストの阿蘇山でのラドン炎上シーン、『ウルトラQ』のあるエピソードのラストシーンに流用されている。白黒画面なので分りにくいが、よく見るとラドンがハネをパタパタさせてる様子が見えるのだ。さて、いったい何というタイトルの(また、何という怪獣が出る)話でしょう? 阿蘇山にもしばらく行ってないなあ。というか、生まれてこのかた、二度しか行ったことないんだが。まだ火口は覗けるんだろうか? 煙がホントにあちこちから吹き出てたし、考えてみると結構、命懸けな観光だったわけだ。 「え、あちらに見えますのががラドン終焉の地、こちらに見えますのがスペクター基地の跡地でございまーす」なんて観光してくれるバスガイドさん、いないかな。 DVD『エクセルサーガ』への13巻、ついに完結。しかもテレビ未放映の最終回、26話も「無修正」で収録だ。 そうかあ、いくら深夜アニメでも血を吐くのは御法度だったわけね。オープニングからハッちゃん、吐く吐く。 22話で廃墟となったはずのF県F市、なぜか26話ではキッチリ復興している。アクロスも25話で崩壊したはずなのにしっかり全員復活、新たに市街征服狙ってるし、更には最終回だってえのに新レギュラーは登場するは、アニメではなかなか描写されることの少ないラブホテルの内部シーンはあるは(『パトレイバー・ふたりの軽井沢』に『エヴァ』の例のアレという先例はあるけどね)、もうやりたい放題。しかもラストは原作者対監督の対決ってなんじゃそりゃ。 でも福岡を舞台にした映画ってのはあっても、アニメってのはなかなかなかったから(あとは『県立地球防衛軍』くらいかな)、ホントに楽しかった。 こうたろうくん、面白いアニメ紹介してくれてありがとうね。
☆劇団メンバー日記リンク☆ 藤原敬之(ふじわら・けいし) |