無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2000年12月23日(土) 天皇誕生日スペシャル/『本格推理マガジン・絢爛たる殺人』

 朝、いきなり女房からケツを蹴られ、起こされる。
 夕べ、買ったばかりの『ゴジラ2000』を見ていたら、そのまま落ちてしまっていたのだ。プレステ2の電源は点けっぱなしだし、今夜はよしひとさんがオトマリだというのに部屋は片付けてないし、何より昨日DVDソフトをしこたま買いこんだのが女房の逆鱗に触れたらしい。
 いや、その中にはお前の『ザ・ポコポッコン』山本正之CD10枚組だって入ってるんだよと言い訳しながらも、実際に散財したのは事実なので反論しきれない。先月、電話料金を払い忘れてた件もあるので、ひたすら謝る。
 すっかり気分は由利徹(「かあちゃんゴメン」と謝る気弱な亭主を演じさせたら天下一品)。

 友人からメールがあり、君みたいに映画に自由に行けるのが羨ましい、なんて書いてあり、恐縮する。実際、いろんな人から同じことを言われるのだが、その人たちは決まって子持ちである。つまり、子育てをしていると、そうそう映画に行くヒマなどないということだ。
 淀川長治が生涯結婚しなかったのは、ご本人がアチラの方だということもあるが、「家族」が映画から自分を引き離すものだと気づいていたからだろう。蓋し、家族は、オタクにとってはジャマな存在でしかない。芦屋小雁が斎藤とも子と結婚したとき、その膨大なホラー映画コレクションを処分させられたというが、オタクの誰もが「斎藤とも子憎し」と思ったことだろう。二人の離婚の原因は小雁の友人全てが奥さんを本気で憎んでいたせいではないのか。
 「性格の不一致」とよく言うが、夫婦の性格が一致してることなんて滅多にない。ウチだって、夫婦揃ってオタクでいいねえと言われたりするが、性格は不一致しまくりで、離婚してないのが不思議なくらいだ。要は相手を許せるかどうかってことだけである。

 女房が練習に行っている間に、便所と風呂の掃除。これだって、私が「家事は女がするもんだ」と決めつけてれば喧嘩のタネにしかなるまい。ただ、私は女房を許してるのではなく、諦めてるだけではあるが(^_^;)。

 昼から休日出勤。と言っても仕事内容はただ座ってるだけ。楽は楽だが少々退屈。事前に時制を教えてもらってなかったので、てっきり4時ごろには終わるだろうと思っていたのが、5時までかかる。
 結局、女房との待ち合わせに遅れるハメになり、慌てて連絡を入れてパピヨンプラザのロイヤルホストに急行。
 女房、よしひと嬢と食事しながら、劇団メンバーの話を肴に盛りあがる。こんなとき、話題に上るのは、たいてい藤田君か桜雅嬢(^o^)。
 「藤田君本人はコンドルのジョー目指してるみたいだけど、本質は燕の甚平だよな」と発言するが、我ながら譬えが古い。でも、女房、よしひと嬢には通じる(^_^;)。多分、塩浦嬢や桜雅嬢には全く通じまい(1980年代生まれってのがフザけてる。『うる星やつら』が始まった年に生まれてやがるのだ。お前らが生まれた年の『アニメージュ』見せたろか)。

 バスで百道に向かうが、明日がクリスマスイブだからか、道が超渋滞。途中から歩いたほうが早かったんじゃないか。小1時間掛かってホークスタウンに辿り着き、ナムコで少し遊ぶ。
 店内は、馬の被り物をした店員が何人も徘徊する異常な風景。女房、トラの被り物とウサギの被り物をゲットして(ゲームでではなくお金出して)有頂天。……被るとまた妙に似合うところが何かヤだ。

 何の映画を見るか決めていなかったが、結局、よしひと嬢も見たがっていた『バトル・ロワイアル』を再度見る。よしひと嬢は同じ映画を二度も……、と恐縮していたが、客の入れ替えがなかった昔は、朝から居続けで見ていたものなのだ。
 実際、今日で二度目だが、少しも飽きなかった。これはやはり魅力溢れる傑作なのである。よしひと嬢も気に入ったらしく、「学校で見せてもいいくらい」と言っていた。

 帰宅して、件の「エステゼリー」の風呂を用意。よしひと嬢、風呂あがりに「面白い!」と喜ぶ。でも「面白い風呂」ってのもヘンなもんだな。女房の後、最後に私が入るが、疲れていたせいか、また風呂の中で(-_-)zzzとうたた寝。気がついたら内臓が全てゼリーになる夢を見ていた。……なんなんだそりゃ。

 短編集『絢爛たる殺人』読む。
 岡村雄輔『ミデアンの井戸の七人の娘』、題名はいいが、中身は小栗虫太郎『黒死館殺人事件』のエピゴーネン。フリーメイソンを怪しい宗教のように描写してるのは笑えるが、文体が全編「ああされど、兄弟を待つ神の在らぬ、真っ暗な陰府、語るべき同胞も居ない」って調子なのにはマイる。
 宮原龍雄・須田刀太郎・山沢晴雄『むかで横丁』、リレー小説で、真ん中の須田作品の出来が数段低い出来で、興を殺がれる。天城一の改作版があるそうで、そちらを読んでみたいもの。



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